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ある日世界がタイムループしてることに気づいて歓喜したのだが、なんか思ってたのと違う  作者: ジェロニモ
タイムループ編

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クズの限界

 感謝の正拳突きを始めてから体感時間にして24時間、つまり一日が経過した今、僕は格闘技の修行など速攻で飽きて、屍のようにだらりと腕を垂れ下げて机にふて寝していた。

 修行前と変化などなく僕は依然として弱いままである。技の一つも覚えちゃいやしない。


 修行(笑)で分かったことといえば、自分が思ったよりも意志の弱いクズ人間だったということだけだ。

 修行が上手くいかなかった理由はすぐに分かった。僕は自分が休日、明日提出しなければならない宿題をほったらかしながら、「暇だなー」と呟きながらゲームに勤しむような人間だったからだ。つまりクズ。


 例え努力する為の時間を与えられても、その時間を自分を高めるためには使わないクズ野郎だったのだ。

 そんなクズが、いくら目標があったとしても、全く面白くない鍛錬を続けることなど土台無理な話だったのである。


 時間が無限にあれば無限に努力できるというのなら、今頃世のニート達は皆とんでも超人になっていることだろう。つまりそういうことである。

 クズと言われる人間は辛いことは時間があってもやらないし、楽しい事しかしたくない。そしてやりたい事の為でも、やりたくない事をするのは嫌なのである。努力すればなんでも出来るとか言う奴が居るが、クズはそもそもその努力が出来ないのでクズなのだ。


 結局ガラの悪い男に絡まれた女の子を颯爽と助ける、僕の為の僕改造計画は、自分が全く努力のできないクズ人間だった為に頓挫する事となった。

 ダメだったものは仕方ない。強くなることはきっぱり諦めることにした。


 高校一年生になって初めて気づいた自分がクズだったという事実を受け止めきれずに、気持ちの整理の為7回ループを繰り返したものの、どうにか気持ちの切り替えに成功した。

 僕の頭にはすでに次のやりたいことリストが浮かんでいた。


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