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ちんちくりん魔法使いと黄金の天使  作者: ななぽよん
黄金の天使編っぽい
27/66

[大陸の一地方で伝わる伝承]黄金の天使のものがたり

 昔々の遠い昔。

 大陸にいくつもの小さな国があり、沢山の王が小さな世界を争っていた時代。

 とてもとても美しい金色の髪をした、とてもとても美しい女の子がいました。

 その女の子は、大変不思議な力を持っていました。触れた傷を治してしまう力です。

 黄金色の朝日に輝く、女の子は傷ついた人たちを治していきました。


「兵士さん大丈夫? 傷を治しますね」


 女の子がそう言って兵士に手で触れるとたちまち傷が治りました。


「農夫さん大丈夫? 傷を治しますね」


 女の子がそう言って農夫に手で触れるとたちまち傷が治りました。


「馬さん大丈夫? 傷を治しますね」


 女の子がそう言って馬に手で触れるとたちまち傷が治りました。


 女の子はいつしか、人々から黄金の天使を呼ばれるようになりました。

 王様は、その傷を治す力を持つ黄金の天使を、手に入れようと考えました。

 一人の王様だけではありません。全ての王様が、黄金の天使を自分のものにしようと考えました。


 自分の土地を取り合う戦争が、いつしか黄金の天使を手に入れるための戦争になりました。

 黄金の天使は、戦争で傷ついた人たちを治していきます。

 しかし、その度に戦争が増えていきました。


 黄金の天使は、あちこちに旅をして傷ついた人たちを治していきます。

 だけどいつしか、黄金の天使のせいでこの世界に戦争が生まれた、と言われるようになりました。


 黄金の天使は、悲しみました。まいにち泣きました。

 それでも黄金の天使は傷つきながら、沢山の人の傷を治しました。


 ある時、一人の王様が言いました。

 黄金の天使を取り合うから争いが起こるのだ。

 黄金の天使が誰かのものにならないのなら、殺してしまおう。


 戦争は黄金の天使を殺すための戦争になりました。


「黄金の天使さん。わたしたちがあなたを守ります」


 黄金の天使を守る人たちは、黄金の天使に助けてもらった人たちです。

 黄金の天使を守るために沢山の人たちが集まりました。

 黄金の天使は悲しみました。本当に自分のせいで戦争が起こってしまったのです。


 その日から黄金の天使は傷を治せなくなってしまいました。

※ミスと句読点と倒置な部分を少し修正

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