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72-9 シスコンの兄


『パチン』

 部屋に乾いた音が響き渡る。

 さっきまで泣いていたお兄ちゃんは私に叩かれ驚きの表情で私をじっと見つめる。

 ああ、手に痛みが……違う……心に痛みが走る。

 かなり強く叩いた……両手でお兄ちゃんの頬っぺたを挟み込む様に強く強く叩い天使しまった。


 でも、仕方ない……お兄ちゃんは今子供なのだから……。


 自分の子供が悪い事をした時はちゃんと怒らないといけないって私はそう思っている。

 虐待だの体罰だの言われても、悪い事は悪いってきっちりと言い聞かせないといけない。


 お兄ちゃんは泣いているのだから、自分で悪いって思っている。


 だから叩かなくてもいいかも知れないけど……でもそれは叩きたくない自分への言い訳。


 もしもこれが他人への行為だとしたら……大変な事になる。


 だから……これはきっちりと怒らなくてはいけない。


「いい、お兄、裕くん! 寝ている女の子にこんな事したら駄目だからね! これは悪い事なの! 自分でもわかってるでしょ?!」


「……うん、ご、ごめんなさい」


「どうしてこんな事したの?」


「……し、栞ちゃんが……」


「私が?」


「……妹なのに……妹に、僕の妹なのに……僕は変なんだ……興味が……お胸とか……ごめんなさい」

 ポロポロと泣くお兄ちゃん……想像の通り私の身体に興味があった事を告白してきた。

 

「興味があるからって、寝ている時にそんな事したらいけないの、ね?」


「うわあ、おまいう?」

 後ろから美月ちゃんがチャチャを入れてくるが私はそれをスルーした。

 うん、自覚はあるけど今はそれを言っている場合じゃない、


 泣いているお兄ちゃんを私はそっと抱き締める。


「でもね、そういう事に興味があるのは間違いじゃない、裕くんは全然変じゃないよ……」

 お兄ちゃんを抱き締めながら私はそう言う。

 

「……変じゃないの?」


「うん、全然変じゃないよ……だって……私も裕くんが大好きだから」


「いやあ、兄妹では変だと」


「うっさい!」

 味方なのか敵なのか? それとも私のやり方が違っていたのか? 相変わらず後ろからチャチャを入れてくる美月ちゃんにを一度牽制する。


「僕……僕も栞ちゃんの事が好き……大好きなの」

 う、うわあああああああああああああああああ!

 くぁwせdrftgyふじこlp

 駄目よ駄目駄目……まずい、死にそう……違う、一瞬死んだ。


 心臓が数秒止まった……だってお兄ちゃんが私の事を……。


 小さな頃からずっと好きだった……私も今のお兄ちゃんと同じ頃、これが恋だって理解した。


 ずっと自分がおかしいって、何でお兄ちゃんの事が好きなんだろうって悩んでいた。


 でも、今わかった。


 お兄ちゃんも私の事が好きだったんだと、だから私も好きになったんだと。


 それ所じゃない、私の身体に興味を持っていたなんて……。


 そうか……それで理解した。

 お兄ちゃんの持っていたエッチな本、時々妹物が入っていたし、写真集とかも、私によく似た人がいたりした。


 ふわああああああ、そっか……私とお兄ちゃんは…………相思相愛だったんだ!


 ああ、こんな事が、こんな事があって良いのだろうか?


 いいんです!


 もうダメ……いてもたってもいられない。


 私はお兄ちゃんの頬っぺたを両手でそっと持つ。


 熱い……私が叩いたから、お兄ちゃんの頬っぺたが凄く熱くなっていた。


 お兄ちゃんは私の手に頬っぺたを挟み、冷たくて気持ち良かったのか、ゆっくりと目を閉じた。


 ああ、可愛い、可愛くて可愛くて……もう、身体がジンジンと痺れていく。


 今お兄ちゃんは、兄と恋人と子供が重なった状態、


 兄妹愛と普通の愛と母性愛が重なる。


 もう……ダメぽ。


 私は……お兄ちゃんの顔に自分の顔を近付けそのまま……キスを……。


「すとおおおおっぷ!」

 美月ちゃんがそう叫びながら私の顔とお兄ちゃんの顔の間に手を挿し込みむ。


「ええええええ! 今良い所だったのに! 酷い!」


「酷いのはどっちよ、お姉ちゃまは寝ている間に変な事しちゃ駄目って怒った癖に、同じ事を自分がやってどうするの?!」


「えーーここで私がキスをしてお兄ちゃんが目覚めて、はいこの回終了ってのが綺麗な終わり方でしょ?!」

 

「そんな簡単じゃないの! 今お兄ちゃまは深い海に沈んでいる状態なんだから、ゆっくりと戻さないと間の記憶が抜け落ちちゃうでしょ?!」


「そ、そうなの?」


「そうなの! とりあえず……お兄ちゃまこれを見て」

 美月ちゃんはそう言うと魔法少女が持っているようなキラキラしているロッドを何度か振り回す。

 それを見たお兄ちゃんはそのまま眠る様にパタリとベッドに倒れた。


「お、お兄ちゃん?!」


「大丈夫、寝ているだけだから、お兄ちゃま……さあ、戻りましょう……ゆっくりとゆっくりと……高校2年迄…………」

 美月ちゃんはそう言い、そしてブツブツとどこの国かわからない言葉を呟く。

 そのまま10分程美月ちゃんはお兄ちゃんの目に手を置き呪文のような言葉を呟きそっと手を離した。


「とりあえず……これで大丈夫、朝になったら戻るはず」


「そ、そうなの?」


「うん……でも、元のお兄ちゃまに戻るかはわからない……」


「でも、お兄ちゃんのトラウマは解消されたって事だよね?」


「う~~んどうかなあ、お姉ちゃまが最後に変な事しようとしたからなあ~~」


「ええええ! だってえええええ」


「まあ、お兄ちゃまの根本は変わらないとおもうけどね、小5までで止まったし」

 美月ちゃんはそう言って笑った……けど……でも、もしもそれでお兄ちゃんが私の事を拒絶したら。

 もしも私の事を憎んだりしたら、私は……生きていけるのだろうか?



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    こちら作品の完全改稿版を書きました         
  超絶コミュ力の妹と陰キャの俺、そんな妹に突然告白され、俺の高校生活がとんでもない事になった。           
  もしよろしかったら読み直してくださいませ(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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