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40-3 美智瑠との初デート

 

 浜松町駅を抜け海岸通りを北上すると大きな庭園がある。


『浜離宮恩賜庭園』


「美智瑠、恩賜ってどういう意味か知ってる?」

 美月に教わった事を自慢げに披露しようとしたが……


「天皇から賜った物だな、上野や井の頭なんかが有名で、恩賜公園ていうのは殆どが宮内庁がご料地として所有していた土地になるんだ、ここみたいな庭園の場合は全て恩賜庭園っていうんじゃなかったかな? ここは元々甲府藩の庭園だったとか?」


   美智瑠に違うっけ? みたいな顔で見られ、笑って誤魔化した……だって知らんし……


 日頃の残念で忘れてたけど美智瑠は、うちの学校の主席なんだよな、今でも妹とトップ争いを繰り広げているらしい……なんで俺の周りはこうも頭のいいやつばかりなんだ?


「じゃあどこで撮る?、その辺がいいんじゃないか?」


 池のほとりで向こうに中島のお茶屋の建物が見える。


「いや、もうちょっと歩こう」


「その格好で歩き回って疲れないのか?」


「うん、体力には自信があるからな!」

 昔サッカーで鍛えた身体、成績優秀でスポーツ万能、美しい容姿、ドンだけスペック高いんだよ美智瑠……


 そんな娘とデートしている俺って……


 なんか釣り合わなさすぎて落ち込む、そもそも妹とも釣り合ってない、なんなんだろ本当に……


「よし、この辺で良いかな?」


「なんでここ?……ああそう言うことか」

 美智瑠のバックに東京タワーが見える、なるほど今日は東京タワー縛りって事なのね


「よーし撮るぞ~~」

 そう言うと美智は瑠澄まし顔になる……スマホのカメラに写る美智瑠、着物姿の銀髪美少女がそこにいる、太陽の光を反射してキラキラ光るその髪、そして白い肌、喋らなければ残念なんて分からない、俺のスマホに物凄い美少女が閉じ込められているような錯覚に陥る。


「はい、ポーズ替えて、はい、いいよー美智瑠、もうちょっと遠くを見る感じで、おお可愛いぞ!」

 なんか段々とノリノリな気分になる、カメラマンになったような、うん、なんかいいな~、いいカメラ買おうかな?


 買ったら妹に頼んで撮らして…………駄目だ……すぐに脱ぎそう……


「なあゆう、なんか変な事を考えてないか? 顔が、にやけてるぞ?」


「え? いや美智瑠を脱がそうなんて考えてないぞ!」


「な、な、な、ぬぬぬ誰が脱ぐか!!」


「いや、だから考えてないって」


 赤い顔してプンプン怒っている美智瑠、美智瑠って大胆なのに、こういう話しに弱いよな……


「ほら次はどこに行く?」


「え、ああ、えっとな、うーーん、そろそろお腹空かないか?」


「ああ、そうだな、何処かへ食べに行くか、ファミレスとかあったかな?」


「おいおい、デートでファミレスはないだろ、しかも僕は着物だぞ、どこか景色の良いレストランで食事しよう」


「うーん、景色の良いレストランね~」

 この辺りだと汐留の高層ビル街?、ホテル?どっちも敷居が高そう……


「ここなんていいんじゃないか?」

 美智瑠はスマホで検索をかけそのレストランを俺に見せる……安!


「しかもすげえ景色いいじゃん、行こうか何処だ?」


「ゆりかもめで二駅行った所みたいだな」


 ぐるりと浜離周り、庭園の外に出る、そこからすぐ近くにある駅に行き美智瑠とゆりかもめに乗車、それほど混んではなかったが、着物姿の美智瑠は周りの視線を集める。

 うーーん、ここまで来ると段々と視線にも慣れて来る。

 こんな美少女と一緒に居るって、なんだか少し優越感を感じる。


「凄い美人……テレビ局に行くのかな?」

「隣はマネージャー?」

   くっ……誰がマネージャーだ!!


 二駅で下車、駅から少し歩くと海岸沿いにポツンとオフィスビルが見える

 その最上階にレストランがあった。


 昼はサラリーマンのランチ、夜は高級感のあるフランス料理のレストラン、窓からは海が一望、レインボーブリッジは目の前というお店、お昼はランチメニューがかなりリーズナブルな価格で出されている。


 昼過ぎなのでそれほど混んではいなかった、俺と美智瑠は品のある店員に窓際に案内され並んで座った。


「うわーーすごい景色いい」


「おーーー写真で見た通りだな」

 レインボーブリッジとお台場の海が一望、海には船が行き交う。


 目の前には灯台の様な何か意味があるのだろうアルファベットを表情する建物が見える。


 先程の店員にメニューを貰い美智瑠と一緒に見る…… 


「何にする?」


「うーーん折角だからコース料理がいいな」


「そうだな、てか安!、本当にコース?」


 とりあえず俺は魚料理、美智瑠は牛肉料理をオーダーした。


 暫くすると綺麗なお皿に乗った前菜が出される、彩り豊かな食材が食欲を誘う、小さいコップに入ってるのはスープ?それともドレッシング?

 少し飲んだらスープだった……多分……


 メインの魚料理は海が近い為か築地が近い為か凄く旨い、しかもそこそこのボリューム、美智瑠の肉料理も旨そう……


「ん? 食べるか?」

 俺の視線を感じた美智瑠は自分の分を少し切り分け俺の皿に置く……まあいいか

 マナー的には駄目だろうけど……じゃあ俺もと美智瑠の皿に乗せる。


「旨い !魚も旨いなー」

「しかも安いよな、これで千円ちょいとは……やるなこの店」


 モリモリ食べる美智瑠、こういう所は本当に男友達感が出る、でも美智瑠と話すと変な緊張感がなくて凄くいいんだよな……


 着物美少女と景色のいい海の見えるレストランでコース料理なんて、絶対に緊張して味も分かんないんだろうな美智瑠とじゃなかったら……


 美味しそうにご飯を食べる美智瑠を見るのはいつも楽しい、思えば学校で最初に会った時、美智瑠は美味しそうにお弁当を食べていたな……


 最後にデザートのプリンと更にコーヒーまで出てくる。


 ゆっくりと味わいながら、二人で景色を眺めつつランチを楽しみ、店を後にした。


「さあ、どうする? まだ撮るのか」


「うん!  次はここかな?」


「六本木ヒルズ?」


「そう! ここの展望台に行こう、少し離れるけど、ここからも東京タワーが綺麗に見えるらしいぞ!」


「六本木か~どう行くんだ?」

 スマホで調べると、汐留から地下鉄でそれほどかからない

 芝浦ふ頭からゆりかもめに再び乗車、程なく汐留に着き乗り換えで歩いていると美智瑠が急に立ち止まる……


「どうした?」

 と、聞くまでもなく美智瑠の顔色が悪い


「だ、大丈夫か?!」

 さすがに歩き疲れたのか?、そりゃそうだ、この暑さで着物に草履だもん……やってしまった、俺がもっと気を使っていれば……



 そう思った瞬間美智瑠は言った……



「食べ過ぎた……帯がキツイ、苦しい」


「…………」


 マジか……肉料理をペロリと食べご飯をモリモリ、まあそうだよな……


 しかし、どうしようと思いとりあえず休める所と慌てて駅を出る。



「ううう、気持ち悪い……」


 あ、駄目な奴だ、周りを見ると有名な高級ホテルがある


「とりあえずあそこのトイレを借りて、帯を少し緩めたら?」


「うん、いぐう……」


 慌てて向かいトイレに駆け込む美智瑠……


   そしてロビーで待つこと数十分、一向に出てこない、心配していると俺のスマホに美智瑠からラインが


『なんか、タオルとか部品が色々落ちて着られない、どうしよう』


 てか着物デートのベタな落ち……


 でも本当にどうするんだこういう時って……




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    こちら作品の完全改稿版を書きました         
  超絶コミュ力の妹と陰キャの俺、そんな妹に突然告白され、俺の高校生活がとんでもない事になった。           
  もしよろしかったら読み直してくださいませ(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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