表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/339

26-9 最強の敵参戦!!

 

「29、30、31…………、1、2、3、4、」


「美月ちゃ~ん、何度数えても一緒だよ~~」

 妹は盤の前で立ち上がり、腕を組みつつ、美月を上から見下ろしている。


「……な、なんで……、攻略本読みまくったのに、ネットでも負けなかったのに!!」


「愛の力の前じゃ攻略本なんて役にたたないよ、ね、お兄ちゃん」

 またそんな照れる事を美月の前で堂々と……



「ううううう、うううう、うわーーーーーーーん、負けたああああああああ」

 美月が机に突っ伏して泣き始める、だから止めとけって……


「泣いてもだめですううう、明日は私とお兄ちゃんはデートに行ってきますうううう」


「栞姉ちゃまなんて嫌い!!」

 顔をあげるも涙の跡はない、嘘泣きか……


 最後は1個差、31対33でロリ対妹の勝負は妹の勝ちとなった。(何を今更タイトルを見ろ)


「お兄ちゃま!!」

 美月は気を取り直して俺を見る、何?また何かめんどくさい事を言うのか?……


「はい?」


「今日は12時までとか言わないよね!!」


「あ?、ああ、まあ……」

 昨日それを言わせたのは美月だけど


「じゃあ今日は美月……、一緒に寝ていいよね!」


「ああ、じゃあ3人で客間で寝ようか、前はよく皆で寝てたよな」

 他の親戚の子供達同士でよく雑魚寝してた、今はお盆じゃないから来てないけど。


「うん、あと今日は3人一緒の日なんだから……」


「なんだから?」


「お風呂も3人一緒にだね!!」


「…………いやいやいやいやいやいやいやいや」

 また何か言い出したぞこの小学生は……


「さあ!行きましょうお兄ちゃま、今日も髪洗ってね!」


「いやいやいやいや、そのネタは昨日やっただろ、ワンパターンは飽きられるぞ」

 ネタ切れか、ヘタレ自称作家(捕まったら、犯人は自称、自称作家と呼ばれるのか?)


「はあ……お兄ちゃま、天丼って言葉を知ってる?、連続してやるのが笑いと言うものよ」


「いやいやいやいや、笑いと言うものじゃなくて、あーーもう栞も何か言ってやれ」

 なんか静かだけど明日のデートの想像で、また異世界に行ってるのかと思い妹を見ると……


「お兄ちゃん!!私の髪も洗って!!!」

 いやいやいやいや、対抗意識バリバリでおられた……勘弁してくれ……


「栞姉ちゃま、美月の方が先に言ったんだから、美月が先だからね!」


「ずるいいいい、美月ちゃん昨日一緒に入ったんだから、今日は私からでしょーーー!」


「栞姉ちゃま今日お昼だって早い者勝ちって言ってたでしょーー」


「それとこれとは違いますうううう」

 いや、論点そこじゃないよね、既に入ること決まってない?、俺何も言ってないよ、て言うか、入らないから、JKとJSと一緒に風呂に入るとかないから、昨日の乱入だってやばいのに……、何? どこまでいったらBANになるかって実験とかしてるの?……


 その後説得に説得を重ね、今日は疲れたので頼むから一人でゆっくり入らせてくれと土下座までしてようやく許して貰う……何でそこまでしなくちゃいけないんだ!


 そして一人で浴室に、幸いにも鍵がついている浴室なので乱入もなくゆっくり入れた、外から物音が2回聞こえたけど……



 ###



「えへへへへへ、久しぶりのデートだーー」

 翌朝約束通り妹と二人で出かける。


 昨日はお互いがお互いを監視するという物凄い殺気の中で挟まれて寝た。

 ただ妹はすぐに例の如く異世界に旅立たれ、美月は今日の夜の事を考えてか、井○奇跡の一手とか羽○マジックとかって本を読みあさり始めたので何とか寝れた……


「意外にちゃんと送り出してくれたな美月……」

 何かごねると思ったけど、行ってらっしゃいと手まで振ってたなー、なんか怖い……


「お兄ちゃん、今日はどこに行くの?」


「ああ、ちょっと行きたい所があってさー」


「へえー何処なの?」


「安曇野い○さきち○ろ美術館」


「ち○ろ?」

 名前だけだとなんかちょっとやらしいな、いわ○きち○ろ、水彩画と子供の絵が多く有名なのは黒○徹子の窓際の○ットちゃんの表紙の絵、たまに美術の教科書に載ったりもしてるので誰でも一度は見たことがある絵だろう。


「へーーあの絵の人なんだーお兄ちゃん好きなの?」

 妹は意外にも知らなかった、まあ美術って教科書から試験とかってあまりないしなー

 ちなみに教科書に載ってる岸田劉生の麗子立像の絵は俺の中でトラウマになった……ググるときは自己責任でどうぞ。


「なんかフワッとしていいんだよなー、あとネットだと外の景色も綺麗だったから栞と一緒に行きたかったんだよ」


「えへへへへへ」


 ちなみに麻紗美の第一印象が、ああ、なんかち○ろの絵っぽいっ子だなーって思った事は妹には口が裂けも言えない……


「東京にも美術館があるけど、こっちの方が規模が大きいし絵本とかもいっぱいあるし、ちょっと来たかったんだ」


「へーー絵本とかあるんだー、前からあったの?小さい時にお母さん連れてってくれれば良かったのにねー」


「まあ、正月とかは、やってないからじゃないかな?」

 ちなみにお盆はやってます。


「ああ、そうかー、あまり観光とかしなかったのはそれかー」

 あと美月がベッタリでって理由も……


 昨日のわさび農場とほぼ同じルートで駅からのバスだけ違う、昨日のついでに行きたかったけど、時間が遅かったので止めた、その理由は……


「わーーー綺麗、公園みたいなんだー、池もあるーー」


 そう、ここはアルプスも一望できる景色の良い場所、いかにも安曇野って感じがする、この景色も含めて、ゆっくり見たかった。


「ネットで見た景色と一緒だなー、いや写真以上か」

 ネットで見て行った気になったりするが、景色ってどんなに良く撮っても生にはかなわない、本当の物って実際に行って見ないとわからない、そんな事を再認識させられる。


「よし、今日はゆっくり安曇野デートだ栞!」


「うん!お兄ちゃん!、えへへへへへ」


 久し振りの妹との二人っきりデート、今日こそまともに終わるのかなー?









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
    こちら作品の完全改稿版を書きました         
  超絶コミュ力の妹と陰キャの俺、そんな妹に突然告白され、俺の高校生活がとんでもない事になった。           
  もしよろしかったら読み直してくださいませ(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ