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その手に握られるもの

 

「──何度でも言います。今の貴方では私には勝てません」


 ラ゠ギィの両手に持った2本の短杖が残像を遺して振るわれる。

 直感で俺は左腕を上げて、ラ゠ギィの右手の短杖を防ぐが、同時に左に持っていた短杖が突き出され、俺の喉元を貫こうとする。俺はそれを眼で捉えられたせいで、咄嗟に右腕で喉をかばう。が、それはフェイント。突き出されようとしていた短杖はその場から動かず、ラ゠ギィの手だけが杖をスライドして俺へと突き出される。そして杖の先端を握り、短杖を逆手に持つと、喉をかばおうとした俺の手を躱して、俺の側頭部に杖の一撃を叩き込む。

 その衝撃で、俺の体がよろめく。だが、それだけだ。

 威力はあるが、致命傷にはならない。俺は足を踏ん張り、その場でこらえると、左の拳を握りしめ──


「プロミネンス・ブロゥ」


 内力を纏った拳をラ゠ギィに向けて放つ。

 攻撃の直後のラ゠ギィは防御が出来ない。それ故、バックステップで間合いを外してくるが──


「それも俺の読み通りだ!」


 俺は最初から当たると思ってない。最初の一発は誘導。

 ラ゠ギィが下がることを読んだうえで俺は、後退するラ゠ギィよりも素早く前へ出て二撃目を放つ。


「プロミネンス・ブロゥ!」


 二撃目を放とうと距離を詰めてくる俺を迎撃するためにラ゠ギィは短杖を振るうが、その攻撃はタイミングが外れていた。明らかに早いタイミング。俺に届くより先に振り抜き、空振りするようなタイミングでの攻撃。だが、俺がそう思った瞬間、俺は頭に杖の一撃を食らう。


「──がっ!?」


 頭頂部が割れて、血が噴き出す。

 けれども俺は構わずに拳を突き出そうとするが、それよりも早くラ゠ギィの杖が俺の顎先をぶっ叩いた。

 それによって脳味噌が揺らされて、行動が止まる──そう思った俺は即座に自分の頭を殴り砕き、自分を殺す。そして、死んだ瞬間に再生し、通常時の頭に戻すと同時に俺は後退し、距離を取る。


 改めてラ゠ギィの手に握られている武器を見ると、ラ゠ギィは一本の杖しか持っていなかった。

 その長さは先程まで持っていた短杖とは異なり90㎝ほどで──


「杖術か?」


「それも流派の技に組み込まれているというだけです」


 ラ゠ギィは杖を両手で持つ。

 片手は杖の端を握り、もう片方の手は中ほどを握る。

 そして、杖の先端は俺に向けられていた。


 ラ゠ギィが距離を詰めてくる。

 その瞬間、杖の先端が俺の視界から消え、俺の鳩尾に叩き込まれる。

 杖を槍のようにして突いたんだろう。


 ──突けば槍、払えば薙刀、打てば太刀だっけか?

 杖術ってのはそういうもんだって聞いたことがあるけどさ。


 俺は腹に食らった衝撃をこらえてラ゠ギィに手を伸ばそうとするが、伸ばした手が杖で払われ、へし折られる。そして、翻って杖が俺の脛を払い、俺の体勢が崩れる。そこへラ゠ギィが杖の端を両手で握り、剣を持つようにして、俺の脳天へと杖を振り下ろす。


 爆ぜるような衝撃を受けて意識が飛び散る。

 だが、それでも俺は倒れない。かち割られた脳天から噴き出た血が流れ落ちて、口の中に入るが、そうなっても俺の口には笑みしか浮かばない。


「上等──っ!」


 痛くなけりゃ楽しくない。苦しくなけりゃ面白くない。

 だけど、今は痛くて苦しい。ってことは楽しくて面白くて仕方ねぇんだよ。


「プロミネンス・ゲイザー!」


 俺はその場で地面を強く踏みつける。

 その瞬間、真紅に染まった俺の内力がラ゠ギィの足元から噴き上がる。

 だが、それで仕留められるとは俺は思っていない。実際、ラ゠ギィは当たる直前にスッと後ろに下がり、俺の内力を簡単に躱す。だけどな──


「下がった相手を攻めるのが俺のスタイルだぜ!」


 俺は自分で放った地面から噴き上がる真紅の柱を突き抜けて、ラ゠ギィに突進する。

 そして、突進からの跳躍して飛びまわし蹴り──と見せかけて空中で身を翻して踵落とし。

 けれどラ゠ギィは杖で、それを簡単に受け止める。


「距離を詰めれば何とかなるとでも?」


 俺の蹴りを防いだラ゠ギィの杖が分解され、短棍と短杖に分かれる。

 そして短棍で空中にいた俺をぶん殴ると、続けて短杖で俺を叩き落とす。

 そのまま地面に倒れた俺は寝転んだ状態でラ゠ギィに足払いを仕掛けるが、倒れた俺の鳩尾に再び連結したラ゠ギィの杖が突き刺さる。


「気持ち良くなってきちまうぜ」


「ならば、そのまま安らかに逝ってください」


 ラ゠ギィは杖をゴルフクラブのように振るい、地面に倒れていた俺に打撃を叩き込む。

 その衝撃で吹っ飛んだ俺だが即座に空中で体勢を整え、地面に足を着けると、再びラ゠ギィに突っ込む。


「プロミネンス・アロゥッ──!」


「──っ流撃」


 走りながら俺は指先から真紅の内力の矢を飛ばす。

 ラ゠ギィは地面を踏みつけ、その威力を拡散させて俺の攻撃を掻き消す。

 だが、防御で使うには大袈裟な技だ。キミもテンション上がってんのかい?

 そんなことをしたら隙が出来るぜ?


「──天之縒絹紅衣あめのよりぎぬべにごろも


 俺は腰布を解き、手で握ると、それを全力で振り抜く。

 ラ゠ギィまでの距離は10mはあるが、俺の振り抜いた真紅の布はその長さまで伸び、ラ゠ギィを打ち据えて吹っ飛ばす。


 ──天之縒絹紅衣あめのよりぎぬべにごろも

 俺の使う武器の一つ。大きさと形を自由自在に変化できる布で神器って言って良いような代物だ。

 ただの布でも内力を通せば、鋼鉄の刃にできるんだから、武器としては充分すぎるだろ?


「もう一発──」


 俺は体勢の崩れたラ゠ギィに紅衣を振るう。だが、ラ゠ギィは──


「馬派仙理術──垂鋼鞭すいこうべん


 ラ゠ギィの手元から鋼色の液体金属の鞭が伸び、俺の布に絡みつき叩き落とす。

 これはヴィルダリオも使っていた金属の触手と同じ仙理術だ。


「他の流派の技も使えるとか聞いてないぜ?」


「申し訳ありません。言う必要があるとは思わなかったもので」


 絡みついた鋼の鞭が溶けてまとわりついて俺の紅衣を押さえつける。

 その隙にラ゠ギィの方が逆に距離を詰めていた。

 来る──そう思った瞬間にラ゠ギィの杖が俺の額を突いていた。


「イっちまいそうだぜ」


 仰け反った頭を首の筋肉だけで戻して、俺はラ゠ギィに向けて反撃の拳を繰り出すが、拳を出そうとした瞬間にラ゠ギィは杖を剣のように振るって俺の脇腹を打ち据えた。

 良い一発だ。息が出来なくなるくらい響く一発だ。だけど、今の俺は止まらな──


「羅派仙理拳──五星衝ごせいしょう


 踏みとどまった俺の胸元へと放たれたのはラ゠ギィの拳。

 今更、軽い打撃を食らっても、もう何も感じねぇよ。散々、味の濃いものを食らってんだから、ここで薄味の一発を食らっても、味なんか感じねぇ。

 俺は即座に反撃に移ろうとするが──その瞬間、俺の口から腹の中に入っていた物が全て溢れた。


「……どんな達人でも打撃の威力を100%相手に伝えることは不可能です。拳が当たった勢いで相手の体が押し出されることでロスする衝撃、相手の肌の弾力、衝撃が加わった際の角度、様々な条件が威力の伝達100%を妨げる」


 ラ゠ギィの拳で俺は死んだ──けど、死に方がヤバすぎる。

 どういうわけか内臓がミンチ……いや、ジュースになってる。

 死ぬときの損傷が大きすぎて、回復に使う残機が──


「……貴方がたの言う残機というのは単純に一回死ねば、一つ減るというものではないのでしょう? 正確には個数ではなく量数のはずです。死亡時の肉体の損傷が激しければ、その損傷を治すためにより多くのエネルギーを蘇生に使うのではありませんか?」


 良く分かってるじゃねぇか。普通の死に方の3倍じゃきかねぇくらい残機を使ったぜ。

 ただまぁ、そんな風に蘇生に労力を使った甲斐はあったのか、なんとなくラ゠ギィが何をしたのか分かったぜ。


「同時に着弾する五連撃って感じか?」


「答える必要が?」


 普通に殴っても打撃の威力ってのは相手の体の中で逃げる。

 だから、ラ゠ギィは同時に打撃を叩き込んだ。普通なら体の中で拡散されて吸収されるはず打撃の威力が、同時に叩き込まれたことで一斉に拡散され、打撃の威力同士が俺の体の中でぶつかり合って増幅され、俺の体の中を暴れまわった。その結果、俺の内臓はジュースになってしまったって感じだろう。


「まったく、好きになっちまったぜ」


 楽しいうちは、まだ戦える。残機もまだある。


「口が減らないのを私は賞賛した方が良いのでしょうか?」


 そんなつもりは全く無い顔に見えるね。

 まぁ、俺もキミに賞賛は求めてないけどさ。

 そんなことより、もっと殴り合おうぜ?


「口から出すなら言葉よりも血反吐の方が良いと思わないかい? お互いにさ」


「血反吐をぶちまけるというのなら、貴方お一人でどうぞ」


 ラ゠ギィがスッと音も無く距離を詰めてくる。

 回復してるはずなのにダメージが蓄積してるせいで反応が遅れる。

 結果、横薙ぎに払ったラ゠ギィの杖が俺の側頭部を強打し、そして──


 ──あ、イっちまう。

 脳を激しく揺らす打撃。その衝撃が俺を絶頂に至らせるトリガーになる。

 ラ゠ギィはそんな俺の状態など気にも留めず追撃を仕掛けてくる。

 突き出されるラ゠ギィの杖。今までは見切ることはできなかった、その一撃だが今の俺には見える。


「超光速だって止まって見えるぜ」


 ウォリアーズ・ハイ──俺の脳味噌が戦闘用に完全に切り替わる。

 俺は突き出された杖を躱してカウンターの拳をラ゠ギィの顔面に叩き込んだ。

 だが、それでもラ゠ギィはその場に踏みとどまり──次の瞬間、俺の意識の方が一瞬だけ消失する。


「一本だと言った覚えはありませんよ?」


 俺は頭を振って、気合いを入れなおし、ラ゠ギィを見据える。

 そのラ゠ギィの左手には右手と同じ杖が握られており、ラ゠ギィは杖を剣のように持って二刀流の構えを取っていた。


「サービス精神が旺盛で嬉しくなっちまうぜ」


 ラ゠ギィが動く。

 剣を持つようにして両手に持った杖が舞う。


 一太刀目──右手の突き。

 それを俺は手で払いのけ、爪先をラ゠ギィの腹に蹴り込む──が、浅い。

 ラ゠ギィは無視して左の杖を振るう。


 二太刀目──左手の振り下ろし。

 俺はタイミングを読んで後ろに下がって杖を紙一重で躱すと、即座に前に出て拳を突き出す。

 ラ゠ギィは俺の拳を、その場で独楽のように回って躱すと、その勢いを利用して再度の攻撃を仕掛ける。


 三太刀目──回転からの下段打ち。

 俺はローキックをカットするのと同じように足を上げて脛の固い部分で杖を受け止める──が、受け止めた瞬間、俺の側頭部をラ゠ギィの杖がぶっ叩いた。


 脳が揺らされたことで脳裏を危機感がよぎる。だが、同時に興奮もある。

 けれど、興奮が全身に満ちるより素早くラ゠ギィは連続して杖の打撃を繰り出してくる。

 杖と言うより、使い方は既に木剣とかのそれになってるが、速度は拳と変わらない。いや、むしろ拳の時より速いかもしれない。

 一発良いのを食らったら、後は滅多打ちだ。連撃が速すぎて、こちらの攻撃を挟む余地が無い。

 それに加えて拳の時なら耐えられたが、今はラ゠ギィの手に武器があり、そう長くは耐えられない。実際──


「既に何回か死んでいるようですね?」


 そりゃあね、硬い棒を目にも止まらぬ速さで何発も叩き込まれたら死にますよ。

 即座に再生して無傷に見せかけていたつもりだけど、流石にバレるか。

 ただまぁ、何回も死んだ甲斐はあったわけで──


「このまま殺し切ります」


 ラ゠ギィの手に握られた杖が消える。

 超高速の打撃だ。だが──


「三発までなら目が慣れたぜ」


 胸を突こうとする杖の軌道に左腕を合わせ、杖の一撃を受けて俺の腕が折れる。けれど、防げた。

 続いて、右の側頭を狙う──と見せかけて左の側頭を狙う杖の一撃。それを首を振って躱す。

 そして三発目は──


「──流撃」

「プロミネンス・ブロゥ!」


 杖の打撃に流撃を合わせた一撃。俺はそれに必殺の拳を合わせる。

 俺もラ゠ギィも渾身の一撃だ。拳と杖が激突した衝撃で、俺もラ゠ギィも後ずさるが──下がりながらラ゠ギィは俺に見せつけるように二本の杖を連結する。

 杖の長さは90cmくらい。それが連結されて180cmのこんになる。


「──ハッ!」


 見た目は真っ直ぐな棒。それが、俺の拳が届かない間合いから振るわれる。そして、その速さは変わらず目では捉えられず。けれど、勘で防ごうにもデータも何もないから予測が出来ない。

 結果、俺はラ゠ギィの一撃をマトモに受けて意識が飛びそうになるが──


「まだまだ行きますよ」


 俺の喉を棍が貫き、その衝撃で意識が覚醒する。だけど、目が覚めない方が良かったかもね。

 ラ゠ギィの姿がその場で翻り、回転の勢いを乗せて俺の足を棍で払う。転びはしなかったが体勢の崩れた俺にラ゠ギィは容赦なく攻撃を仕掛けてくる。


 ラ゠ギィの棍は俺の眼でも残像しか見えない速度で、何度も俺を突き、払い、打つ。

 そして、全身の骨をへし折られ、血反吐をぶちまける俺。

 これはマズいか? そんな感覚が脳裏をよぎった瞬間、俺は反射的に後退し、距離を取っていた。


 何の考えも無しに下がるってことはヤバい。

 俺は飛び退いてから、そんな思考に至り、反撃に出る。

 やられっぱなしはという意地が咄嗟の行動になって出てしまった結果だ。


「プロミネンス・ペネトレイト!」


 突き出す拳とそこから放たれる真紅の内力の奔流。それがラ゠ギィに向かって直進する。

 しかし、撃ってから気付く。これこそがラ゠ギィの誘いだということに。

 だって、そうだろ? 本気でラ゠ギィが連撃を打ち込んできたら、俺に下がる余裕なんて無くなるはずだ。なのに、あっさりと俺が距離を取る事を許したってことは──


「──流撃・羅穿らせん


 ラ゠ギィが渾身の力で棍を突き出した。

 突き出す瞬間に棍を握る手元を絞ることで杖の先端が捻れて突き出されている。

 それが見えて俺は確信する。これは武器を用いることで、きとねじりの二つの流撃を合わせる技だと。そして、その威力は──


「私の勝ちです」


 衝く力と捻る力が混じり合い螺旋の衝撃となったラ゠ギィの流撃が俺の放った真紅の内力の奔流を貫き、俺へと迫る。

 渾身の一撃を放った直後の俺に回避する余裕は無く、俺は迫ってくるラ゠ギィの内力を甘んじて受け止める他なく。

 その結果──俺は完全に消し飛んで死んだ。


 ──けど、それでも俺は生き返る。まだ残機が尽きてないからな。


「流石にしぶとい。ですが、もう限界でしょう」


「いいや、全然」


 腰をおろした状態で蘇った俺は立ちあがって戦闘態勢を取ろうとするが、僅かによろめく。

 ……ちょっと弱って来たね。それは認めよう。でも、まだまだ楽しく戦えるぜ?

 何回も殺されるのも、たまには悪くないしね。だから、新鮮で楽しい気分だぜ。


「どれだけ続けても私には勝てないとお分かりいただけませんか?」


 言いながらラ゠ギィは棍を握る手に力を込める。

 俺は咄嗟に自分の鼻の前に手を置くと、それが弾け飛んだ。

 いいね、まったく見えなかったけど、勘で防げたぜ。

 まぁ、鼻と手のどっちが大事かは意見が分かれるところだけどさ。でもまぁ、どっちもすぐに治るから問題は無いんだけどね。


「私の攻撃を見切ることもできていない。それでもまだ私に勝てるとでも?」


 見切ることはできなかったけど防げたぜ?

 それじゃ納得できない?

 ……まぁ、俺もこれでドヤ顔はできねぇなってのは分かるよ。


「確かにこれじゃ厳しいね。いいぜ、認めるよ。武器無しじゃ、・・・・・・キミには勝てねぇってことをさ」


「負けを認めると? ならば──」


「だから、俺も武器を使わせてもらおうじゃないか」


「何を?」と言いたそうなラ゠ギィの顔を無視して俺は闘技場の観客席を見渡し、俺が待っていた奴らの姿を確認する。そして、そいつらが大事に抱えていた俺の依頼品・・・の存在も──


「いいね、時間内だ」


 まぁ、俺が時間稼ぎをしたのもあるんだけどさ。

 ラ゠ギィ相手に素手じゃキツイってのも最初から分かってたしね。


「感じなかったかい? この会場にある気配をさ」


 できれば素手で勝ってみたかったけど、そりゃ無理だって分かった。マトモな戦いにもならないとは思わなかったけどさ。でもまぁ、だからこそ俺はマトモに戦うために──


「まさか──」


 ラ゠ギィの表情に驚愕の色が浮かぶ。

 俺はそんなラ゠ギィの眼差しを受けながら、右手を天に向かって掲げ。そして──


「──来い!」


 俺の声に応えるように観客席から、俺の依頼した品が投げ込まれる。

 一瞬だけ放物線を描こうとするが、しかし空中で静止すると矢のような勢いで飛翔し、掲げた俺の手の中へと吸い込まれるように収まった。


 俺は自分の手にある物を見る。

 それは刀──俺の愛用の刀・・・・だ。


 俺は鞘に収まった刀を持って、ラ゠ギィを見据えて言う。


「さぁ、最終ラウンドと洒落込もうじゃないか」





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