ステータス更新って長くなりがちだよね
さて、ステータスの確認だ。
ベッドに腰かけたまま、足元にお座りするオボロの頭を撫で回す。くんくんきゅんきゅん言いながら手に頭を擦り寄せてくる彼女に萌えながらメニューを開いた。
アカツキは宿から出された果物をつつきながらこちらを見る。あ、大丈夫。私も食べる。食べるからそんな心配そうにしないで。
首に巻きついてきているシズクに、間違えてアニマ・エッグ・ジュエリーを与えてしまわないように気をつけつつ生卵を与える。
それから近くに置いてある皿からトーストをとって口元に運ぶ。ふむ、料理できるようになりたいな?
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名前: ケイカ
種族: 人間(共存者)
レベル: 18
職業: 舞姫
体力: 185
S P: 135
ステータス:
力: 0 防御: 0 敏捷: 0 器用: 120 霊力: 0 幸運: 0
状態: 健康
スキル
【緋扇の舞Lv2】【スカウトLv4】【比翼Lv4】【観察眼Lv5】【魔獣言語Lv2】【ブラッシングLv5】【青龍の加護Lv1】【感覚共有Lv1】
称号
【聖獣を愛するもの】
【慈愛を胸に抱くもの】
【優愛の和解者】
装備
頭 プラスチックの簪かんざし【鳳凰印】
胴 初心者の和装ドレス【鳳凰印】
腰 なし
足 初心者の下駄【鳳凰印】
装飾品 なし
武器 初心者の鉄扇【鳳凰印】
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うんうん、順調に育っていってるよね。このゲームだと体力とSP以外のステータスが上がるのは聖獣の進化時や宝珠がないとできないから数字のインフレも少ないし。
レベル帯によって上げられるステータスの総数も決まっているのでむやみやたらに膨らんでいったりしないらしい。とりあえず二段階目進化までは体力やSPも含めて全ステータスに振れるのは200まで。アカツキだけは三段階目なので300までだね。共存者は一番育っている聖獣に合わせて解禁されるので、私も300までだ。
まあ、普通なら少しずつ割り振っていくなりするのだろうが、私はこれを全部【器用値】に入れるつもりなのであんまり深く考えてはいない。計算とか面倒だからね!
そんな清々しいほどの脳筋思考をしながら、次のスキル取得をどうするか考える。なんせスキル枠は十個までだ。覚えられるものも二つだが、枠も実はあと二つしかない。加護やらブラッシングスキルやらもひとつの枠に入ってるからね。だから残念ながら【聖獣言語】を入れている枠は今のところないかなあ……?
【魔獣言語】と入れ替えてみてもいいが、普段からなんとなく分かっている(ような気がしている)この子達とは違い、魔獣の気持ちを判断するのは一発勝負。ミズチのときのように攻略のためにも【魔獣言語】はあったほうがいい。
レベル20になったらもう一つスキル取得できるようになるし、【聖獣言語】はそのときかな。
となるとこのままなにか別のスキルを入れるとしたら……。
「舞系統と、あとブリーダーっぽいスキルは入れておきたいですね」
戦う必要はないので、正直なところ緋扇の舞もいらないと言えばいらない。味方聖獣の攻撃が上がる舞だからね。だったらここは回復系統か、それとも回避系統か。
なんとなくレベルが上がればシズクも回復は覚えてくれそうな気がするし、私は回避系統かなあ。水……というか雨属性ってすごく回復覚えそうだもんね。
「それだと私は全体の敏捷を上げる舞を選択しましょうか。この【疾風の舞】かな?」
説明を見てから取得。スキル欄に追加されたことを確認してから頷く。
あとはなあ……。
「くぇ?」
ちらりと三匹の様子を見る。
ブリーダー名乗ってるんだし、特別飼料とか……作りたくない?
「おっと手が滑ったー」
誰が見ているわけでもないのに棒読みでメニューに手を滑らせる。
取得したのは【調理Lv1】だ。ブリーダーといえば自分のモンスターのために特別な配合でご飯を作って与えるものじゃない? そうじゃない? ロールプレイのためには必須ですよね? 仕方ないよね?
自分に言い聞かせながら残り一枠しかない枠に【調理】スキルを選んだのが私です。ドヤァ……これ遊馬のことを厨二病とか、からかえなくない?
私も大概趣味に生きているなあ……。
あとはアカツキ達のほうも確認だ。アカツキとオボロも三つスキルを覚えることができるから、決めておかないと。
アカツキは空を飛べるようになったものの、私を本格的に乗せて飛翔するようなスキルは別に入れなければならない。スキルもない、飛べもしない状況で落ちている私を助けるために、あのときは無茶をしてくれたんだよね……。
なので【飛翔】のスキルは入れて、あとは太陽属性の【ソル・レイ】かな? 攻撃技だけれど、相手の技相殺用でなにかほしいからね。魅せプレイできそうなのはー……あと【クリムゾンフェザー】とかだよね。うんうん、攻撃には使わないで全部相殺用だけどね!
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名前: 【アカツキ】
種族: 【緋翼】の聖獣ソル・クローラ
属性: 晴・太陽
レベル: 18
体力: 185
SP: 155
ステータス:
力: 5 防御: 5 敏捷: 30(+5) 器用: 48 霊力: 20 幸運: 10
状態: 健康
感受性: 100
信頼度: 100
忠誠度: 100
信仰度: 30
スキル
【比翼Lv4】【足蹴りLv4】【鳳凰の恩恵Lv2】【受け流しLv4】【飛び蹴りLv2】【飛翔Lv1】【ソル・レイLv1】【クリムゾンフェザーLv1】
装備 なし
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これでよし。つぎはオボロ。彼女は現在レベル16だ。
騎獣は自力で取得してるから、あとは雪属性系か、もしくは回避系を選択したい。この子も三つスキルを取得できる。
敏捷を更に底上げすることのできる【ウルフ・ステップ】に足音を最低限にする【忍び足】と、いわゆる二段ジャンプと名高い【エアリアル・ステップ】……この三つだ。
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名前: 【オボロ】
種族: 聖獣スノウホワイト・ウルフ
属性: 雪
レベル: 16
体力: 175
S P: 135
ステータス:
力: 30 防御: 10 敏捷: 48 器用: 10 霊力: 10 幸運: 10
状態: 健康
感受性: 100
信頼度: 100
忠誠度:100
信仰度: 20
スキル
【責任感Lv3】【送り狼Lv3】【風花の調べLv4】【ウルファングLv3】【騎獣Lv4】【ウルフ・ステップLv1】【忍び足Lv1】【エアリアル・ステップLv1】
装備 なし
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そして、あれからレベル上げなどはしていないためシズクはレベル1のまま……と。
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名前: 【シズク】
種族: 【清らかなる】ルナ・アクア・サーペント
属性: 雨・月
レベル: 1
体力: 100
S P: 110
ステータス:
力: 5 防御: 10 敏捷: 5 器用: 10 霊力: 50 幸運: 20
ステータスポイント: 10
状態: 健康
感受性: 80
信頼度: 100
忠誠度:100
信仰度: 20
スキル
【青龍の加護Lv1】【アクア・ボールLv1】【アクア・ブラストLv1】【ピット器官Lv1】
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シズクはレベル上げさえすればすぐにでも回復術くらいは覚えそうだし、イベントまでにレベル10くらいにまではしておきたいね。しっかし、信頼度が早々にマックスになってくれたのは嬉しいなあ。
「よし、シズクもあとでレベルあげようね〜」
「るるるぅ」
まあその前に町の散策があるんだけど。
装備品調達しないとね。それと、料理するための食材と……あとネットで『ネコ聖獣カフェ』作ってる人達がいるって見かけたし、見に行ってみたい!
その人達は複数人でやっているとはいえ、既に自分の店……というより家を持つことができるほどのお金があるという事実に震える。
私も頑張ってジェム・ツリー周回しながらゴールド集めすれば買えるかなあ……パーティに入れられる聖獣は四匹までで、それ以上は自分のホームがないとスカウトしてもパーティに入れることができないのだ。泣く泣く別れることになるので、早めにホームも買っておきたい。夢だよね、お庭付きの豪華なホーム。
「それじゃあみんな、行こうか」
宿屋から外に出る。
それから、ワクワクとしながら町の情報をネットで探すのであった。
確認はしておりますが、どこかガバがあったら申し訳ありません。コソッと教えてください。
誤字・脱字報告などいうも助かっております!ありがとうございます!
ブクマ・評価などしていただけると嬉しいです!




