727 大掃除
大掃除
今年も残すところあと1日になった。
1年の最後のために、やるの事も色々あるが、普段からこまめに掃除をしているので、そこまで大変でもない。
更に、今年は助っ人もいる。
「雅人、次はそこね」
「はいよ」
お隣さんである、親友カップルも引っ越してきたばかりとはいえ、年末の大掃除は一応必要だ。
なので、片方の家で掃除をしている間にもう片方で女性陣に桜の面倒を見てもらうということも今年は可能なのだ。
重いものを動かしたりするのに、雅人という親友の男手はなかなかに便利だった。
いつまで2人が隣で同棲するのかは不明だが、居るうちは手伝いも頼めそうで助かる。
「実家には帰るの?」
「正月の挨拶くらいだな。お前のところは帰らないんだろ?」
「まあ、桜がまだ小さいしね」
1ヶ月検診目前なので、連れ出す訳にもいかないし、出来るだけ外出は控えるつもりだ。
なので、今回の年明けは両家の実家というか、本家というかには顔出しはしないつもりでいるし、同意も得ている。
その代わり、向こうが挨拶に来てくれるそうだが・・・桜と千鶴に会いたいという気持ちが強そうなのは間違いなかった。
とりあえず、祖父がお年玉の額を間違えないことを祈るばかり。
諭吉さんを軽く束で出してきそうで怖いが、流石にそこまではしないよね?
うん、しないはずと、言い聞かせるが、有り得そうで怖いのも事実。
「水瀬さんの実家にも挨拶行くの?」
「まあな。しかも、亜矢の兄貴達も居るかもしれない」
「ファイト」
確か、水瀬さんは末っ子で兄が上に2人居るとか言ってたかな?
きっと、可愛がられてるだろうから、婿候補である親友も大変そうだ。
まあ、義実家との良い関係の構築も頑張らないとね。
その点で言えば、俺は恵まれてるのかな?
義父母共にいい人達だし、瑠美さんともそこそこ仲良くできてる。
そして、瑠美さんの旦那さんともそれなりに仲が良いので、恵まれてるのだろう。
そういえば、海斗も年明けに彼女である愛香さんを連れて挨拶にくるだろうし、準備しておかないとな。
相変わらずグイグイきそうな義妹候補だが、ああいう娘の方が弟にはあってるのかもしれない。
そうして、親友カップルの手を借りて大掃除を終わらせるが、親友という男手というのは重いものには最適で、水瀬さんというサポート要因が居たので去年より落になって助かったのだった。
このお礼もどこかでしないとね。
気持ちよく新年を迎えられそうだし、遥香も順調に回復してる様子でホッとするのだった。




