表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/71

11.脳筋少女、宿へ行く。

 町の中は、結構にぎわっています。

 煉瓦造りの家が建ち並び、大通りには露店が並んでいます。


 食べ物を売っている露店からは、とてもいい匂いが漂ってきます。

 食欲をそそる美味しそうな匂いに、少女はふらふらと吸い寄せられます。


「美味しそうね。お腹空いたわ」

「おいおい、買い食いもいいが、宿をとる方が先じゃないか?」

「少しくらいいいと思うわ」


 少女は串焼きを5本買って、1本を盗賊Cにあげました。

 すぐに食べ終え、もう5本買います。

 盗賊Cは、早くも少女にお金を持たせておくとヤバいのでは?と思いました。

 さらに買おうとするのをなんとか説得して宿屋街に来ます。


「そういえば、お嬢はこの町で稼ぐっていってたが、アテはあるのか?」

「大丈夫よ。何回か稼ぎに来てるし。あ、宿はここね。この町に来るときはいつもここに泊まっているのよ」

「ふーん、“踊る筋肉亭”ねぇ。……お嬢が好きそうな名前だな」

「素敵な名前よね」


 盗賊Cはあまりのネーミングセンスの無さにドン引きです。


 少女は目をキラキラさせながら宿の扉に手をかけます。


ガッ!


 しかし扉は開きません。


ガッ!


 しかし扉は開きません。


ガッ!


 しかし扉は開きません。




「開かないわね……」

「お、お嬢?」


 盗賊Cは嫌な予感がします。

 少女はさらに扉を押します。


「ちょ──」



「ふんっ!」



バキャァァ!!!



 少女は全力で扉を押しました。

 そしたら、なんということでしょう!

 扉が外れてしまいました。


「おいぃぃぃぃぃ!!?」


 盗賊Cは叫びます。

 嫌な予感はしました。嫌な予感はしましたが、本当に扉を壊すとは思っていませんでした。


 盗賊Cは呆然としました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ