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9-2 兄妹デート

 

 そしてゴールデンウイーク初日


「お兄ちゃんお弁当作ったよー」


 朝早く起き1階に降りると既に妹がキッチンに居た。

「ありがとう、じゃあ俺が持って行くよ、あとお茶も持っていこう」


 お湯を沸かして、お茶を水筒に入れる。


「じゃあ、行きますか」

「行こうーーーー」


 俺は黒っぽいシャツの上にベージュのフリース、チノパンで小さめのリュックサックを持ち立ち上がる。


 妹は赤のニット帽にピンクラインの入ったグレーのパーカー、赤いチェックの巻きスカートに黒のレギンス、カラフルなボーダーのレッグウォーマー、緑のウエストポーチ


「山ガール?」

「うん参考にして家にあるものでコーディネートしてみた、どう?」

 巻きスカートをつまんで広げて見せる。


「かわいい山ガールだな」

「やった!」


 妹とそのまま家を出て駅に向かう、早朝なのでいつもの栞友達の攻撃には合わなかった。

 ついでに両親共熟睡中、出掛けるとは前日言っておいた、父ちゃん母ちゃんお疲れー。



 #####




 電車に揺られること1時間半、妹といつものおしゃべりをしている間に到着。

 しかし、友達が一杯いるだけあって話題が豊富で助かるよ。


 高尾山口駅を降りると、結構な人が


「なんか、人混みを避けて山に来たんだけど、人一杯いるなー」

「うんやっぱりゴールデンウイークだからかもね?」


 とりあえず人の流れに乗ると、参道が見えてくる。

「あ、お土産屋さん、お団子美味しそうこれモモンガ?」


「むささびじゃない?」


「へーー居るのかな?、見たいなー」


「むささびって確か夜行性だった気が」


「じゃあ見れないかー、よし! お兄ちゃん夜まで居よう」


「いや居ないから、夜だと見えないし」


 などとやり取りをしつつ歩くと暫くして清滝駅が見えてくる。


「駅? ここから電車に乗るの?」

「いや確かケーブルカーがあったと、うええめちゃくちゃ混んでる」

 すでに大行列ができており、切符を買うのにも時間がかかる。


「待つ?」

「どうするか、そのまま登っちゃうか」


 ケーブルカー乗り場の横に、リフト乗り場の看板が

「リフトの方がまだ空いてるなーリフト乗る?」

「乗りたい!」

 そうして、リフト乗り場に並び待つこと数十分


 屋根付き二人乗りのリフトに乗り込む


「きゃあああ、えい!」

 妹が俺にしがみ付くように乗り込む

 そのまま腕を掴みあたりを見る。


「わーーーー凄い、結構高いねー、あ、お花綺麗なんて花かなー」

 はしゃぎ捲る妹を見て来てよかったなーとほのぼの思いながらリフトに揺られる


「あああああああああ、見て見てお兄ちゃん猿だーーー」

「おお、居るんだな猿」

「すごーいここ東京だよねー」


 猿に大はしゃぎで、10分ちょっとの空中散歩を楽しむ。


 山上駅に到着、ここからは徒歩


「よし! 行こうか」

 高尾山登山開始


 と言っても、山登りというよりハイキングに近いコース

 暫く登ると、赤い灯篭のある参道が見えてくる。


「わー凄い、よしお兄ちゃん写真撮ろう」

 二人並んで自撮り、妹がほっぺをくっつけてくる。

 止めてくれ理性が…


 さらに登るとまたお土産屋が見えてくる


「お兄ちゃんお団子食べよう!」

 妹は、団子屋に走っていく、下で我慢してたもんね。

 笑って待ってたら、お団子を頬張り妹が


「なによーーー、お兄ちゃんには上げない」

「えーーそんなに食べたらふと…うぐう」

 団子を口に突っ込まれる…



「殺す気か!」

 団子を喉に詰まらせそうになりゲホゲホ咳をしながら抗議

「だってえ、お兄ちゃんデリカシーないからー」


「お前は痩せすぎだから少し、あ、わかったもう言わない」

 持っていた団子を俺に向けにじりよる妹に謝る。

 決して胸の事を言ったわけ、…すいませんもう思いもしません。

 心の中を見透かされた様な鋭い視線を華麗にスルーして、団子を食べつつ山頂方向に


 そして、高尾山薬王院に到着


「へーー凄いね、お寺?」

「神社だろ?」

 天狗いるし


「お参りをして行くか」

 二人で並んでうろ覚えのニ礼二拍一礼


「栞、何をお願いしたの?」


「内緒」


「えーーーー」


「じゃあお兄ちゃんが言ったら言う」


「じゃあ内緒でいいや」


「えーーーー教えてよーーー」


 混雑の中いちゃつく二人に向けられる、お前ら爆発しろという視線は完全無視し、そのまま山頂に向かおうと妹に言うと


「え! ここ山頂じゃないの?」


「うん、まだ先」


「えーーーー疲れたよーー引っ張って」

 手を出す、妹がこの程度で疲れる訳ねーと思いつつ手を繋ぎ引っ張る。


「えへへへへへ」


 という妹の声を聞かない事にしてそのまま山頂に向かった。














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    こちら作品の完全改稿版を書きました         
  超絶コミュ力の妹と陰キャの俺、そんな妹に突然告白され、俺の高校生活がとんでもない事になった。           
  もしよろしかったら読み直してくださいませ(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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