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【漫画単行本4巻発売中】神獣郷オンライン!〜『器用値極振り』で聖獣と共に『不殺』で優しい魅せプレイを『配信』します!〜  作者: 時雨オオカミ
小さな後輩?『コスプレ幼女とエレヤンお姉ちゃん』

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後輩のいぬ間に

 スーちゃんと別れてソロに戻った私は、いったん緋羽屋敷でメンバーの入れ替えを行なってから南の森へと向かっていた。


 よく考えれば他の三方はミズチ、ライジュウ、キッチョウと相手をしているが、南にいるらしいボス。ヒクイドリは攻略をしたことがなかったなという事実に気付いたのだ。


 なので、配信も兼ねて初見で体験してみようと思ったのである。

 確か……ヒクイドリは、本来ニワトリの正統進化先だったはずだ。アカツキは環境条件が日の出の時間というわりとレアな分岐進化をしているので、そちらに進化することはなかったが、気にならないわけではない。


 ときおり、飛べないタイプのダチョウに近い骨格で色味はでっかいニワトリみたいな聖獣を連れている人がいるので、恐らくヒクイドリはそれそのものか、似たような感じだとは思うのだけれど……やっぱり、一箇所だけなんにもしたことがないというのも、一度思い出したら気になってきてしまうものだ。


 スーちゃんがいる間は、しばらく彼女の成長を見守るお姉ちゃんに徹していようと思うが、いない間の予定は特にないので好き勝手にやる。


 ……まあ好き勝手にやるのはいつも通りだけども、配信できない時間ができるので、配信できるときはなるべく新鮮味のあることをやるべきだろう。そんな風に判断した次第だ。


「は〜い、というわけで南の森に来てます! 正式名称は獄楽鳥火の森ですね。なんか殺意の高そうなお名前の初心者エリアです。メンバーは……」


 ほたほたと珍しく地面を歩いているアカツキ。

 地面の中を泳いでついてくるシャークくん。

 シャークくんの背びれに絡みついてゆったりしているシズク。

 ドスドスと周囲を見渡しながら歩くザクロちゃん。


 この計四名である。


 どう考えても相手は晴属性か、あって太陽属性なので植物竜のプラちゃんやレキはお休みである。あとジンはプラちゃんと一緒にお昼寝しに行ったので、そのまま写真を撮ってそっと屋敷を出た。


 ジンとプラちゃんは案外仲が良くて、屋敷にいるときはよく一緒に過ごしている場面を見かける。こうして先輩後輩で交友関係が築かれているの、とっても可愛いよね。


 あとはシャークくんとシズクもかな。大っぴらに仲良し〜って感じのアピールはしないが、ここもよく一緒にいる気がする。シズクは私の首周りか、シャークくんのところかのほぼ二択のイメージだ。


 逆に、アカツキやオボロはというと後輩達に対しては完全にお兄ちゃん、お姉ちゃんムーブをしているのでがっつり絡んでいる場面はあまり見ない気がする。


 オボロはみんなでわちゃわちゃしているときがあるが、アカツキは一貫して保護者目線って感じ。私と同じく年長者としての威厳が感じられる振る舞いをしているんだよね! 羽ばたきは優雅だし、所作も綺麗だ。たまに苛烈だけどそれは晴・太陽属性だから納得だもんね。ペットは飼い主に似ると言うけれど、相棒もやはりパートナーに似るのだろうか? 


「この森もなかなか面白いステージですね」


 森の中なのにちょっと暗くて、けれどところどころ植物が燃えていたり、火をまとった鳥型魔獣が出たりするので視界に不便はない。


 紫色の炎がちろちろと地面を舐めるように発生したり、若干罠臭い炎の出現の仕方をするところもあるが、遅いので避けるのは容易だ。多分歩いていても避けられるだろう。一瞬ぼわっと炎が湧いて、プレイヤーに目掛けて炎が這ってくるようなギミックなので、最初のぼわっと出てきた段階で一歩横にズレれば勝手に避けていく。


 シューティングゲーで言うところのめちゃくちゃ遅い自機狙い弾みたいな? あくまで初心者エリアだからか、物珍しくはあっても攻略は簡単だ。


 気になることがあるとするならば……それは、晴か太陽属性のボスだろうヒクイドリがいる場所なのに、どうしてこんなにも暗くて、そして月属性の魔獣が出るのか……ということだ。


「紫の炎って言えばケルヴェアートさんでしょうか」


 思い出すのは彼の住居。確か彼の家の周りもこんな感じの、ちょっと幻想的な雰囲気だったような……。


「……配信は、ボス直前から始めてコメントは攻略が終わるまで切っちゃいますか」


 ネタバレされたらたまったもんじゃないからね。

 普段は別にネタバレされてもなんとも思わないんだけど……初心者エリアの攻略法くらいは自力で見つけたいじゃない? 


 幻想的な燃え盛る……と言うには小規模だが、そんなエリアの奥まですすみ、ボス戦を示す戦の鳥居の前でキャンプを設置し、セーブをする。


 それからSNSのほうにボス戦をすることと、コメントを切ったまま攻略配信することを告知して顔を上げた。


 しばしアカツキ達と料理を食べてバフを増し増しにしていき、鳥居の前に立つ。


 そして……。


「告知は見ていただけましたか? まだなら、ツブヤイターのほうに告知していますので目を通していただけると助かります。初心者エリアの最後の場所はまだ攻略したことがなかったので、初見で挑んでみたいと思います! そのため、コメントはオフっているのでご了承くださいませ!」


 ゲリラ配信を始めた。


「さて、ヒクイドリ戦……行きます!」

思いっきり日付を超えてしまった……!!

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[一言] シズク過労死せんようにな…(火には水というシンプルな思考から)
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