EPISODE,2:『転校生=女子』説
私立魁星高校。
これが俺の通っている高校だ。
簡単に説明すると、一学年に五クラスあって、何組かを表すときは、
アルファベットのA~Eであらわされている。(ちなみに、俺は二年C組)
一クラス四十人ぐらいいて、それが五つ分で一学年の人数が二百人。
それが三学年分なので、大体六百人ぐらいだ。
・・・というか、俺もそこまで在校生の数を把握していないので、大体の数しか知らない。
「魁星」という、かっこいい響きの名前の高校なので、調べてみたら、
北斗七星の第一星で、文運(学問のこととか、文化、文明のことを指すらしい)をつかさどるとされた・・・と、出てきたので、この高校って進学校とかかなと思ったら、入学説明会で、教頭先生(自分で言っていた)が声を張り上げて。
「この高校は、進学校ではありません!!!」
・・・・・・っと、こんな風に、マイク使ってでかい声で言っていたので、めっちゃはっきり覚えている。
ほかに説明することがあるとするなら、この学校の教育方針が、
「夢追う若人よ、現実も見ろ!」
という、なんとも現実味のある方針だなあと思ったくらいだ。
「おはーっす。隼斗、相変わらず、ウチの『学年最速登校者』の
肩書がブレないねえ。」
少し変わった挨拶をしてきたのは、
さわやかに制服を着こなす美形の男子生徒。
彼は浅賀涼太
こいつは、「ザ・陽キャ男子」という言葉がピッタリ合うほどの
明るい性格で、甘いマスクに似合う美声を持つ優男だ。
ただ、集団で行動することが苦手で、その時には
「こいつ本当に陽キャか?」
と思うくらいの陰キャに変身する一面を持つ。
そんな俺たちは、実は親友同士だったりする。
二人がいるのは、2-Cの教室、教卓からみて、右から二番目の列一番後ろの席が俺の席だ。
(ちなみに、俺の席の一つ前の席が、涼太の席だ)
「おはよう、涼太。お前も相変わらず、朝っぱらから変な挨拶かましやがって・・・・・・『おはよう』ってことでいいんだよなあ」
「オーケー、オーケー。その通りだよ隼人」
こいつのノリは、時々うっとうしいと思うこともあるけど、
根はいい奴だから、今みたいなノリにも結構慣れている。
「そういや隼斗、お前、あの噂、知ってるか?」
「噂って?」
「ほら、『転校生』が来るって噂」
「あー、なんか噂になってたなあ・・・。おとといからだっけ?」
「そう!でさあ、なんかその『転校生』が、今日うちのクラスに来るらしいんだよね」
「ふーん」
「転校生」ねえ・・・。
今は六月の中旬ぐらいだけど、この時期の転校って珍しいのか?
(それにしても・・・涼太あいつ、うちに転校生来るからって結構はしゃいでんなあ・・・。『転校生』ってキーワードだけはっきり言ってたし・・・)
「で、お前はどっちがいい?」
「何が?」
「かあーーーーーーーーーっ!わかってねえなあ、お前。この質問されたら普通『男子か、女子どっちだと思う?』の一つしかないでしょうがっ!!」
ああなるほど、こいつがはしゃいでたのって、ただ「転校生」が来るってことじゃなくて、『かわいい女子であってくれー』っていう願望ではしゃいでいたのか。
「俺は正直どっちでもいい」
「そうか・・・俺は女子であってほしい!」
「おお当たった」
「何が?」
「何でもない。ところでなんで?」
「だってこのクラスの女子、なかなかいい子いないじゃん」
「・・・・・・」
親友の最低発言が2-Cクラスに響き渡る。
あ・・・こいつ今日から女子の敵になっちまった。
「お前今のすげー今日いつに響き渡ってたけど、大丈夫なのか?」
「まあ・・・ヤバイだろうね。でも今の発言で嫌われても大丈夫だと思うよ。ちなみに、さっきのは、『どうでもいい女子はいない』って意味だったんだけどなあ・・・」
紛らわしい。
そう思ったのだけど、さっきの一言で急にあいつの好感度が上がった気がする。
なぜって急にイケメンが、甘々ボイスの持ち主が「このクラスの女子全員にチャンスあるよ」というにおわせ神発言は、一気に女子の好感度を上げるには、十分すぎた(何人か倒れ掛かってたし・・・・・・すげえな、イケメン陽キャ)
さっきの発言とかみ合っていない気がするけど・・・まあいいか。
(あれ?そういえば・・・・・・)
そのとき、俺の頭の中で一つの確かな記憶がよみがえる。
そうか・・・・・・これなら・・・これなら確実に女子である証拠になる。
「でも、お前の言う通りかもしれないな」
「何が?」
「何って・・・さっきまで話してただろ俺たち・・・『転校生』。
もしかしたら、本当に女子かもしれないぜ」
「ホントかい!?でも、何を証拠に?」
「実は今朝、駅でうちの高校の制服を着た女子がいたんだよ」
「それがどうかしたの・・・ってああそうか!!お前『七宮駅』から
登下校してるんだっけ?あの駅使って登校してくる生徒お前だけだもんな!」
そう、「七宮駅」に俺と同じ高校に通う奴はいない。
この事実は最近知ったことなのだが、電車で登下校する生徒もいるけど
七宮駅に着く頃には生徒は俺だけになっている。
「そう、だからあの子が転校生の可能性が高い」
「おっしゃー!女子確定したぜーーー!!!」
「涼太、声デカいよ・・・・・・」
「すまん・・・・・・」
まあ、実際あの子が転校生なのかは知らん。
でも、噂が本当なら、辻褄も合うしなあ。
というわけでEPISODE,2です。ここ一週間は、今週の投稿準備や、編集などで寝不足です。
でも、こうして「結果」として現れるのは、いいことだと思っています。
話が変わりますが、今日は今投稿したEPISODE,2のほかにEPISODE,3そして、番外編の「EXTRA EPISODE」を投稿する予定です、お楽しみに!
では、また後ほど、EPISODE,3で。




