表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

94/109

聖女のスキル 凄女じゃないよ。

二回目の地下墓地。

得たのはスキルのスクロールだった。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆

 技能:聖女の祈り

 効果:味方一人を対象。【聖護】状態にする。

 聖女にのみ許された、専用スキル。MP消費は無いが、クールタイムが長め

 ◆◆◆◆◆◆◆◆


 ◆◆◆◆◆◆◆◆

 技能:聖なる衣

 効果:範囲内の味方を対象。聖なる衣で包み込み、熱と冷気に対する耐性を向上させる。

 MP0でも発動できるが、効果時間は込めた魔力に応じて3秒〜120秒で変動する。 クールタイム100秒

 ◆◆◆◆◆◆◆◆


「うげ、なんだこれ」


『複雑だな』

『魔力で効果時間変わるのって初じゃね?』

『それな』

『INTで威力変動とかはあるあるだけど』

『相変わらず変なの引くなぁ』


 視聴者さんたちも、概ね似たような意見みたい。

 性能を素直に読み取るなら、本来はその気になれば常時発動できるくらいの防御魔法だった……ってことかな?


「ま、まぁ、発動できるだけ救いかも」


『www』

『ちゃんと使える技能じゃん』

『なお3秒という限られすぎた効果時間な模様』

『相手の攻撃に合わせて完璧なタイミングで出せばOK』

『ブレスにジャストガード求められるってマ???』


 ジャストガード。

 相手の攻撃に合わせて完璧なタイミングに盾などで防御行動をとると、防御効果が増幅されること……だったかな?

 狙って簡単にできるものでもないけど、最上位の前衛職たちは当たり前のように決めてくるとかなんとか。


「ちょっとまって。

 そんな器用なことできないよ?」


 そう。私はタイミングを合わせた防御なんてできない。

 できないからこそ、今のプレイスタイルなのだ。


『出来たらこうなってないもんなww』

『盾すら使えない在りし日の記憶』

『兎がすり抜けてお腹に刺さる~』

『なにそれ』

『ご新規さんは初回アーカイブ巡回してどうぞ』

『あの頃はまだ純粋だった……』

『そうか??ww』

『初日から殺戮マシンだった気がする』


「あーもう! それはいいの!」


『まあでも、盾や剣のガードと違って点を合わせる必要はないからね』

『タイミングあわせるだけ』

『音ゲーじゃん』

『被弾するって瞬間に使えばおk』

『なお長時間吐かれると撃沈する模様』

『3秒wwwwwwwwww』


「……タイミングを合わせるだけなら、まだできなくもない……のかなぁ」

 

 避けられない! ってときの保険くらいに思っておくのが丸いのかも。

 限られた時間ではあるけどね。


 さて、それはそれとして……。


「さっきからちょこちょこコメントでも言ってくれてるけど、【聖護】ってなんだろう」


 みんなの反応を見る感じだと、完全に初見の状態っぽい。聖女専用とかかな。

 意識を向けてみると、ポンっとウィンドウが出てきた。


 ◆◆◆◆◆◆◆◆

 状態:聖護

 効果:善性状態変化の1つ。回復手段では消去されない。

 戦闘不能になるダメージを受けた時、それを一度だけ無効化する。

 ◆◆◆◆◆◆◆◆


「おおっ!? めっちゃ強くない!?」


『これは強い』

『保険スキルいいね』

『シンプルに強くて草』

『後衛の保護にも前衛の保険にもなる』

『これは聖女』

『なお当人は前衛職な模様』

『凄女だからね仕方ないね』


 一度だけ無効化ってことは、段階に分けてダメージを与えてくる攻撃には弱いのかな。

 逆に、一撃必殺系にはとても強そう。


「って、これ。私への特効スキルじゃん」


『確かにwwww』

『どういうこと?』

『凄女サマの攻撃は一撃が重いからね』

『その1回を防がれると詰むもんな』

『あー』

『なるほどw』

『凄女対策は聖女のスキルだったか』

『蛇の道は蛇ってね』

『ちょっと違くない???』


「ふふ。まぁともかく、私にとって有意義な技能ってことは間違いなさそう……」


 衣の方はちょっと難しそうだけれど、祈りはものすごく使えるね。

 

 私にとっての保険になりうるという良さも、もちろんある。

 けどなによりも、カナやトウカちゃんを確実に1度は護れるっていうのはとても大きい。


 守護結界と併せたら、かなり仲間を助けられそうだよね!


「……今回得られるのは、ここまでかな」


 改めて、部屋の中をぐるりと見渡す。

 これ以上、特に何かがあったり起こったりという様子は無さそうだった。


 次は、レベル75。

 まだレベルキャップの解放すらされてないし、これはまだまだ先の話になりそうだ。


 特にやることもないので、帰路につく。

 浄化が済んだ帰り道は行きよりもマシ……というのは、前回と一緒だね。


 そういえば、初めてトウカちゃんと出会ったのは墓場からの帰り際だったか。

 ほんの数日前のことなのに不思議な懐かしさを覚えちゃうのは、やっぱりそれだけ一日が濃いっていうことなのかな。


「はいはいただいまーっと」


『おかえり』

『おつ』

『今回は何も無かったね』

『毎回なにか起こる前提w』

『トウカと会ったのが前回か』

『あーー』


「そうそう。あっという間なような、つい最近のようなって感じだよねぇ」


 時刻を確認する。

 もう18時はとっくに回っていた。


「あ、じゃあ夜の準備もあるしそろそろ切り上げるねー。

 20時からは、リアルの方で配信するよ!」


『おつ』

『おつつ』

『お』

『たのしみ』

『待ってる』


「なんだかんだ1週間ぶりかな?

 じゃあ、また後でね〜」


 ばいばい。とカメラに手を振って、配信を終了。

 そのまま、インクリからもログアウトする。


 さて、じゃあご飯とかぱぱっと済ませちゃおうか!





雪山人狼の配信してたら更新わすれてたので、配信しながら更新しました(謎)


来週も更新できるように頑張ります~~!!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2023年1月20日に、第1巻発売されます!➡︎告知https://twitter.com/komaru0412/status/1584742818631012352?t=No8qGuhtVt37w2Jk0SwIKg&s=19
― 新着の感想 ―
[気になる点] 味方一人を対象 がソロの場合自身にも対象にできるのか。あと効果時間書かれてないから時間無制限? これ、一時的にパーティー組んでも使えるなら食いしばり効果をかけるお仕事が出来ますね!(…
[良い点] >『今回は何も無かったね』 リアル配信枠「本当にそうかな?」
[一言] 来週の更新、首をBLEACHの神鎗のように長く伸ばしときます
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ