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神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移  作者: 龍央


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デュラホース戦開始



「承知いたしました!」

「仕方わないわね……ロジーナ様が参戦している以上、私も協力するしかないわ」


 レッタさんは、戦闘力という意味では魔力貸与による膨大な魔力を使った魔法くらいで、武器を使った戦いはあまり得意じゃないらしいから、後方支援役だ……まぁ、ロジーナのいる方ばかり支援しそうではあるけど。

 アマリーラさんは、そんなレッタさんの護衛役兼少しずつ後ろに下がってもらう。

 先陣を切って戦いたがるアマリーラさんだけど、今回は他にも役目があるからね。


「……おぉ、派手にやってるなぁ。それじゃ俺も……っ!」


 おそらくユノとロジーナだろう、左右で空へとオークとは違う魔物が空へ大きく舞うのが見えた。

 あれがデュラホースか……ユノもロジーナも、やっている事が似ているのは日頃反発し合っていても、表裏一体の存在でどこか似ているからだろうか。

 そんな事を考えながら、剣を構えてオークの集団……の奥から迫るデュラホースへと駆け出す。

 ちなみに今回使う剣は緊急事態でもあるので、錆びた剣ではなく白い剣の方だ。


 魔力察知だとか、錆びた剣での力加減の訓練だとかはまだまだやらないといけないけど、デュラホースに対しては悠長に戦っている余裕はなさそうだからね。

 エアラハールさんも許可してくれている。


「あれが、デュラホース……!」


 駆け出し、ぐんぐんと迫るオークの集団の向こうから、人間からすると重量級に見えるオークを軽々弾き飛ばしながら、デュラホースが姿を現す。

 オークの集団とぶつかっているおかげで、多少前に進む速度や勢いは弱まっているようだけど、それでもすさまじい勢いを維持したままひたすら直進しているようだ。


「げっ……確かに首から上がないけど……まさか燃えているとは。というか、体の方は燃えないのかな?」


 デュラホースは、ロジーナの話していた通り首無しの馬だった。

 体の大きさは通常の馬より少し大きいくらいかな? まぁ大体話を聞いて想像していた通りだったけど一点だけ予想外だったのは、首の部分だ。

 切断面とでも言うのだろうか、本来あるはずの首の部分にはメラメラと燃える紫色の炎があった。

 単純に馬の首が切り取られた状態で、その部分を炎が邪魔して見えないのはビジュアル的に助かる気はするけど……あの炎、触ったら当然熱いだろうなぁ。


 あとデュラホース自身は、その炎で焼かれているとかではないようで、体へと燃え広がる様子は見えない。

 ただ、弾き飛ばしたオークの一部が燃えていたりもするので、他者には見た目そのままの炎として機能しているんだろう。

 ちょっと厄介……かな。


 でも、やる事は変わらない。

 村に到着する前に全て倒すだけだ。 


「オークを弾いているのに、何も気にした素振りが見えないのは、本当に前にしか進む事しかできないとかなんだろうけどね……よし!」 


 一体のデュラホースが、オークの集団を抜けて俺の方へと迫る。

 俺もそちらへ走りながら、剣を振りかぶるではなく横に構えた……狙うは……。


「足っ!」


 俺がいる事すら気にせず、ただひたすら走りず続けるデュラホース。

 接触する直前に体を横にずらし、バットでも振るかののように白い剣を横薙ぎに振り抜く。

 避ける事すら知らず、デュラホースはそのまま四本の足を全て斬り割かれて、宙に浮いた体は勢いのまま地面に激突、少しだけ滑って止まった。

 デュラホースは直進する勢いが凄まじく、正面の首部分には燃え盛る炎があるため、組み合うのは危険だし、簡単に抑えられる物じゃない。


 まぁ、一体に掛けられる時間が少ないのもあるけど……。

 ともかく、エルサから降りる前に聞いていたデュラホースに対して狙う場所、それは走り続けている足だ。

 足を斬ってしまえば、それ以上に走る事なんてできなくなる。


 動きを止めてしまえば、基本的に走るしかできないデュラホース、あとはゆっくりと止めを刺すだけだからね。

 紫の炎は聞いていなかったけど、魔法を使うとかその炎を操って何かをする、という話は聞いていないので触れないよう気を付けて対処すればいいのだろう。


「よし、次!」


 俺を通り過ぎ、体だけになったデュラホースが声もなく体を蠢かせているようだけど、足が半ばから先が全てなくなっているため、立ち上がる事すらできない。

 まぁ口もないから声も出せなくて当然なんだけど。

 そちらに止めを刺すなどはまた後にするとして、とにかく他のデュラホースの対処を優先する。


「……首の代わりに、オークを取り付けたって? それはちょっと狙い難いから勘弁してほしいけど……これならっ!」


 当たり所の問題なのか、首部分に炎が燃え移った状態のオークを引っ付けて、なおも走り続けるデュラホースが一体。

 オークの方はまだ息があるらしく、熱いのかもがいているけど、それを一切意に介さず直進するデュラホース。

 そのデュラホースに対し、白い剣を振り抜いてオークごと斬り割いた。

 オークが邪魔で足が狙い難かったけど、白い剣任せで体ごと両断。


 デュラホースとオークが一緒くたになって、地面を滑りながら崩れた。

 ……なんか血とか色々と混ざり合って、あまり見たくない状態になってしまったけど……倒したので良しって事で。


「やっぱり、白い剣は使いやすいというかなんというか……まぁ、遠慮せず戦える状況だからって言うのもあるだろうけど」


 そう呟き、さらに迫る別のデュラホースの足に狙いを定める。

 もうほとんどオークが蹴散らされているためか、さらに奥からは数体のデュラホースが並んで走ってきている。

 さすがに、一度に全てを斬り倒すのは無理そうだ……俺やユノ達が抜かれないように全部倒せればよかったんだけど。

 やっぱり当初の予定通り、あの手段を使うしかなさそうだね。


「ふっ!」


 なんて考えながらも、数を減らすのが最優先と自分にできる限りでデュラホースの足を斬り割く。

 その隙を突いたわけではないだろうけど、剣が届かない場所をデュラホースが数体すり抜けて行く。


「っ……っと! レッタさんか!」


 その数体の内一体目掛けて、巨大な氷塊がズンッ! という重い音と落ちてデュラホースを潰した。

 俺を抜けて行ったデュラホース全てではないけど、向こうも数を減らすよう魔法支援してくれているから、こっちも頑張らないとね。

 あとレッタさん、戦闘開始前にロジーナの方ばかり支援しそう、なんて考えてごめんなさい。

 ……まぁ、明らかに剣を使ったロジーナではなく、魔法のものと思われる破裂音? がロジーナの向かった先から聞こえて来るから、優先としては間違いなく向こうなんだろうけど。


「一段階目は、これで最後っ!」


 オークの集団を抜けて、もしくは弾き飛ばして来たデュラホース。

 最後尾にいたデュラホースの一体の足を斬り割く。

 オークの方はまだ三分の一くらいが残っているようだし、弾き飛ばされても生きているのもいるようだけど……そちらは後回しだ。

 今は抜かれて村へと直進しているデュラホースの対処が優先。

 事前の戦闘計画、第二段階目で確実にデュラホースを仕留める――。




リク達をすり抜けて村へと直進するデュラホースに対し、何か策があるようです。


読んで下さった方、皆様に感謝を。


別作品も連載投稿しております。

作品ページへはページ下部にリンクがありますのでそちらからお願いします。


面白いな、続きが読みたいな、と思われた方はページ下部から評価の方をお願いします。

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