風格
ムキムキな再建業者たちを学園の瓦礫の山の上に連れていくともう一方の再建業者たちが一堂に集結しているのが見えた。
ムキムキな方と数はおんなじくらいだと思うが、横一列に並んでいるせいか。
規模の大きいちゃんとした組織に見える。
これに比べればムキムキたちは大学生筋肉愛好家のメンバーにしか見えない。
見た目で判断するのはだめだが。
「学園長! 約束の通り、再建業者を紹介させて頂きたいと思います。彼らは鳶職ギルド「アッタマーデッカ」の職人たちです」
「「「よろしくお願いします!!!」」」
いかにもエリート然とした業者が一糸乱れぬ動きで挨拶してくる。
現実であれば有能際まりない光景だが、ここはゲーム世界なので何か含みがあるように思えてならない。
大概の有能集団は裏切りとセットでしか入ってこないからな。
後半に裏切って「ご苦労これからこの再建した学園は俺たちが魔人様のために運営されている」とか言わないか不安になってくるな。
まあ例え反逆されたとしても今の所難易度は高くないので簡単に取り戻せるのだが。
「元気な挨拶ありがとうございます」
はて瓦礫の山でも退かすところから始めてもらおうかと思うと後ろの方からむさ苦しい男達とは対照的な美少女二人組がこちらに向かってくるのが見えた。
「ここが学舎か……。瓦礫の山ではないか!」
「先日魔人の襲撃を受けたので」
マーリンとユーパイセンだ。
マーリンをユーパイセンが案内する形で連れているところをマーリンをユーパイセンが案内してくれているようだ。
そういえばマーリンに対して学校の場所を知っていかどうか尋ねてなかったな。
あの後商会でマーリンを案内する人間としてユーパイセンに白羽の矢が立ってしまったのかもしれない。
まあ本人も満更じゃなさそうだし、マーリンとユーパイセンはユーパイセンの能力向上のために抱き合わせるつもりだったので都合はよくあるし、そこまで深く考える必要もないか。
「マーリン様、ユーデリカさん、昨日ぶりです。案内をして頂いてありがとうございます」
「いえ、マーリン様から様々な知見を頂いていい思いをさせて頂いただけですから。お返しに私のできる範囲で再興作業を手伝わせていただけたらと思います」
「ユーデリカさんが手伝ってくれるなら頼もしい限りです」
迷惑をかけても全てプラスで返してくるのが凄まじいな。
これはメインヒロインの風格ですわ。




