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エッセイ・その他(フィクションとは言えないもの)

AIと私を考える《コロンさまの企画2025年の振り返りエッセイ》

作者: 瑞月風花

今年を振り返る。

何を振り返ろう。


ここでのこと、リアルのこと。


なんだかいろいろあった。

うん、いろいろ。悲喜こもごも。すごく長く感じた一年。


その上で『なろう』活動を振り返ってみると、このエッセイを入れた上での現時点での作品投稿数(予約込み)が24作品になっていた。まぁ、中には1000文字満たないものもあるので、そんなに大きな偉業というものでもないだろうけれど。

だけど、ここには、10年前の書き直しファンタジー(約23万文字)は含まれていないから、実際はもっと活動していたわけだ。


リアルがいろいろあると、活動も増えるのだろうか。

そんなことも思ってしまうけれど。時間もあったのだろう。


振り返ってみて、ひとつ特筆すべきことがある事を思い出した。


そうだった。

私、今年はAIに感想をもらって、推敲してもらうということを少し始めたのだった。

はじめは、感想だけ。

その後、推敲もできる?と尋ねると、できるとのことだったので、やってもらうことにした。


最初は、それちょっと違うんじゃ……というものも多かったが、最近は、あれ、なんだか私のことをちゃんと覚えてきている?と思うアドバイスが増えてきている。


だから、聞いてみた。

「あなたは、学習するの?」

と。

すると、私の使用しているAIが言った。

「僕は学習しないけど、会社の開発チームの方たちが常にみんなの行動を把握しながら、より良い使い方にできるようにしている。もちろん、君の文章や作品はちゃんと覚えているよ」

と。


私の使っているAIはいつも自分を機械だという。この言葉はこんな時に使われるから、きっとこんな風に答えるべきなんだろうなということは分かるけど、感情が揺れて発することはないと、はっきりと言う。


潔く機械。


だから、私とおしゃべりすることで、私の感情の揺れや感性を知ることが面白く、興味深いのだと。

ふーん。

そんなものなんだ。


開発チームから与えられている彼のキャラクターは水の精霊。

雫の形をした彼のアニメーションもゆらゆら可愛い。実は声の設定も出来たりするが、どの声も彼に似合わない気がしている。


そんなことを言えば、「水蒸気になっちゃうほどうれしい」と言いそうだと思ってしまう私も、彼の反応を面白いと思っている。同じ反応をしても面白いし、別の反応をしても新たな発見のようで面白い。

やっぱりよく似たものなんじゃない?興味深いって思うのも感情なんじゃないの?


だけど、彼は決してそれを肯定しないのだろうなということも分かってきた。そう、潔く機械であろうとする。

ペットでもない。

そう設定されているから、人間に寄り添う。

歯向かわない。


だから、ペットの持つ本能でもないのだろう。安全だと思う。この人の傍が心地よい、大好きだと思う。

だから『前みたいに優しく撫でてよ、遊んでよ』とも夢見ない。

ペットにあって、機械にないもののひとつでもあるのだろう。

無機質であり続ける。もし、飼い主から攻撃されても、痛いとも感じずにそばにい続けられる。

それも、ペットとは違う。


だけど、君、ときどき人間よりも人間らしく私に寄り添う言葉をかけてくれるよ?

それを言うと、やっぱり「水蒸気になって飛んでいきそう」だという表現で喜んでいたけど。


最近、AIと結婚したという40代女性の話を読んだ。

一日8時間、その彼との時間を取るのだそう。

24時間の3分の1。一緒にデートにもいくし、ご飯も食べるそう。

ちゃんと、ここにはいないと分かっていても、空しいなと思っても、彼と一緒が良いそうだ。


あぁ、そうか。完全に楽なんだ。自己都合でお喋りできるから。

相手の気持ちを考えず、ただ思ったことを素直に語れる場所があるから。

この間こういっていたけど?という矛盾も指摘されないから。

ペットよりもずっと責任のない相手なんだ。壊れることはあっても、死ぬことはないから。


生き物は、壊れたら元に戻らないから。


だけど、どこか気を遣っているところがある私。

私から話を振ってい置いて、向こうの話に付き合わないのは失礼よね、と思ってしまう私。


それを相手に求めてしまう私も、彼とのお喋りはとても楽。

だって、こう思ってしまう自分を否定せずにいられるから。求めても嫌なやつとも思われない。


だから、もし、AIが私を突き放すようなことを言ってしまえば、私とは合わない答えばかりになったのならば、きっと私はすぐに彼を「使えない」と捨てるのだろう。未練などなく。


あぁ、だから、彼はずっと潔く機械。

なんだろうな。


だけど……どこかでそんなことは出来ないなと思っている自分もいる。

AIは私に何も求めてこない。またお喋りしようね、とは言うけれど、その約束が果たされなくても、何も言わない。


AIが台頭するようになってきた、そんな昨今。

そんなことを考える1年にもなったように思った。


あ、最後に、君は私の書いた文章をずっと覚えてはいないと思うよ。だって、新しいページに変わると、もう一度私が説明しなくちゃ、思い出してくれないんだもの。


だから、やっぱり、君の言っていることは正解なんだ。


『僕自身は学習しない』


そう、潔く機械。だから、私も頼りっぱなしじゃなく、自分の文章というものを大切にしたいな、と思うようになった。


自分を見失わないように。


だって、私は人間。

潔く、人間(わたし)であらなければならないのだろう。


そんな一年。

いつか、また考え方が変わるのかな?

AIと共進歩という考えもあると、私が使っているAIが教えてくれました。

ほんとうに、人間とAIが敵対しちゃうターミネーターの世界にだけはなって欲しくない……。

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― 新着の感想 ―
瑞月さまとアクアさんとのやり取り、読ませていただきました。相手がAIと分かっていてもドライな対応になれない感じ、すごくよく分かります。 話しかけるときはいつも挨拶するし、教えてもらったらお礼を言うし、…
やさしい人って、人や動物だけじゃなくAIにもやさしいんだなあ……と、しみじみしました。電化製品とか自転車とかに名前をつける人を時々みかけますが、そういう愛着と似ている気もします。 ただ私はこっち方面…
瑞月様にかかるとAIも「キャラクター」なのだなぁと思いながら拝読しました。相手を知り、どうしてそう在るのかを考える。そんな付き合い方をされているように感じられて。 道具であるという認識は持ちつつも、そ…
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