17-1 妹の部屋
進学校でもないうちの学校は、土、日曜日は休みである。
土日は、母親はシフト次第だが、父親は出張などなければ、だいたい家にいる。
その為、リビングでいつもの、妹とお茶しながらイチャイチャタイム、えーっと放課後イチャイチャお茶時間
略して放課後ティーティータイム、イチャイチャのチャを茶に変えてる所がみそ
えっと、右上のXボタンを押すのは止めてください、ごめんなさい。
(出来ればブックマーク外すのも……本気で寝込みます。)
まあ、いちゃいちゃはしてないけどな、俺の中ではな……
そんな休日前の金曜日のリビングでの話しから始まる。
最近妹からの要求が日々増している、散歩に連れていけ、デートに連れていけ、秋葉原に連れていけ……
相変わらず、オタショップには行ってないが、妹はとにかく目立つ、その上に友達が多い、俺からしたら、多いってレベルじゃないんだが、本気でほっといてくれ。
その妹と毎週出掛けるのは、仲の良い兄妹を通り越しているだろう。
しかし
「えーーー休日もお話ししたいよーー、お兄ちゃんの部屋でいいからー」
今週は出掛けるのは止めようと言った所、妹が俺の部屋でお茶しようよと言い出す。
うーーん俺の部屋ねー
妹があんまり兄の部屋に出入りってのも何だし、こないだ中間の耐久勉強会の時、俺がトイレに行ってる隙に何度もベッドに潜り込み、お兄ちゃんそれ終わったら起こしてと何度言われたか。
その後そこで寝る俺の身にもなって欲しい、ドキドキしちゃうだろ。
そんな事を妹に言うと、ベッドの話しはすっとぼけ、
「そう言えばお兄ちゃん、私の部屋に、ほんと最近来ないよねー」と言い始める。
「いや、小さい頃ならまだしも、中、高校生になった妹の部屋って中々入りづらいんだよ、他の兄妹は知らないけど俺はそうなの」
「えーーお兄ちゃんなら、いつ来てもいいよー、勉強してる時でも、寝ている時でも、着替えている時でも」
「いや、もし入る時はノックするから、返事聞くから」
なんか、今の妹なら着替えてる時でも平気で開けそうで、尚の事行きづらい。
「よし!じゃあこれを機に、明日か明後日たっぷりと、私のお部屋に入って慣れよう」
「はあ?」
「何だったら明日と明後日でもいいよ」
「いや2日もかよ」
「明日から明後日でもいいよ」
「泊まりかよ」
「ずっとでもいいよ」
「同棲かよ」
「お兄ちゃんと同棲えへへへへへへ」
「いや、すでに同棲してるから」
妹との掛け合い漫才はこの辺にして、まあとりあえず妹の部屋に週末お邪魔しようかという事になった。
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土曜日は母がいる為、日曜日にお部屋訪問をする事に。
しかし日曜日、父は珍しく朝から出かけて行ったので、今は二人きり、リビングでも良いんじゃない?と言ったが、嫌だとの事。
うう、妹がどんどんわがままに……
しゃーないと妹の部屋に行きノックする。
「はーい」
「はーいじゃねえよ、はいるぞー」
部屋の扉を開けると、水色ミニのフレアワンピースに、白いフリフリの付いたエプロンを付け、白いニーソを履き、大きな黒いリボンを猫耳の様に付けた妹が立っていた。
俺はそっと扉を締め部屋に戻ろうとしたが、扉を開け顔を出した妹がニッコリ笑って手招きをしている。
仕方なく踵をかえし、扉の前で妹に事情聴取
「えーっと何ですかその格好は?」
「メイドみたいにしてみました、見える?」
「見えるけど、だから、なんでそんな格好?」
「うーーん気分?あとお兄ちゃんが好きそうだから」
「またかよ」
「あと、連れてってくれないから」
「本当に行きたかったのかよ」
まあ、いつか連れていくか、俺も行ったことないし
「じゃあ、お兄ちゃん中へどうぞっ!!」
妹が何に気合いをいれてるのかよくわからないが、とりあえず部屋の中に入る。
何年かぶりに入った部屋、柑橘系の甘い匂いがした。
部屋は全体的にピンクっぽいが、それほど派手ではなく、まあ普通に近い部屋。
机に、ベッド、本棚、縫いぐるみが少し。
本棚の後ろに隠し扉も無さそうだ。
キョロキョロしている俺を見て、妹は俺の横を通り過ぎ、
クローゼットの前で扉を開け、カラフルな服の下にある、引き出しを指差し
「お兄ちゃん下着はここね、2段目が」
「いや聞いてないから、言わんでいいから」
2段目は何だったんだろう、いやいや。
「えーー、お兄ちゃんが好きなの聞きたかったのにー」
「聞いてどうする?」
「勝負下着にする!」
「勝負しません!!」
絶対負ける…
もうすでにヘトヘトな状態で、部屋の真ん中にある丸テーブルにフラフラと歩き、ヨロヨロと可愛い熊の座布団に腰かける。
俺が座ったのを見て、妹が横に立つ。
「いらっしゃいませ、ご主人様、ご、ごしゅじん、主人、夫、えへへへへ」
ああ、うちのメイドは仕事しねえ。
「おーーいメイドさん注文はー」
言われてハッとなり、慌てて言い直す。
「お兄ちゃん、何飲む?」
妹カフェかよ、そのまんまじゃん
「コーヒーにしなさいよ、コーヒーしかないんだから」
ツンデレカフェかよ
「あと、どんなのがあるのお兄ちゃん?」
知りません。
妹はネタ切れか、ようやくポットでコーヒーを入れ、俺の前に置く。
萌え萌えキュンも丁重にお断りして、エプロンを外した妹が前に座る。
ようやくいつものティータイム、お互い一口づつ飲み落ち着く。
妹がにこりと笑いいつものおしゃべり……と思いきや
「じゃあ、お兄ちゃん、葵会長さんと、白井先生と、何があったか教えてくれる?」
妹の、目が、目が怖いいいい……
最後はヤンデレカフェかよ!




