第71話
投稿を始めて、初めてランキング入りと喜んでいたら、まさかの日間総合2位!
何が起きてこうなったのかが分かりません。
11層の魔物は、植物系統の魔物が主となっているらしい。
人面樹でも広葉樹や針葉樹に分かれ、葉を飛ばして攻撃してくるのがいれば、枝を伸ばして攻撃してくるものなど様々な種類の植物系魔物がいる。
魔物達は俊輔達を見つけるなり、それぞれの方法で攻撃を放って来た。
“シャッ!”
「おっと……」
いつものようにネグロを頭に乗せ、アフロヘアーになった俊輔が11層の森林を探索していたら、針葉樹型人面樹が、針のような葉を飛ばして攻撃してきた。
ちゃんと探知していた俊輔は難なく躱し、距離を詰めて切り刻んで倒し、魔石を拾って探索を続けた。
「……あれっ?」
樹木が生い茂るエリアが続いている事に飽きてきていた俊輔達の目に、草原が飛び込んできた。
「!!?」
その草原に1本の背の高い植物が生えていて、それを見た俊輔はかなりの衝撃を受けた。
俊輔は探知しているので魔物であることは分かっている、しかしその姿は巨大化しているがとても見覚えがあった。
「……トウモロコシだ!!」
少しの間その姿を見つめていた俊輔は、一気にテンションが上がって大きな声を上げた。
“ドキューン!!”
「…………」
その声に反応したのか、巨大トウモロコシは皮の隙間から種を弾丸のように飛ばして攻撃してきた。
その弾丸は、少し距離があったのもあって攻撃してきても大丈夫だろうと、油断していた俊輔の頬を掠めて通りすぎて行った。
掠めた頬からは血がツーと流れた。
「……嘘ん!!?」
「……ピッ!!?」
油断があったとは言え、弾丸の速さに反応出来なかった俊輔とネグロは、顔を青くして巨大トウモロコシを見つめた。
巨大トウモロコシは俊輔を標的にしたようで、次の弾に魔力を集めていた。
“ドキューン!!”
「おわっ!!?」
放たれた弾丸を、今回はしっかりと発射兆候を見ていたので、俊輔は横に跳んで躱すことができた。
それでも結構危なく、俊輔は思わず声を出してしまった。
“ドキューン!”“ドキューン!”
間髪入れずといった具合に巨大トウモロコシは攻撃を連発してきた。
「オッと、ハッと!」
トウモロコシの攻撃に早くも慣れてきた俊輔は、少しずつ余裕をもって躱すようになっていった。
「ヤバイ! 近寄れない。」
離れた距離にいる今だから躱せているが、倒す為に近づくにはリスクが高い。
「でも早く倒さないと種が無くなる。」
トウモロコシは種を飛ばしているので、俊輔に攻撃するに連れ、種が減っていきしぼんでいっているようだ。
「ならばこれだ!!」
“ブンッ!”
俊輔は攻撃を躱しつつ、魔法の袋から取り出した木刀に魔力を纏い、斬撃をトウモロコシに向かって飛ばした。
“スパッ!”
飛ばした斬撃はきれいにトウモロコシの雌穂を斬り飛ばし、それによって攻撃は止んだ。
「フッフッフッ、やったぞネグ! 巨大トウモロコシをゲットだぜ!」
「ピー♪」
どうやら茎だけでは攻撃してこないようなので、俊輔は斬り落としたトウモロコシを拾い、魔法の袋にしまった。
「ヤングコーンも取っとくか?」
茎にはまだ成長途中の雌穂があったので、サラダに良いのではと念の為取っておいた。
「よし! ネグ、今日はもう帰るぞ! 久々の焼きモロコシだ!」
「ピー♪」
巨大トウモロコシを手に入れた嬉しさで、早く食べたくなった俊輔達は、転移魔法を使って急いで拠点に帰っていった。
「モシャ、モシャ、モシャ……」
この島に着いてから、食事は肉と魚と野草ばかり食べてきた。
そんな中、数ヶ月ぶりの食べた巨大トウモロコシは、甘さは少し少ないがめちゃくちゃ美味くて、俊輔は感動で無言になって食べていた。
沢山の感想を頂き、感謝致します。
改めて自分の作品の誤字と説明不足の多さに気付き、申し訳なく思っております。
ご指摘頂いた誤字等は、出来る限り速く修正して行きたいと思っております。
今後も読んで頂けたら嬉しいです。




