瑜伽法
城内でアッシュとシウスの戦いが繰り広げられている頃、イクシオンの市街でもまだゼルティウスの戦いは続いていた。
ゼルティウスと領主軍の戦いは城壁の外から、イクシオンの市街地へと場所を移していた。ゼルティウス一人に対し、1000人を超える領主軍は押し込まれ市街地までの後退を余儀なくされたためだ。斬り裂かれてその役目を失ったイクシオンの巨大な城壁がそれまでの戦いを物語り、爪痕を残している。
イクシオンの中心にある広場、その中央でゼルティウスは1000人を超える兵に周囲を囲まれながらたった一人の戦いを続けていた。
騎士の振り下ろした大剣を片手で弾くと、ゼルティウスは懐に潜り込んで鎧ごと胴を斬り払う。そして、即座にその場から飛び退き、攻撃後の隙を狙ってきた兵士の攻撃を躱しながら、手に持っていた剣を投擲する。
シウスの投げつけた剣は兵士の喉元に突き刺さるが、シウスはそれを確認することもなく、落ちていた剣を拾うと身を屈めて、突き出されてきた槍を避け、そのまま攻撃してきた相手の方に前転しながら剣を振るい、足を払う。
足を斬り落とされた兵士が地面に転がり、シウスはその兵士の持つ槍を奪い取ると、離れた位置にいる隊長らしき騎士に投げつける。その槍は防がれたものの、周囲の敵の意識がゼルティウスから僅かに逸れて隊長に向かい、その瞬間を見逃さずにゼルティウスは敵兵の切り込んでいく。
一瞬で距離を詰め、一人目の兵士の首を刎ねる。
突然の攻撃に焦って斬りかかってきた二人目の兵士の剣の刃を指で掴んで防ぎながら斬り伏せる。
掴んだままの剣を奪い取り、両手に剣を持つゼルティウス。
鎧を身に着けた騎士が二人がかりでゼルティウスに襲い掛かる。騎士の一人がゼルティウスの右手側から真っ直ぐ剣を振り下ろし、もう片方の騎士が左手側から横なぎに剣を振るう。
ゼルティウスは振り下ろされた剣を右手に持った剣で払いのけ、即座に左の剣で鎧に覆われた腹を貫く。同時に振るわれていた横なぎの剣が横合いからゼルティウスに迫るが、ゼルティウスはそちらの方を見ることも無く、右手の剣で受け止め、即座に左手に持つ剣を引き抜いて、その騎士の胴を斬りはらう。
一瞬で四人を斬り伏せたゼルティウスを見て、仕掛けようとして五人目の騎士の足が止まる。ゼルティウスは臆した相手を見逃さずに一気に駆け寄ると、何の躊躇もなく兜に覆われた頭に剣を振り下ろして真っ二つに斬り捨てる。
その騎士の恐れは他の兵士や騎士にも伝わり、ゼルティウスを取り囲んでいた敵の動きが鈍り始める。それを見て、ゼルティウスは即座に動き、敵の集団の中に飛び込む。
左手に持っていた剣を真上に放り投げ、一本の剣を両手で握るとゼルティウスは正面に立つ兵士に剣を振り下ろす。そして返す刀でその横に立つ兵士の首を斬り飛ばす。続けて振り向きざま背後から斬りかかって来た騎士の剣を叩き落とすと、真上に投げた剣がゼルティウスの目の前に落ちてきて、それを左手で掴むと、その剣で騎士の首を刎ねる。
仲間が殺された怒りから、勇気を振り絞って二人の騎士が前に出る。一人の騎士が雄たけびを上げながらゼルティウスに斬りかかるが、ゼルティウスは僅かに体を傾けるだけでその剣を躱し、すれ違いざまに右手に持った剣で胴を斬り払い、もう一人は剣を振るう間もなく、ゼルティウスが左手の持つ剣で胸元を貫かれて息絶える。
数分もかからずに十人を斬り捨てたゼルティウスを見て、領主の騎士や兵士が後ずさり、誰もゼルティウスに対して二合以上打ち合えていないということに気付いて戦慄する。
「何をしている! 相手は一人だぞ!」
ギースレインが後方から兵士達を叱咤するが、そんな声だけで動けるわけがない。
誰が斬りかかろうが防がれ、次の瞬間には斬り捨てられているところを目の当たりにしているのだから、ゼルティウスに襲い掛かったところで自分が死ぬだけだとしか、兵士や騎士たちは思えなかった。とてもではないが勝ち目がない。彼らとて死にたくはないのだから勝ち目のない戦いに挑むことなどしたくない。
「……だそうだ。俺は一人なのだから、かかってくるといい」
ゼルティウスは挑発する。別に人を斬ることが好きなわけではない。
ただ戦うことをアスラカーズに命令されているから戦っているだけなのと、それとイクシオンの街中の荒廃した様子を見て、それを何とかしようともしない領主の兵士や騎士に対する怒りがあるだけだ。
領主に仕えている以上、シウスの命令を聞かなければいけないのだろう。民を苦しめるようなことはしたくないと思っているのかもしれない。だが、思っているだけで何もしないのであれば同罪だとゼルティウスは思う。どう言い繕おうと民を苦しめる悪党の仲間だ。そう割り切れば、斬ることに躊躇いはない。
そうする自分も間違いなく悪党だとゼルティウスは理解している。だが、だからといって何もしないということゼルティウスは選ばない。
「奴を殺せ! 命令が聞けないのか! 貴様らの家族や友人がどうなってもいいのか!」
ギースレインの脅しがイクシオンに響く。
その声に従い、ゼルティウスを取り囲む兵士達の輪が僅かに狭まる。
ゼルティウスの視界に入る敵の顔は青ざめ、ギースレインの脅しに屈しているのが明らかであった。
だからといってゼルティウスは同情するようなことはしない。
家族や友人を人質に取られシウスやギースレインに従っているのだろうが、だからといってその二人に従って悪事に加担していたという事実は消えない。
そもそもゼルティウスの感覚では、人質を取って脅しをかけるような輩に屈する精神が理解できない。そんな奴らには従えないと立ち上がるべきであったのに、立ち上がらずに屈する道を選んだ時点で、結局のところは自分の身が可愛かっただけだとゼルティウスは思う。そんな奴らに同情するような感情をゼルティウスは持ち合わせていない。
「確かに貴様は相当な強さのようだが、この数を前に一人で何処まで戦える? いずれ疲れ果てて死ぬだけだ。さっさと諦めて死ね」
ギースレインが安全な位置からゼルティウスに呼びかける。
確かに数の差はまだまだ1000以上あり、これを一人で全部倒すとなれば、些か骨が折れるだろうとゼルティウスは思う。だが──
「いつ、俺が一人だと言った?」
お前たちは大きな勘違いをしていると言いゼルティウスは構えを解き、そして静かに呟いた──
『剣霊召喚』
その呟きは静かではあるが確かにその場に響き渡り、次の瞬間ゼルティウスの周りに大きさも形も様々な十本の剣が現れる。
それは最初、不定形の魔力としてゼルティウスの周りを漂っていたのだが、一瞬のうちに実体を持った剣となり、ゼルティウスの周りに浮遊する。
「先に言っておくが、お前らはこれから死ぬ。逃げるなら今しかないぞ」
ゼルティウスの最後の通告であるが、ギースレインに家族や友人を人質にとられている兵士や騎士たちは引くことはできない。
しかし、当のギースレインはゼルティウスの周りに剣が浮かんだ瞬間、直感的に危険を察知し、なりふり構わずに、この場から逃げ出していた。
「逃げないというなら覚悟は出来ているということだな?」
ならば仕方ないとゼルティウスは術法を発動する。
それは業術ではなくアスラカーズの使徒が用いる別の術──瑜伽法と呼ばれる術であった。
アスラカーズの使徒が用いる術法において業術と対をなす瑜伽法。
業術が己の渇望で世界を飲み込み都合よく変えていくための術法なのに対し、瑜伽法は自分と世界を切り離し、切り離された自分という存在を中心に自分の理想の世界を作り上げていく術法である。
世界を塗り替えるため外へ外へと広がっていく性質から業術の方が総じて攻撃的な能力が発現しやすいが、その能力は個人の持つ渇望や衝動に影響されやすい。
対して、瑜伽法は内へ内へと向かいながら収束していく性質を持ち、そうして出来上がった己の理想とする世界の形の一部を顕現させることで世界に影響を与える。
そのため業術ほど極端な攻撃性を獲得することは難しいが、衝動や渇望といった個人の性格などに影響されやすい業術に対し、鍛錬次第で習得できる瑜伽法は習得する能力を自分で選ぶことができることから扱いやすい能力になりやすい。
ゼルティウスの用いる『剣霊』も、そんな瑜伽法の一つである。
『剣霊』とはゼルティウスがこれまでに戦った剣士たちの記憶である。
それはかつてゼルティウスが戦った剣士たちの用いた剣の形を取り、ゼルティウスが戦った剣士の数だけ生み出すことができる。
それに宿るのは剣士たちの全て。培った技も想いも全てを剣として、ゼルティウスは刃を交わすことで通じ合った者たちの軌跡を自らの内に形として残す。
『剣霊召喚──十士剣軍』
ゼルティウスが唱えたと同時に、ゼルティウスのそばに浮いていた十本の剣霊が飛翔し、ゼルティウスを中心とした円陣を組むように地面に突き刺さる。
そして次の瞬間、地面に突き立った剣のそばに揺らめく人影が生み出される。
それは剣霊の記憶に宿るそれぞれの剣の持ち主の姿。揺らめく魔力がゼルティウスが戦った剣士たちの姿に変わり、それぞれの武器を手に取る。
一人目は武骨な片手半剣を手にする冒険者。
二人目は華美な装飾の施された片手剣と盾を持つ騎士。
三人目は鉄塊のような大剣を持つ巨漢の戦士。
四人目は小剣を両手に持った黒い装束を纏った暗殺者。
五人目は細剣を手にした軽装の女騎士。
六人目はサーベルを持ちコートを羽織った軍人。
七人目は刀を腰に差した侍。
八人目は柄の両側に刃を持つ両刃剣を持つ武人。
九人目は槍のような長柄の剣を肩に担ぐ将軍。
十人目は蛇腹剣を手にした無法者。
その全員がゼルティウスが倒した剣士たち。
それが剣霊となり、今は人の姿を得てゼルティウスを守るようにその周りに立ち並ぶ。
技も姿もそのまま。しかしこれは剣霊。ゼルティウスが生み出したものであり、記憶と有していても、かつてゼルティウスが戦った剣士たちではなく、その剣士たちの影法師に過ぎない。だが、だからこそ出来ることもある。
「──殲滅しろ」
本来はゼルティウスに従う者たちではない。だが剣霊である彼らは本人ではない。
ゼルティウスによって作られた剣霊たちはゼルティウスの言葉に従い、周囲を取り囲む敵に襲い掛かる。
最初に動いたのは小剣の暗殺者。走り出すと同時にその姿が掻き消え、次の瞬間には敵の背後に姿を現すと背中から小剣を突き刺す。
次に冒険者が剣を担いだ状態で敵の集団の中に飛び込む。直後、敵の集団の中で衝撃が轟き、騎士や兵士が吹き飛ばされる。
一瞬で陣形を崩された敵に向かった戦士が大剣を振りかぶりながら突進する。その様子を見た兵士が危険を察知し逃げ惑うが、そうして背を向けた敵に向けて無法者の蛇腹剣が刃を伸ばして襲い掛かり、次々と貫いていく。
接近戦の不利を悟った兵士や騎士が近くの建物の中に逃げ込み、そこから弓でゼルティウスを射かけようとするが、そこに待ち伏せていたのはコートを羽織った軍人。一人ならばと思って斬りかかる相手をサーベルで一瞬の内に斬り伏せ、逃げようとする騎士の背中を懐から取り出したピストルで撃ち抜く。
態勢を整えようと領主軍の隊長が声を上げるが、その声に反応し侍が走り出す。当然、行く手を遮ろうと敵が立ちはだかるが、侍の前に立つと同時に、刀が抜かれる瞬間も見ることが出来ずに、その敵は斬り捨てられる。
侍と隊長の距離は数メートルもない。隊長の視線が自然と侍の方に向かうが、そこに大剣を持った戦士が飛び込み、大剣を隊長に向けて振り下ろす。戦士の存在に気付かなかったため防御が間に合わなかった。もっとも間に合ったところで防ぎ切れなかっただろうが。
戦士の振り落ろした大剣は何の抵抗も感じさせずに隊長を粉砕し、その刃は勢いを保ったまま地面にたたきつけられる。爆音とも言うべき音が轟き、地面が揺れ衝撃が並みとなって周囲の敵を薙ぎ払う。
敵が1000人いようが関係ない。ゼルティウスが呼び出した剣霊はそれこそ一騎当千の猛者たちである。戦いは一方的な展開となり殺戮へと変わりつつあった。
──そんな戦況を遠巻きに眺める男がいた。
誰よりも先に危険を察知し逃げ出したギースレインである。
ギースレインは恐怖に震えながら、その場から逃げ出すためにイクシオンの街の路地裏に駆け込む。
誰よりも残虐な振る舞いが出来るからとシウスに重用されていたギースレインであるが、シウスに対する忠誠など欠片も無い。ギースレインにとって大事なのは自分であり、自分以外の存在はどうなろうと構わない。そんな性根の持ち主であるから旗色が悪くなれば逃げ出すことに躊躇いは無かった。
どうしてこうなった?
薄汚れた路地裏を走りながら思うのはそんなことばかりだった。全ては順調だったはずなのに気づけば破滅の間際だ。何が悪かったのかと考えると、アッシュという男と関わったことが全ての原因だとギースレインは思い至る。
あの男と関わってから全てが悪い方に向かっているような気がしてならない。そう思い込んだ、ギースレインは全ての責任をアッシュに転嫁する。自分のこれまでの行いを全て棚に上げて、アッシュの存在が自分の今の状況を作ったのだと考え、自分は全く悪くないとギースレインは自分で自分を慰める。
実際、ギースレインの今の状況はアッシュのせいでもあるが、大半はギースレイン自身のせいでもある。ギースレインがシウスに従って悪事を働かなければ、こんな状況にはならなかった。しかし、ギースレインはそんなことは欠片も思わず、それどころか自分の行状を振り返り、反省することなど一瞬も無かった。
シウスの命令に従ってどれだけの民を嬲り殺しにしたのか、自分自身のためにどれほどの民を苦しめたのかなど顧みることは無く、ギースレインは自分はアッシュという無法者の被害者であると心の底から信じており、誰もが自分を憐れんでくれるとも信じていた。
──だが、そう思い込んでいたのはギースレインだけであった。
ギースレインのこれまでを知るものであれば、誰であろうとギースレインが悪であると判断するし、これまでの悪行の報いを受けるのも当然であると誰もが思っている。そして、誰もがギースレインが罰を受けることを願っており、今はその時が来ただけのことだと誰もが思うだろう。
ギースレインが足を止めて立ち尽くす。
その理由を行く手を遮るようにゼルティウスという存在が自分を待ち構えていたからだ。
いつの間になどと言う気もギースレインには起きない。ここまでの戦いを見たうえで、ゼルティウスという男が自分の想像を絶する存在であることを理解しており、そんな男である以上、何をしてこようが不思議ではないからだ。
「待て、待ってくれ! 俺が何をしたって言うんだ!? 俺はシウスに従っていただけだ!」
だから俺は悪くないとギースレインは言うが、そんな言い分を聞くつもりはないゼルティウスは抜き身の剣を手に持ったまま、ギースレインにゆっくりと近づいていく。
命乞いも交渉も無駄だと理解したギースレインは、どうにかしてこの場から逃げる手段を考えようと思考を巡らせるが、答えは出ない。
何とかして不意を突けば──そう思ってギースレインはゼルティウスに話しかけることしか今の状況で出来ることは無かった。
「俺は悪くない! 俺はシウスの命令に従っていただけだ!」
ゆっくりとゼルティウスが近づいてくる。ギースレインが見る限りでは隙だらけだ。
もしかして油断しているのでは? それならば勝機もあるのではと、ゼルティウスは隠し持っている短剣に意識を向ける。
ギースレインがシウスの元で重用されていたのは単に残虐なだけでなく、それなりに腕が立つからだ。
それゆえギースレイン自身も自分の強さに若干の自信があり、隙を突けさえすれば何とかなるのではという考えも抱いている。
もう少し、もう少しだけ近づいてこい。ギースレインは無警戒に近づいてくるゼルティウスに向けて、その隙を突こうと狙っていた。油断して近づいてきたところで短剣を突き立て仕留める。
「俺も罪を悔いているんだ! 人々に償いたいと──」
そうしてギースレインが話しかけている内にゼルティウスはギースレインの間合いに入る。
その瞬間、ギースレインは懐から短剣を抜き放ち、飛び掛かろうとするが──
「あれ?」
ゼルティウスに襲い掛かろうとした瞬間、ギースレインは不意に肘から先が軽くなった感覚を抱く。
そして何事かと思い、自分の右腕を見るが、何故か肘から先が無く──
「あぁあああああぁ! 俺の腕がああああああ!」
そこでギースレインは自分の腕がゼルティウスに斬り飛ばされたことに気付く。
短剣を懐から取り出しすのと同時にゼルティウスがギースレインの腕を斬り落としていたのだった。
「なんてことを! なんてことをしてくれやがる、俺を、俺の腕をぉぉぉぉっ!」
断面を押さえてギースレインは膝をつく。
顔を苦痛にゆがめ、涙を流しならギースレインはゼルティウスに向けて叫ぶ。
「なんで、こんなことをするんだよ! 俺が何をしたって言うんだ、俺にこんなことする権利がお前にあるのかよ!」
ゼルティウスはギースレインの言葉を無視して、近づくと剣を振り上げる。
ギースレインも腕を失い錯乱しているが、その状況で次に何が起こるか分からないほど正気を失ってはいない。
「ひ、ひぃぃぃぃ!」
ギースレインは転がるような動きでゼルティウスから遠ざかろうとするが、そうした所で逃げ切れるわけもない。次の瞬間にはギースレインは斬り捨てられる。
──だが、剣を振り下ろそうとした、その瞬間ゼルティウスは急に剣を止めて、慌てて後ろに飛び退きギースレインから距離を取る。
「は?」
なぜ剣を止めたのか分からないギースレインは間の抜けた顔をするが、もしかして助かったのではと思うと、安堵の表情を浮かべ、その場から逃げようと走り出したのだが──
直後にどこからか飛んできた瓦礫がイクシオンの市街に降り注ぐ。そしてゼルティウスの目の前でギースレインの姿は、振ってきた瓦礫の下に消えたのだった。
「なんだ?」
ギースレインの真上に落ちてきたのは城にある尖塔のようだったが、何故そのようなものが飛んでくるのか理解できずにゼルティウスは城の方を見る。
そうして意識をそちらに向けると感じ取れるのは強大な二つの業術の気配。
感じられた気配の強さからアッシュとシウスの戦いも最終局面を迎えつつあることゼルティウスは察するのだった。




