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【完結】光の或る方へ  作者: 星野木 佐ノ
3 恋

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第66話 恋愛小説

いつも読んで頂き、ありがとうございます。





 翌日、美夜は本当に熱を出したのだ。

 ちょうど仕事が休みだった美月は、朝から美夜の看病をしつつ、部屋の掃除や洗濯など、動き回ったりし。

 美夜は、昼に美月の作った粥を食べる以外、トイレに起き上がるくらいで、後はずっと眠り続けた。


「引っ越してきてから一ヶ月以上経ったし、緊張も解れてきて、疲れがピークだったんだね」


 美月は美夜の部屋で一緒に粥を食べながら言った。美夜は「そうかも」と返す。


「でも、それを言ったら、美月だって同じはずなのに……」


「私は日頃から体動かしてるもん。美夜の場合は体力不足だね」と小さく笑った。


「今度、美月のフィットネスクラブに行ってみようかな。体力作りに」


「美夜、ピラティスとか体幹を鍛えるエクササイズやってみたら?」


「ピラティス?」


「そう。ヨガみたいなやつ。インナーマッスルを鍛えるんだけど、激しい運動じゃない割に、結構全身に効くんだよね。毎回通うのはお金も時間もかかるから、取り敢えず三、四回通って動きを覚えれば、家でも出来るよ。今、ネットでもプロが指導する動画があるし、まずは実践でどんな物か試して、基礎の動きとか知ってみるのも良いかもね」


 美夜は美月の言葉に頷き、「そうする」と返事をした。


「その前に、早く風邪治さなきゃね」


 美月はにっこり微笑むと、食器をまとめ、部屋を出て行った。

 美夜は少し胃を落ち着かせてから横になろうと思い、ベッドから出ると、書棚から本を一冊取り出す。買ったものの、引越しや仕事探しで、なかなか読む機会がなかった恋愛小説だ。本の装丁、タイトルに惹かれて買った本で、恋愛小説である事以外、内容は知らなかった。

 本を開き読み進めていくうち、次第に身体が熱を持ちはじめ、とても読んではいられなくなった。この熱は、風邪の熱ではない。恥ずかしさから来る熱だ。

 本は、年上の女性を好きになる、大学生の男の恋愛話だった。

 男の心情が、あまりにも今の自分と重なり合い、気が付くと、頭の中は栄の事で一杯になった。

 本をベッド脇のキャビネットの上に置くと、ベッドの中に潜り込んだ。

 本を読むのをやめても、熱は下がらない。風邪の熱なのか、恋の熱なのか。もう美夜には、どちらなのかわからない熱が、再び上がりはじめた気がした。


「栄さん……」


 そっと目を瞑る。瞼の裏に現れた栄を見つめ、静かに眠りの中に落ちた。 

 




最後まで読んで頂き、ありがとうございます!



同時進行でミステリー系ヒューマンドラマ

『Memory lane 記憶の旅』更新中!

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