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巨乳美少女に斜位を告げる②

ナルン様を連れて測定室に戻ったマスターは、しばらく談笑した後に十字の画面を見せておられました。


「なぁなぁリコちゃん。ナルンにはどんなのが似合うんだ? どれでもかけれるのか? 」


そんなお二人をよそに、オンクさんは店内に並べられたメガネに興味津々で、早くもナルン様のメガネを見立てておりました。


「そうですね。サイズとか……デザインなど色々ありますが、このあたりが女性向けのブランドなので、ナルン様のメガネの参考になりますね」


特にメガネは決まりなどもないので、サイズさえ大丈夫ならかけたいもの使っていただければ問題ありません。

特にナルン様は初めてのメガネですので、かけたいものをと思うのですが、なかなか難しい話です……


「リコちゃんのメガネは置いてないんだか?」


「これは検査用なので……今日のマスターのメガネならこの丸メガネですが……」


すると、オンクさんはしげしげと丸メガネを眺めています。


「ナルンさ髪の色と一緒のこれがええな」


どうやらナルン様には、ブラウンの丸メガネを勧めることに決めたようです。

検査室の方を見て嬉しそうにしてらっしゃいます。


「お疲れ様でした。ナルンさん」


オドオドと頭を下げたナルン様は、お兄さまであるドンタク様の待つテーブルへ早足で戻られました。


問題の景色が2つになるのは解決したんでしょうか。

すぐに聞きに行きたい気持ちに駆られます。


「じゃあ確認も終わったので、度数は先ほどのリコくんのにしますね。フレームは……」


「ナルン、お姉ちゃんが選んどいたぞ」


マスターの話を遮ってオンクさんが話しかけるので、ナルン様は恥ずかしそうに萎縮してらっしゃいます。


「これは店長のとお揃いらしいど!」


オンクさんの強い推しに負けて、恥ずかしそうにかけてらっしゃいますが満更でもなさそうですね。

マスターより似合っていますし、可愛らしさが強調されてます。

女子力が上がられたのは間違いないでしょう。


「に、似合ってますか? 」


「はい、とってもお似合いですよ」


ナルン様が恥ずかしそうに聞かれる後ろで、 ドンタク様はロックバンドさながらに首を振って頷いてますが、マスターもセールストーク全開で微笑んでます。


…顔を赤らめてるナルン様ですが……私の勘が危険信号を出してるような、出してないような。




メガネの仕上がりを3日後と約束して、オンクさんは私に耳打ちをしてから、皆様で賑やかに帰って行かれました。


彼女らの姿が見えなくなるころには、私の心はズシンと重たくなり舌の動かし方も忘れてしまいそうなほど気が滅入っていました。


勝手に測定をして、なのに助けて貰ったのですからマスターに謝らないといけません。

頼まれた留守番さえ満足にできないとは……


「あ、あの……」


頭には色んな言葉が出てくるのに、口にすることが難しくて、振り向くマスターになんと言えば……


「リコくん留守番ごめんね」


……え?

私が謝ろうとしてたのに、先に謝られてしまいました。


「でもしっかり対応してくれてありがと。僕がもう少しちゃんと教えて上げてれば、リコくんなら問題なかったんだろうけど……ダメだなぁ、はは……」


そうじゃなくて、

そうじゃなくてですねマスター。


「ごめ……なさ」


「ん? どうしたんですかリコくん」


「ごめんなさいマスター……」


「え……あ……はい」


こういう時に笑って流すマスターもズルいですが、ありがたいのは間違いなくて、やっぱりズルいです。


「じゃ、リコくん。カボチャをキッチンに運びま――」


私は振り返るマスターの袖を急いで掴みました。


「その前にナルン様のこと、どうやったか教えてください!」



テーブルで検査結果の用紙を広げてにらめっこをしています。

マスターは、確かに私の出した結果そのままで作るようで、なのに問題はないのでしょうか。


「いや、リコくんは実際ちゃんと出来てましたよ。そんな気にしないで」


気にしないでと言われましても……


「なら、ナルン様はどうして景色が2つあるなんて……」


「それは、実際に2つあるからですよ」


「?」


「えーと、リコくんは僕の指が何本見えますか? 」


どう見ても人差し指が1本です。

バカにされてるのでしょうか?


「1本ですが……」


「そうですね、でも右目でも左目でも1本見えてますよね」


…………?

私が首を捻っているのを、マスターは頷きながら見ています。


「右目と左目それぞれ別の物を見せて立体的に見せるんですが、4割くらいの方はそれがアンバランスなんでズレて見えるんですよ……ナルンさんも少しズレてたんですが、矯正するほどじゃないですし、久々に景色がハッキリ見えたので気になっただけのようでした」


そういえば、オンクさんが「目が2つあるから2つ見えるのは普通」といったことを言われてましたが、その通りだったとは思い至りませんでした。


1つのものが2つ見えるのも、1つなのもそれが普通とは、哲学的な響きです。


「だから今回の場合なんかはリコくんので正解だと思いますよ。それに……」


「それに……なんですか?」


「初めてのメガネっ子ですよ! ナルンさん! 巨乳異世界メガネっ子!! 最高ですね! 」


マスターはそう言って晩ご飯の準備に取りかかりました。

商売だからと愛想がいい方は、市場でも多少は居ますが、マスターは色々と根っからだと改めて学びました。


とりあえず簡易三角木馬の椅子はそのままにしときます。

巨乳だとか、セクハラですからね。


そういえば、オンクさんの耳打ちでしたが、なんでもオンクさん曰く、ドンタク様は私にナルン様はマスターに気があるんじゃないかと言われてました。


本当に人によって目の付け所が違うと言いますか、どこに目をつけてるのかと問いただすべきか.......悩ましい話です。

斜位と謝意_(:3 」∠)_


斜位は意外に知られてませんが、存外みんなあるんですよね

気にするほどでもありませんが

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