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第122話「大祭」

「あ、あ、あー」


 マイクチェックマイクチェック。

 王立ハーレンス魔法学園、セレモニーホールにて、準備役員の1人である生徒の声が広い空間にこだまする。

 広いというか、広すぎる空間だが。

 こんな場所をいつ使うんだという疑問を初めは抱いたけれど――


「今でしょッ!」

「えっと……ワドウさん?」

「今でしょッッッ!」

「あ、うん。そうだね。今だね」


 元ネタが分からないので、これといって中身がある返答をすることができない。

 こういう場合はスルーしておくのが最適である。


「そういえばこっちの世界では塾って存在をなかなか聞かないね」

「塾?」

「さっきの凜花の台詞、有名な予備校の人のでね――」


 同じく近くにいたマイさんが一連を解説してくれる。

 そして異世界の教育の実情も――


「うーん、なるほどね。この世界じゃ教育は義務ではないし。学校とは別に塾に通うっていうのは……貴族の人たちは家庭教師をよく雇ったりするみたいだけど」


 世界のシステムとして大きく違う。

 こちらは魔法。むこうは科学。

 教育制度の差異は生まれて当然だろう。


「――おはようございます」


 閑話休題とばかり。

 壇上からマイクを受け取った、我らが生徒会長のクラリスさんの言葉が拡散する。

 

「皆さんの協力もあり、無事に今日から3日間学園祭を行う運びになりました」


 そうなのである。

 なんだかんだと、なんやかんやと時間が過ぎ、ついに祭りは始まってしまったのだ。

 なぜそうも仰々しく言うのかというと、お忘れの方も多いだろうが俺のクラスの出し物――くだんの演劇である。

 カオスと化したあれが練習の末に結局どんな形になったのか。

 ここでは明記をしないけれど、あれのことを考えるとこの学園祭の始まりを喜び100%で受け入れて良いのか悩むぐらいにはすさまじい出来である。

 また更なる悩みの種として女装をしてコンテストに出場することも忘れてはいけない。

  

 クラリスさんはお決まりとはいえ、祝辞といった定型な断りをツラツラと述べていく。

 それから諸注意の伝達を終え、これにて開会式は終わりということに。

 

「それじゃあ死なない程度に楽しんでいきましょう! えい、えい、おー!」


 と、不穏な言葉を最後に残す(しかし周囲の生徒はその死なない程度にという言葉になんの反応もしていないようだが。俺だけなのか……)。

 

「「「「「おー!」」」」」


 幾重もの声音が混ざり始まりを告げる。

 しかしやはりというか、俺が不穏と感じた予感は的中する。

 このメンツで行う祭りが無事に済むなど、まさかそんなわけはないのだ。


 クレス・アリシアは後に後悔する。

 これから待ち受ける天国とも地獄とも表現しがたい、前途多難な物語に巻き込まれてしまったことを――

 どうも、東雲です。

 

 お久しぶりです。

 長らく更新せず、申し訳ありませんでした。

 その間なにをやっていたんだという話なんですが、寝ていたとか、ゲームに興じていたとかそんなわけはないんですけれど。まぁ色々です。もしかしたら報告等をする日が来るかもしれません、

 今年から色んな事を頑張ろう!と意気込んではいまして、小説家になろうの方も、スケジュールを上手く組んでもう少し時間を割けるようにしようと考えています。

 で、謝罪のような抱負のような話は終わって。

 みなさん食事の後によく「お腹がいっぱいで動けない」なんてことを言いませんか?

 ボクは昨晩友人たちと食事に行ったのですが、どうやら食べ過ぎてしまったようで、お酒も飲んでないのにまったく歩くことが出来ず店の近くで2時間近く座りっぱなしという経験をしてしまいました。待たせるのも悪いと思い友人には先に帰ってもらい、いつもの5倍くらいの時間をかけてひとりでゆっくりと帰路につきました。

 あ、これが本当のお腹いっぱいで動けないなんだな――と、これまで軽率にその言葉を使っていたことを悔いました。あまりに辛かったのでもう多用はできないなと内で反芻しています。


 正直まだ体調がよくありません。よく寝てキャベジンも飲んだんですけどね……。

 食い過ぎて悔いを得る、良い教訓(?)になりました。

 はい。しょーもないオチでもないオチをつけて終わりです。ではでは。

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