表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/92

EPISODE,14:誰かのために打ち明けられた過去

時刻は夜の十一時。

この時間の高校生のほとんどは、夜ふかしをしているであろう。

ちなみにだが、俺はもうこの時間にはすでに寝ている。

もちろんと言うべきか、彩音さんも寝ている。(というのも、前に本人がそう言っていた)

そんな俺は、今日は彩音さんの家に泊まっている。(え?何度も言いすぎだって?いやだって、未だに今いるこの状況まだ信じていないんだから、何度も言いたくなっちゃうんだよ。そこは了承してくれるとありがたい)

夕食も済ませ、風呂も入り、(裸見ちゃったし・・・いや、忘れろ、俺。自分の身のために)一息ついていた頃。

俺は彩音さんに呼ばれ、ある問題の解決の糸口を探していた。

その問題というのが


「なんで、(うち)って布団一つしかないんだろ・・・」

「いや、逆にこっちが聞きたいよ」


そう、「布団問題」だ。


「ていうか、普通三人家族なら、三つはあるだろ、布団」

「いや、家ってかわるがわるに帰って来ては、布団使ってるから一つで足りるんだよね」

「ん?どゆこと?」

「えっと・・・簡単に言うとね。親が共働きで、夜のこの時間私が寝てて、私が学校行ってる時間帯が母親が寝てて、

父親は海外にいるってこと」

「あー、そゆことね」


一つの布団を二人で使う。

まあ、そうしてる家庭はあってもおかしくはないのか。

特に、同性の親なら特に抵抗ないって人も多いからな。(知らんけど)


「どうしよっか・・・」

「そうだなー・・・あ、俺今日ソファーで寝るよ。彩音さんは布団で寝て」

「ダメ。もし、隼斗さんが風邪引いたら私が困るから。せめて、掛け布団だけでも使って」

「いやいや、掛け布団も一つしかないし。今晩寒くなるらしいし。ていうか、俺だけそれ使って彩音さんが風邪引いたらどうするんだよ・・・。母親への説明もしなきゃだし」

「あ・・・そっか・・・・・・」


とまあ、こんな感じで、「一つの布団を二人で寝るのか問題」。

略して、「布団問題」の解決のために、一時間以上議論するハメになっていた。


「というか、隼斗さん。私と一緒に寝るのは嫌なの?」

「いや、そういうことじゃなくてさ。さっき言ったでしょ?『自分の理性』の話」

「だから、もしそうなったら」

「うん。あの・・・それが怖くて眠れないんだよ」

「むー・・・わかった。殺めたり、投げたり、襲ったりしないから。とりあえず、今夜だけ一緒に寝よ?」

「待て待て。具体的に教えて?どういう感じに襲われるの?俺」

「具体的に言うと?うーん・・・『関節系』かな?」

「余計怖いって・・・」

「わかった。何もしない。でも、襲ってきたら・・・わかってるよね?」

「分かってるから・・・。まあ了解、そうするよ。言っとくけど、誤って俺を殺すなよ。早死にしたくないし」

「うん。わかってる、わかってる」


と、こんな感じで問題は一応解決した。

まあ少し(少しどころじゃねぇな。だいぶだな、これ)不安はあるが、とりあえず寝ることにした。


共に同じ布団に入ってから二時間後、

二人はというと・・・。


「寝れるわけない・・・」「寝れないよぉー・・・」


ハモリはしなかったが、似たようなことを言ってしまった。

時刻は夜一時半。

まだ、朝まで結構時間がある。


「あの・・・なんで寝れないの?」

「私?こうやって一つの布団を二人で使うの、物心ついたときにやったことないからさ、緊張しちゃって。・・・あと、男子とだし」

「あー、異性の相手だったら特にね」

「そうそう!・・・って隼斗さんも?」

「うん、俺もなんだよね。こうやって誰かと一緒に寝るの」

「あ・・・そっか・・・。なんか、ごめん」

「いいよ。全然気にしてないから」

「うん・・・」


まあ、俺の親ぶっちゃけ、俺に興味なかったからな、無理もないわな。


「あ、そういや、聞きたいことあるんだけどいいか?」

「うん、いいよ。何?」


互いに背中合わせにしながら、俺は聞いた。


「あ、言っとくけど・・・」

「どした?」

「その、私のスリーサイズは教えないからね!?」

「聞かないし、そもそも興味ないから」

「うー・・・・・・、それはそれでなんか傷つく・・・。あ、えっと、それで?聞きたいことって?」


俺は自分の体を彩音さんの方に向けた。

彩音さんの身体は、遠くで見ても、今のように近くで見ても、華奢な体つきをしていて、なんていうか・・・触れてしまったらすぐに砕けてしまいそうな・・・そんな感じがした。


「あの・・・。あんまりジロジロ見ないで。その・・・恥ずかしいから・・・」

「あ、すまん。えっと・・・その、見惚(みと)れてた・・・」

「見惚れるなぁ!」

「「あ・・・」」


向かい合わせになって、彼女の顔が見えた。

その顔が赤く染まっていたことは、言うまでもない。


「あの・・・聞きたいことって?」

「あ・・・うん。えっと・・・」


慌てて思い出した俺は、彼女に問いかけた。

それは、


「その、彩音さんもなんか犯したの?俺みたいな、罪を」


自分が同じ質問をされたから、聞き返したのではない。

ただ、気になった。

それだけの話だ。

すると、彩音さんは俺の方を向いたまま、答えた。


「うん・・・私にもあるよ。罪」


あっさり認めてしまった。

俺のときは、誤魔化しきれなくなっだから、自白しただけ。

そういうところを考えると、すごいな、彩音さんって。

そう考えていたら、急に、不意に、唐突に彼女は、告白した。



「私ね、自分の父親を殺したの」



信じられなかった。

その真実を、事実を、最初は。

でも、これだけはわかった。

お互い、形は違えど()()()()()()()なんだということ。

そして・・・似ているんだな、俺と彩音さんって。

何が似ているかはわからない。

でも、似ていると断言できるところがある。

そう、断言してもいいくらい、

「心」が似ている。

EPISODE14です。

いつも読んでくれる方々、ブックマークしてくれた方々に感謝でございます。

彩音さんの罪は結構悩みました。「誰かを殺した」ということだけ決まってて、その「誰か」がなかなか決まらなかったです。

それで、考えてたときに友達に「自分の身近な人を殺すとしたら、誰?」と聞いたんですよ。(って、今思えば物騒なこと聞いたな)

するとその人は「父親かな」って答えたんですよ。

それで理由を聞いてみたら「自分の父親が嫌いだから」って答えたんですよ。

その時に、EPISODE15のアイデアを思いついて、そこから

進んでいったら、いつの間にか決まっていたって感じですね。


父親って子供に好かれにくいって思ってるの、僕だけですかね?(子供いないし、結婚してないし)


というわけで、次回、EPISODE15の予告をするなら、

いつもより、少し長めってことを予告しておきます。

お楽しみに!


では、EPISODE15でお会いしましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ