2 種付け問題
男性向けエロで人気が高そうな概念?に、『種付け』『孕ませ』という言葉で表現されるものがありそうですが、どうでしょうか?
この概念を知った時、字面を見ただけで『ムカッ』としたことを、ここに告白します。
お気楽だな!
アンタ(男性)は種付けりゃ、それでおしまいかもしれないけどだな。
種付けされた方は、そこからが大変なんだよ!
十月十日、腹の中で子を育て、死ぬ思いで出産し、寝る暇も惜しんで赤子の世話をし……その間、アンタ(男性)はまたドコゾで種付けに励むつもりなんだよな!いい気なモンだぜ!
は?
子は産まなくていい?
バカヤロー、中絶しろってか?
この人殺し!
大体、中絶は母体にもダメージがデカいんだぞ!
……ナニ?
産むまでは仕方ないとして、産んだ後は乳母や子守りのねえやを雇うから心配するな?
大バカヤロー!
そういう問題じゃねえ!
そもそもヒトの親になるってこと、アンタちゃんとわかってるのかい?ああん!?
……というような怒りが、瞬時に脳裏を駆け巡りました。
サスガ、中学時代から『おかあさん』と呼ばれた女(笑)。
目線が完全に母だわ~。
だからこれはエロという名のファンタジーなんだってば、と、かつての私をなだめたい今の私(笑)。
まあ、今でもこの辺の概念、正直嫌悪があります。
お気楽だよな、そりゃアンタ(男性)は基本、種付けりゃおしまいだよな!という怒りに似た感情は、腹の底にくぐもってます(笑)。
でも、昔ほどムカムカはしません。
コレが単純に『気持ちいいです』『いっぱい気持ちよくなりました』という記号なのだと、(頭では)理解出来たからです。
理解のきっかけは、たまたまハードなBL物を読んだ時。
憐れな『受』の少年が、変態のごろつき複数にレイプされるというすごいシチュエーションで、件のキーワードが出てきたのです。
『受』の少年をレイプする男たちが俗に言う『中出し』をたっぷりして、『女なら絶対妊娠だな』『男だって孕みそうだ』『これから毎日"孕ませ"てやるぜ』などなど、下品にぎゃはぎゃは言い合うシーンがありました。
嫌悪はありましたけど……不思議と、女性が被害にあっているシーンほどの嫌悪はわきませんでした。
何故だろうと考え、この少年が可哀相なのは女性と同様ながら、『彼は絶対妊娠しない性別だ』という部分で、私は冷静なのではないかと思いました。
そして、仮に男性が妊娠する世界観のBLであったとしても、ヤラレているのが男性だというだけで妙に安心して読めてしまう、のにも気付きました。
BLのエロ描写には、男性向けエロのようなきわどい作品が多いのは、この辺に理由があるのかな?とも。
……そうか!
男性は、自身が妊娠というリスクを背負っていない分(うっかり妊娠されるリスクは抱えているものの)、『孕ませ』というワードに胸がヒヤッとするような、あるいは怒りが黒々と腹の底にわだかまるような、切実な危機感や嫌悪感がないんだ!
孕みそうなくらいたくさん出した→気持ちいいこといっぱいした
モノにした女を孕ませる→究極の征服感→やっぱり気持ちいい
以上の意味はないんだ!
だから『種付け』『孕ませ』≒『快楽』なんだ!
納得!
……もしかしたら、明後日の方向な解釈かもしれません。
でも答えのひとつではないかと思います。
男性の、獣としての命題・あるいはアイデンティティーに、
『自分の子孫を数多く産ませなくては!』
がある限り、『種付け』『孕ませ』は本能をゆさぶるワードであり続けるでしょうね。
今日(8/5)投稿分はここまでです。
後は不定期で。
今後は、もっとさり気ないエロについても書いてゆきたいと思います。




