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8-3 妹の本気


「えーっと栞さん?」

 帰り道で妹と二人並んで歩いている、妹は楽しそうに喋っているが俺は今日1日の事が気になって仕方がない。


 まあ、きっかけはあの事何だろうけど


「あ、お兄ちゃん今日お母さん夜勤だから家に居るね」


「ああ、じゃあお茶会は無し、というか続けるのか」


「うん?なんで?」


 周りを気にしながら小声で

「だって、あれは家デートって位置付け…」と言った瞬間、突然後ろから例の如く友達が話しかけて来た。


「しおちゃん今帰りーー、えっとお、にいさん?」


「そうだよーお兄ちゃんと帰る所ー」


「そうなんだーじゃあお邪魔しちゃいけないねーばいばーい」


 若干からかう様な言い方に気にもせず


「うん、ばいばーい」


「で、お兄ちゃんデートがどうしたって?」


 手を振りながら話す妹、とりあえず妹の友達にいつ遭遇するかもわからないし迂闊な事は言えないので

「いやなんでもない」とごまかした。


 家に着くと、カレーの匂いが充満していた。

「今日カレーだー」

 妹は一発で分かる本日の夕飯にクスクス笑いながらキッチンに向かう


「お兄ちゃん今日お母さん、早めに出るってさー」


 俺もキッチンに向かうとテーブルの上に母の書き置きが置いてあった。


……メール使えよ母ちゃん…


「じゃあ私着替えてくるねー」

パタパタとスリッパを鳴らし、妹が2階に上がる。


「俺も着替えるか」

 同じく2階に上がり着替え、今日の事は一体なんなんだと聞かないと……

妹との放課後ティータイムをしにリビングに入ると


……パジャマ姿の妹が、お茶の用意をしていた。


「えーーーっと栞さんその格好は?」


「え、これ?可愛いでしょーー」


 妹はくるりと回りヒラヒラの付いたピンクのパジャマを見せびらかす。

おそらくノーブラであろう胸が揺れる……


 いや、一緒に住んでるんだから、夜トイレやキッチンでばったりパジャマ姿の妹に会う時もあるし、見た事ない訳では無いが、夕方とはいえ、まだ明るいうちに妹がパジャマ姿とか小学校の低学年以来じゃねえか?


 もう今朝から一体なにがなんだか………


ソファーに腰を下ろすと、お茶を用意して隣に座る妹


俺はいつも通りのコーヒーを、一口飲みふーーーーーーっと息を吐くとようやく落ち着いて聞いた。


「で、今日のは何なんだ?」


「え、何って?」

……と、とぼけやがった


「いやだからー、一緒に学校行ったり、一緒に昼とか、帰りとか、ついでにそのパジャマとか」


「えーーーー可愛くないー?」


「いや、可愛いけど」


「でしょえへへへへ」


「いや、えへへじゃなくて!」


「どういう事なんだっ!」


「お兄ちゃんちょっと怖いよー」


「いや、俺はお前がこわいよ……」


 妹はニコニコしているが一向に理由を言わない……頭が痛くなってきた。


「んーーーそんな変な事してる?」

 妹は口の下に指を当て首を傾げながら言う。


「え?変だろ」


「そうかなーーー?」と、さらに首を傾げる


 妹は一体なにが言いたいんだ?


「だって一緒に学校行って、一緒にご飯食べて、一緒に帰っただけでしょう?」


「ああ、でも」


「でも?」


 でも…、言われて見ればそうかもしれない、いやでもちょっと仲良すぎないか?そんな兄妹いるか?


「いや、ちょっと仲良すぎないか」

 そのまま疑問をぶつけるが


「良いと駄目なの?」


「いや駄目じゃないけど」


「だったら良いじゃない」


 あれ、俺、論破されてる?


「じゃあ終わりねーー、ねえねえみてここ、このリボンがー…」

妹が雑談し始めいつものお茶タイムに突入していく


 あれ?あれ?これって明日も同じ事になるって事?


まじか……




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    こちら作品の完全改稿版を書きました         
  超絶コミュ力の妹と陰キャの俺、そんな妹に突然告白され、俺の高校生活がとんでもない事になった。           
  もしよろしかったら読み直してくださいませ(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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