表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
367/379

早速の再会

 

 俺達は食事を済ますと宿を出た。

 辺境伯の屋敷で貰ってきた由緒正しい宝石類と交換した庶民の服に着替えたラスティーナたちは一般人に……見えねぇなぁ。

 首から上の作りが良いせいで、首から下の安物の服とのギャップがあり、違和感が激しい。

 道行く人、すれ違う人の大半が「ん?」とか「おや?」ってなる程度には気になるくらいの違和感だ。

 ま、俺としてはそれで良いんだけどね。


「それで、どういうつもりか説明してくれるんだろうな?」


 宿を出るなり不満そうな顔でラスティーナが俺に問う。

 怖いねぇ、もうちょっと上等な服が良かったかな? まぁ、そんな訳はないよね。


「ちょっと路銀を調達したかったんだよね」


 俺は言いながら、金の入った袋を見せる。

 ラスティーナの背後に立っていたナターシャがドン引きした顔になっている。

 ちなみにミルフィは辺境伯の家で貰ってきた純金のネックレスと交換したクッキーを食べて、ご満悦の表情。

 ははは、コスパ悪いねぇ。


「金が欲しいのだったら、私が交渉してやっても良かった」


 流石にラスティーナも辺境伯の家の財宝を庶民の持ち物と交換しているのは心が痛むんだろうね。

 それか、自分の方が上手くやれたって言いたい感じかな?


「盗品を売りさばく時には安く売らないとアシがつくから、売値を吊り上げるのは良くないぜ?」


 上手く交渉するってのは、もっと高く売るってことだろ?

 そういうの良くないんだよね。貴重な物ってのは、本物って分かれば分かるほど売れづらくなるから駄目だぜ。そりゃあ盗品だろうと本物なら買う奴もいるけど、そういう奴を探すのって結構面倒なんだよね。で、買ってくれる奴を探している内にアシがつく。

 盗品ってのは二束三文になってもいいから、さっさと売り払うか捨てるに限るんだよ。持ってるだけでリスクなんだからさ。

 盗むのに苦労したんだから高く売らなきゃ損っていう奴がいるけど、泥棒の苦労って何かって話だよなぁ。だって、額に汗して地道に働いて稼ぐのと比べたら、泥棒なんて楽な仕事だろ。それで大儲けもしたいなんて烏滸がましいと思いませんかね。


「……御高説は結構だが、まだ貴様が何を考えているのかは聞いていないんだが?」


「そりゃそうだね。だって言ってないし」


 まぁまぁ、歩きながら話そうぜ。

 ご不満なのは理解しているからさ。


「……俺って実は逃げるの得意なんだよね。まぁ、人生で色々やらかしてるからさぁ」


「現在進行形で貴様のやらかしに付き合わされているから、それは分かる」


 そいつは失礼しやした。申し訳ないね。

 おや、ラスティーナさん、何を指折り数えているんですかね。


「私が知る限り、貴様は最低でも3人の貴族に暴行を働いているな」


「そうですねぇ」


 蹴ったり、殴ったりしてるぜ。


「城を破壊、学院を破壊、闘技場を破壊」


 そんなこともあったかなぁ。


「訪れた地の冒険者ギルドには大抵出入り禁止。理由は乱闘騒ぎを起こすから」


 殴り合いに発展することは良くあるね。


「貴族の屋敷に放火し、盗みを働いた」


 悪い奴がいるもんだ。まぁ、俺なんだけどね。


「うわぁ、俺ってヤバい奴じゃないか」


 リストアップしなくても分かってるから別に言わなくても良いんだけどね。

 生憎と俺は俺の行動について理解しているからさ。


「貴様のこれまでの行動については今更、どうこう言うつもりはない。だが、どうしても聞きたいことがある」


 ラスティーナはこの世界基準では絶世の美女と評されるお顔を険しくして俺に訊ねてくる。

 そんなに真剣な顔で見られると流石の俺も照れるぜ。おっと、女性としてラスティーナを意識しているわけじゃないぜ?

 俺の好みとしてはせめて100歳は超えていてもらわないといけないし、一つの世界で十本の指に入るくらいの顔面偏差値じゃ物足りないかな、せめて数十の異世界をひっくるめたうえで十本の指に入ってもらわないとさ。


「なぜ、私達のことを話した」


 問うよりも責めるような口調だ。

 そういえばさっき宿屋でラスティーナのことを王女様だって言ったね。

 まぁ、お店の人は本気で受け取ってはいなかったけどさ。

 でも、追手が迫っているかもしれない状況で素性をばらすのはやめて欲しかったんだろうね。

 けど、俺はそっちの方が嫌だったんだよなぁ。


「だって、逃げてるだけって嫌じゃないかい?」


 身を隠してひっそりと逃げるって俺の生き方かな?

 俺は逃げるのは得意だけど、身を隠すのは得意じゃねぇんだよなぁ。

 だって、俺は自分自身を隠したくないし、常に自分を曝け出して生きていたいんだ。

 自分の全て隠さずにぶつけなきゃ、世界も社会も本気で応えてくれないって俺は思って生きているからね。


「逃げ隠れして追われるって、相手に主導権を握られている感じじゃない? 俺はいつだって主導権を握る側でありたいんだよね」


「だから、情報を流し追手をかく乱させようとしているのか?」


「んー、まぁそんな感じ。バレるのをビビるとか、追いつかれるんじゃないかってビクビクしてるのって俺の生き方じゃないんだよね。自分の素性がバレるんじゃないかって怯えるんなら先にバラす。追いつかれるかもって不安になるなら、確実に追いつかれるようにする。そうすりゃ、主導権を握ってるのは向こうじゃなく、こっちだろ?」


 ラスティーナとナターシャが何を言っているんだコイツって顔になる。

 その脇で特に疑問も持たず、ミルフィは菓子を食いながら、若干の理解を示した顔になる。


「かくれんぼをしている時に寂しくなって自分から見つかりに出てしまうのと同じですわね?」


「いやぁ、違うかもなぁ」


 でも、俺は寂しがりだし似たようなものなのかもしれないね。

 俺は誰かとぶつかってなきゃ楽しくないんだよ。


「……何を言っているか分からない」


 別に理解してもらおうと思ってないからなぁ。

 俺は他人から理解されることだけが人生の優先事項になっているわけじゃないんでね。

 寂しがりなくせに共感性がゼロに等しいってのもどうにもならん奴だなぁ、俺は。

 でも、俺はそんな自分が好きで、ここまで『俺』をやってるんだよね。


「でもキミらは、その理解できない男と一緒に行動しなきゃいけないんだよなぁ」


 だって、そうじゃない? 今更、俺と別行動できる?

 味方がいるかどうかも分からず、敵だけは確実にいる右も左も分からない土地。

 そんな場所で若い女が3人で旅して安全な場所まで辿り着けるだろうか?

 無理と分かっているからラスティーナは悔しそうな顔をしてるんだろうね。


 やることなすこと気に入らないけど、それでもラスティーナにとって、俺は現状では数少ない頼れる味方だからね。

 トラブルばかり起こすけど、少なくとも戦いになったら負ける所が想像つかないし、なんだかんだで面倒は見てくれる。俺に対してはそんな認識だと良いね。


 まぁ、俺に対して思う所は色々とあるだろうけど、3人とも何も言わずに俺に着いてきてくれる。

 ぶっちゃけ、ここら辺で俺も誰か頼れる奴が欲しい所ではあるんだけどなぁ。正直な話、この3人がいると俺も自由に動けないんだよね。マー君かゼティがいれば、3人を任せて俺は勝手ができるんだけど。

 とはいえ、ないものねだりをしてもしょうがないから、俺のできる範囲で3人の面倒は見ないとな。


「……なりゆきで貴様に案内を任せてしまったが、どこへ行くつもりか聞いてなかったな」


「そうだね、聞かれなかったから答えてなかったね」


「…………どこへ行くつもりだ」


「王都の方へは向かっているよ」


 街道に沿って歩けば王都につくよね。

 でもって、その途中でラスティーナの味方になってくれる人と会えれば、馬とか借りることができるかもしれないし、スピードアップも図れるね。だから、黙って味方に会えるまで歩きましょう。


「………………なぜ何も言わずに脇の道の方へ進む?」


「近道なんだよ」


 そう答えた瞬間、ラスティーナが俺に向かって石を投げてきた。

 お姫様のすることかよと思いつつ、俺は石を避けて何事も無かったかのように歩き続けるが──


「貴様が近道を知っているわけないだろうが! いったい私たちをどこに連れていこうとしている!」


 うーん、怒られてしまったぜ。

 まぁ、広い街道から脇の道に入ろうとしたら、そりゃ色々と言われるか。

 ここはちゃんと説明してやらないとな。


「いやぁ、実は近くに村があるらしいから、そこで一休みでもしようと思って」


 そう答えた瞬間、もう一度石を投げてきたので、俺は飛んで来た石を手で掴み取った。

 もうお姫様って感じはないね。見てみなよ、ナターシャもミルフィーレもキミの行動に本気で驚いているぜ。


「我々は追われているのだぞ。今すぐにでもこの地を離れなければいけないのに、寄り道などしていられるか!」


 まぁ、普通そう考えるよね。

 逃げる方は、そして追う方も・・・・ね。


「だからこそ、そうするんじゃないか。辺境伯の手下は俺達が脇目も振らず必死で逃げていると想定して行動している。追う方からすれば、逃げる側が真っ直ぐ逃げてくれた方が追いやすいんだぜ? そもそも地の利は向こうにあるんだから、常識的な最短ルートでの逃げ道は待ち伏せされるだけだ」


 基本的に相手に先回りされてるって思った方が良いんだよね。

 こっちの勝ち筋はラスティーナの味方のいる所に逃げ込むことなわけなんだし、辺境伯としてはそこへ向かうルートを塞いでおけば良いだけの話さ。

 そうならなくても辺境伯の手下は俺達が必死に逃げていると思って急いで行動しているだろうし、こっちが普通に逃げても追いつかれるだけ。


「だから、俺達は裏をかかなきゃいけないんだよね。身を隠せる適当な場所に逃げて、俺達の横を辺境伯の手下が抜き去っていくのを眺めてから、こっちは逆に追手の背中を追うようにして逃走を開始する。俺はそういうのを考えていたんだけど?」


 何考えてんだコイツって目でラスティーナが俺を見る。

 とはいえ、頭から問答無用で否定する感じじゃないね。


「そういえば、ふと思ったんだけど、キミは辺境伯の領地を抜ければ、味方と合流できると思っているようだけど、隣領の領主がキミの味方だと思い込むのは早計に過ぎるんじゃないかな」


「なんだと?」


「そもそも無条件でキミを味方してくれる人がいると考えるのがマズいんじゃないかな? もしかしたら今頃、辺境伯は隣の領主と取引をしてキミが逃げ込んできたら捕まえて身柄を差し出すように頼んでるかもね」


 俺の言葉を聞いたラスティーナは視線を下げ、考え込む。

 ここで頭ごなしに否定せず、色んな可能性を考えるのはいいことだよね。

 ただまぁ、現状をなんとかするにあたって一番手っ取り早い方法を思いつかないあたり、常識人というかなんというか。


「もしかしたら隣の領主にも頼れない可能性があるんだし、逃避行が長引くことを考えて、しっかりと準備をしておいた方が良いと思うんだよね。それも、村に寄っておいた方が良いって理由なんだけどどうだろうか?」


「……一理なくもない」


 納得してくれたかな。というわけで、近くの村へレッツゴー。


 そうして主街道から脇道に入り、段々と石畳から土を踏み固めたものに変わってくる道を歩き、俺達はほどなくして村に辿り着いた。

 所謂、寒村というわけでもなく、周囲には麦畑が広がり、それなりの数の家屋が並んでいる。その上で村の先には森林が見える、まぁまぁな大きさの村だ。


「ここなんて村か分かる?」


「私はアウルム王国にある町や村は名前だけなら八割方知っているが、場所までは対応していない」


 ラスティーナの答えはつまり分からないってことだろう。

 ま、別に知らなくても困らないから良いけどね。


「じゃ、キミらは宿でも探しておいて。俺は村の中を見て回ってくるからさ」


 俺はそう言ってから、ラスティーナに金の入った袋を渡す。

 おっと、全財産を預けると遊べねぇからいくらかは貰っておこう。


「王女を使い走りにさせるとは良い御身分だな」


 そりゃまぁ、俺は神様だからね。

 実はキミらより身分は上なんだぜ? つっても、そんなことを言っても頭がおかしいと思われるだけなんで言わねぇけどさ。


「じゃ、よろしく~」


 俺は文句を言いたげなラスティーナとナターシャを置いて、その場から去る。だが──


「わたくしもついていきますわ」


 どういうわけかミルフィがついてきた。


「いや、お姫様さぁ。俺といても楽しくないよ? お姉さんと一緒にいなよ」


「お姉さまは忙しそうなので暇そうな貴方についていきますわ」


 あら、楽しようと思って仕事を頼んだら、逆に面倒になってしまったわ。

 まぁ、いいか。一人でぶらついても二人でぶらついても変わんねぇしな。


「それで、どこへ行きますの?」


「どこへ行こうかなぁ」


 実はノープランなんだよね。

 俺は目的も無くほっつき歩いて、街の様子とか人の営みを眺めるのが好きなんで、何かしたいってことも無いしなぁ。


「初めて訪れた街では、まず冒険者ギルドを訪ねるのが常識らしいですわ」


「へぇ、そうなんだ」


 ですわ口調という俺の中の非常識の代表みたいな女の子に常識を教わっている俺。

 まぁ、そういうものならそうしようってことで、俺はミルフィを連れて冒険者ギルドに向かうことにした。


 冒険者ギルドのある建物は村の広場に面した場所にあった。

 支部と言うより出張所という感じで、元は商店でもあった場所を改装したようだ。


「お邪魔しまーす」

「お邪魔いたしますわ」


 実際の所、何の用も無いので冷やかし目的でギルドの中に入る俺達。

 俺達が入るとカウンターに座っていた受付の女の子が俺のことを怪しむように見る。

 なんだろうね? 

 俺の事を知っているような感じだけど……あら、なんだか手元にある紙を見てるぞ?

 そんでもって手元の紙と俺を見比べて……うーん慌てはじめたぞ。

 あ、なんか人を呼びに行ったな。


「わー、ここが冒険者ギルドですのね」


 ミルフィはギルド内をおのぼりさんのように見回し、冒険者への依頼が張り出された掲示板のほうに走り寄っていく。その間、俺はすることがないので、ギルドの中にポツンと置かれた椅子に腰かけ、テーブルに頬杖を突く。すると、ほどなくしてミルフィは俺の元へとやってきて。


「あまり見るものもありませんわ」


「そりゃそうだ」


 ギルドの中は掲示板と受付のカウンターと報酬の清算を待つ冒険者が座るための椅子とテーブルしかなく、ギルドの中には冒険者の姿も見えない。ここは他の街のギルドとは違って、依頼を受けたり報告をするだけの場所なんだろうね。


「しかし、受付の女の子もいなくなってしまったけど、これで冒険者が来たらどうするんだろうか?」


 俺が独り言を呟くと、案の定というかなんというかギルドの入り口の扉が開き、そこから数人の冒険者が入ってきた。冒険者は依頼を果たしてきたようで、顔には疲れと達成感が見て取れた。


「これはアレですわね。本で見ましたわ。『見ねぇ顔だな』とか言われて、新人冒険者がベテラン冒険者に絡まれる展開ですわ」


 キミはどういう本を読んでるんだろうか?

 でもまぁ、そんな展開になるかも。ギルドの中に入ってきた冒険者の一人が俺に気づいたみたいだし、俺の事をジッと見て。そして──


「げ、アッシュ・カラーズ」


 俺の呟くと冒険者は──


「あ、逃げた」


 何に気づいたんだろうか、数人の冒険者の内の一人が俺の事を見て逃げ出しやがったんで、俺は反射的に追いかけて、その首根っこを掴む。


「なんで逃げてんのかなぁ? 逃げられると追いかけたくなっちゃうんだよね」


 俺は捕まえた冒険者の顔を見る。

 どこかで見たことがある顔だなぁ。名前は知らないけど、どこかで見たのは間違いない。

 えーと、もしかしたらフェルムの街で見たかも。でもって、ぶん殴ったことがある奴かもしれないね。


「おめーに関わりたくねぇからだよ!」


 ヒデェな。俺はキミと関わった記憶はないぜ。

 俺は弁解をしようとするが、気付けば周りはこいつの仲間らしい冒険者に取り囲まれていた。


「気をつけろ! コイツがアッシュ・カラーズだ!」


 俺が捕まえた冒険者が周りの冒険者に向かって叫ぶ。

 その瞬間、冒険者達の俺を見る眼差しが犯罪者とかキ〇ガイを見る感じになる。

 なんか、居心地悪くなって来たぞ。おや、受付の女の子が戻って来てくれましたね。


「ちょっと聞いてくれよ、受付の人。こいつら酷いんだぜ?」


 俺の事を頭のおかしい奴みたいに扱ってくるんだけど。

 冒険者ギルド的にイジメを見過ごすんですかね。こういうことをする奴らはちょっと厳しく叱ってくれませんか?

 そんな風に頼もうとした俺に対して受付の女の子は断固とした態度で一言──


「出禁っ!」


 ──俺とミルフィは冒険者ギルドを問答無用で追い出された


「何をしたら、冒険者ギルドを出入り禁止になるんですの?」


「ま、色々とね」


 俺はトラブルと揉め事が大好きなんで、往々にしてこうなるのさ。

 だから、別に出禁されたからといって何も思わない。

 まぁ、思わないからトラブルを起こし続けるんだろうね。


「冒険者ギルドが駄目なら、次は酒場ですわね」


「お酒でも飲むのかい?」


 俺は大丈夫だけどキミはどうなんだろうね。

 未成年は飲んじゃ駄目とかの決まりはあるんだろうか?


「情報収集をするんですわ」


 別に情報なんて集めなくても良いと思うんだけどね。

 まぁ、そこに行きたいっていうなら俺は構わんよ。別に拒否する理由も無いしね。

 そうして俺はミルフィの思い付きに従って村の酒場に向かう。


 そこもまた広場に面した建物で、冒険者ギルドからすぐの場所だった。

 宿屋も酒場も全部別とか、まぁ大きくも無い村だし、一つの店で独占するわけにもいかないのかな。

 そんなことを考えながら、俺は酒場の中に入る。そうして入った矢先、俺の眼に飛び込んできたのは──


「あら、奇遇やな?」


 ──酒場の真ん中の席に座る男。辺境伯の屋敷で出会ったシルヴァリオ・ゴールドの姿があった。


「随分と早い再会でもお祝いしよか。なぁ、アッシュ・カラーズさん?」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ