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25 最後は水着で

 

「ラスト、飛行機飛ぶまで泳ぐぞーーーー!」


 ホテル前のビーチにて美智瑠が真っ白い腕を上げ気合いをいれている……


「いや、飛ぶまで泳いだら帰れないから、ていうか美智瑠、その水着はなんだ?」


「これか、これが君を悩殺する最終兵器だ、どうだ可愛いか!」

 美智瑠は腰に手をあてて胸を張っている。


「いや、さすがにそれは……ほら二人がドン引きしてるだろ」


「な、何故だ、ゆうは絶対に好きだって栞が言ってたから」


「栞!」

 妹はそっぽを向いていた、笑いを堪えながら……


「あのな、さすがにそれはどうかと思うぞ、着替えてきた方が」


「何故だ!君はこの水着が嫌いなのか!」


「いや、好きか嫌いかを聞かれたら、そりゃ嫌いではないけど……それをはっきり好きというのは俺の尊厳に関わるというか」


「あー!はっきりしない奴だな、好きなんだろ、だったら好きって言え」


「い、い、言えるかあああああ、なんでスク水なんだ!しかも白スクかよ!、ご丁寧にみちるって名前まで書きやがって、TPOを考えろ!!良いから着替えてこいいいいいい!!!」


「え?駄目なの、ゆう好きだって聞いたから、探して買ったのに、だ、駄目なのか……」

 美智瑠の瞳から涙が溢れそうになる。


「いやいやいやいや、泣くな、可愛いし似合ってるけど、駄目、周りを見てみろ」

 男性客の視線が否応なく美智瑠に注がれている。


「ひっ」

 美智瑠が周りの視線にびっくりするも、すぐに俺の方を向き、だから? みたいな顔に戻る……メンタル強いな……


 仕方ない、こうなったらこっちも好意を使わせて貰う!、俺は美智瑠の耳元で囁いた……

「ほら、みんな見てるだろ、俺の可愛い美智瑠を他の奴等にあまり見せたくないんだよ、だから着替えておいで、ね?」


「え?、そ、そうか、全く君って奴は……そうだな、では着替えて来るぞ、ちょっと待っててくれよ」

 そう言って美智瑠は赤い顔で、足早に更衣室に向かって行った。


 ヤバイ、こいつちょろいぞ……。



 俺は美智瑠が更衣室に向かうのを確認するとすぐに栞に向かって歩いて行く。

「しーーーおーーーーりーーーー」


「きゃああああああ」

 妹は俺の剣幕に慌てて逃げる


「逃げるなああああ、誰がスク水好きだああああ」


「だってえ、お兄ちゃんの机の一番下の引き出しを引き抜いた奥に置いてある漫画雑誌の45ページ目の作品が白スクの子をみんなで……」


「言うなあああああ、18禁設定してないからそれ以上言うなあーーー、て言うか、何でだ、何で隠し場所が、わかるんだあああああ」


「私はお兄ちゃんの事は何でもわかるんだよ」


「だーーかーーらーー、いつ入ってるんだよ、栞ひょっとしてテレポーターか?」


「私は白井先生じゃないよー、あ、でもお兄ちゃんあの雑誌でもツインテールの子が多かったね、私も今度ツインテールにするね」


「いやいやいやいや」


「ねえねえ、栞ちゃん、ゆうってぇ、そういうのがぁ好きなのぉ?」

 我関せずで空気になっていた麻紗美が、栞に興味津々で聞き出すって、何聞いてんだ!。


「うん、お兄ちゃんはねえ、他にねぇ……」


「うん、え?、それもっと詳しくぅ、え!そんなことまでぇ、私、出来るかなぁ」


「いやいやいやいや、しないから、栞もやめてええええ」

 昨日のシリアスは何だったんだよー、俺泣くぞ、まじで泣くからな


「ゆう、着替えて来たぞーー」

 美智瑠が俺の背中に飛び付く


「はええなおい、て言うか抱きつくなーー、胸が、胸が、ん?当たってる?」


「し、失礼な!!、ほら、あるだろ!!ほらあああ!」


「押し付けるな、痛い、あばらが当たってる、痛い!」


「な、な、なんだとおおお」


「ああああ、お兄ちゃんに!ずるいいい私もーーーー」


「あああ、抱きつくな、前からとかやめてえええ」


「じゃあぁ私もぉ、えいいい」


「挟まってる、腕が、腕が挟まってる」


「ほらあああ、あるだろ」


「きゃあああ、お兄ちゃんーーー」


「逆側でもぉ、えいい」


「なんだこれ、最後こんなんで良いの、てか周りの視線がヤバいから、なんか俺、爆死しまくってるから」


 麻紗美を振りほどき、美智瑠を海に叩き込み、栞は、うーーーん、とりあえず抱き抱えて逃げる


「な、何でだよーー、何故に僕は海なんだー!!」


「あ、栞ちゃんずるいいいい」


「えへへへへへへへへ」


 ちなみに3人の水着は波照間と一緒なので割愛する。

 気になる人は戻って読んで……アクセス増えても良いことないけど……


 こうして、石垣島旅行は終了した……いやまだか



 その後昼過ぎまで泳ぎ、ホテルを後にし、石垣空港で搭乗前にお土産を買う、残念ながら生きたハブは売ってないので、オモチャのハブを母さんに買い、父さんにはえっと、まあいいか……栞が買うだろ。


 そして、やっぱり飛行機怖い、離陸怖い、情けないって思われても、怖い物は怖い、最後栞を抱き抱えたのは、これがあるから……


「えへへへへへへへへ、お兄ちゃん~~~」


 二人には内緒で、またも栞に手を握ってもらい、石垣島を後にする……

 情けない姿は妹にしか見せられない……


 言っちゃいけないって言われたけど、本当に俺なんかの何処がいいんだよーまじで~~~!!





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    こちら作品の完全改稿版を書きました         
  超絶コミュ力の妹と陰キャの俺、そんな妹に突然告白され、俺の高校生活がとんでもない事になった。           
  もしよろしかったら読み直してくださいませ(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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