表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/58

41.進化先

誤字脱字ありましたら教えてください、よろしくお願いします!

 これは…ベリアルと最初に会った時と同じ…



「早すぎるでしょ…もう進化なの…?」

 サキさんが呟く。



「進化?」


「そう。パートナーはLv25になると進化するの。聞こえなかった? Lvが最大に達したって?」


 確かに聞こえた気がする…。でも…その他にも何か聞こえた様な…?

 私は首を傾ける。



「おい…今進化って言ったか?」

「言ってた…嘘でしょ?」

「まだこのゲーム始めて1週間なんだろ?」

「ふざけんな…俺やっと最近進化したのに…!!」

 周りから視線が痛い…。そこまですごい事なのだろうか…? よく分からない。


 私がそんな事を考えている間に、卵は割れる。




 パカーン!!

 割れた瞬間、光が溢れる。

 ま、眩しい…。




「ギヒヒッ!」



 そこには私と同じくらいの身長のベリアルがいた。背中には4対のコウモリの様な翼。2本の三叉槍を背負っている。身体は前よりも筋肉がついた様だ。少しゴツゴツしている。



「べ、ベリアル?」

 さっきまで私の半分ぐらいしかなかったのに…。

 私はあまりの変わり様に最後にクエスチョンマークがつく。



(どうしたの〜? スプリング?)

 と心配そうな顔で見てくるベリアル。

 うん。変わらない。この子ベリアル。



 この可愛い子はウチの子です。



「嘘でしょ…」

 サキさんが顎が外れるのではないかと言うほどに口をポカーンと開けている。周りの人達も開いた口が戻らない。



「あの、どうかしたんですか?」


「…普通はそんなに姿形は変わらない筈なの。」


「え?」

 そうなの?ウチの子身長高くなってる上に、翼と槍も増えてるんですけど?



「何か他に頭の中で言われなかった?」

 サキさんは真顔になって、迫ってくる。

 さ、流石ゲーマー。こういう所を見ると本当にゲーム好きなんだなぁって思うよ。



「何か、ないんですか?」

 サキさんがもう1度聞いてくる。

 い、現実ではこの子、一応後輩の筈なんだけど…怖い。



「えーと、んーと…そういえば条件を満たしたとか、何とか言われた気がします。」

 私が考えた末に言うと、下を向いて考えている様だ。"条件…"とか言ってるし。



(スプリング〜! 俺の事、【鑑定】してみて!)

 とベリアルが興奮する様に急かす。

 何だろう? まぁ、やってみようか。




 名前: ベリアル

 種族: インプヒーロー

 レベル: 1

 体力: 100

 SP:150


 ステータス:

 力: 95 防御: 0 敏捷: 60 魔力: 115 幸運: 0


 状態: 普通


 親交度:90


 スキル

 【魔力制御】Lv3 up

 【闇魔術】Lv4 up

 【いたずら】Lv3 up




「ファッ!?」

 私の口から変な声が出る。


 ベリアルのステータスが軒並み上がってる!?

 スキルも!?しかも何より…種族が…



「インプヒーローになってる!!」


(凄いでしょ〜!!)

(なんですかそれ!?)


 ソーマも驚いて、ベリアルの周りを飛んでいる。


 なんだろ? サキさんが姿とかそんなに変わらないって言ってたからこのインプヒーローって、もしかして凄い種族なのかな?

 私がそんな事を思っていると、



「おい…アンタ…インプヒーローって言ったか?」

 私に1人男の人が話しかけてきた。その人はスキンヘッドで大きな盾を背負っており、近くに恐らくパートナーである犬がいた。その犬はゼブラ柄の模様をしている。可愛い。



「そうだけど?」

 私が答えると、男は少し黙った後に呟いた。



「…ヒーロー種が出たか…。」

 男の眉間に皺が寄る。



「何それ?」

 そんな深刻そうな顔してるけど…まずいの?



「…俺が進化先について教えよう。」

 男はそう言うと地面に何かを書き出す。



「パートナーの進化先には5つの種族がある。ソルジャー種、タンク種、マジシャン種、サポート種、そしてヒーロー種だ。


 全部で6つの種類があるのか。


「ソルジャーは攻撃、タンクは防御、マジシャンは魔法、サポートは援護が得意と言った風にそれに合わせて進化を遂げる。」



 ふむふむふむ。あれ? じゃあヒーロー種は?

 私の考えが顔に出ていたのだろうか、男は笑って言った。



「その中でも特殊なのがヒーロー種だ。」

 男は立ち上がり、私に向かって2本指を立てる。


「ヒーロー種はまだプレイヤーの中でも、2人しか進化させた事がない。1人はこのゲームの中でも最強と言われている『無力』。もう1人はソシャールを襲った、何百もの魔物を単独で全滅させた『幻想姫』…アンタ達の2人だけだ。」

 男は私を見て、呆れる様に笑った。

少しでも面白いと思ったら『ブックマーク』『評価』『感想』よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ