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【更新停止中】アクロス・ザ・ナギノクイント  作者: 亜空間会話(以下略)
2章 みゆきひらひらふるるよる
123/191

123話

 なんかサブタイついてませんでした……(修正済み)


 どうぞ。

 硬化した紙と紙のぶつかり合う、なんとも言えない音が秒間にいくつも響く。それぞれのまとう光は、一瞬たりとも途切れることがない。


「死んでない……! ほんとに志願者(ソルド)なのか!?」


 文献ではゾンビアタックが前提だとでも書いてあったのか、サブロウザさんはかなり驚いている。復帰が楽で、対策を立てれば簡単になるような敵なら、そうしてもよかったのだが……本人のプレイヤースキルだけである程度攻略可能で、この街に到達できるならレベルは足りているくらいの強さだ。


『けんげきにがをとおす、このものぐるい……いきていたころにきりあっておれば、ともになれたのやもしれぬな』

「そこそこ上手いゲーマーなら、このくらいはできますよ?」


 あえて煽るが、相手は乗ってこない。あれこれとバカをやっているせいで、ステータスはガチ性能でもなんでもないが、技術だけはそこそこのものだと自負している。けれど、この敵を倒せるプレイヤーはそれなりにいるだろう――


 と思った瞬間に、ものすごい轟音と振動が感覚を奪った。


「なんだっ、地震いか!?」

『見つけましたわ。外にいないのですもの、探してしまいました』


 松明がいくつも消え、結界に使われている札がじりじりと溶解していく。


「なんだこりゃ、あんた何か知ってるのか!?」

「以前に会ったことのある……また殺し合いましょう、なんて言ってた相手です」


 考えてみるとそういうこと言われた相手って多いな、と思ったけど、かぶりを振って思考を追い払う。


 からくりエレベーターを通ってやってきた地下だったはずなのに、どこからどうやって来たのか、結界の直上に深紅の斬撃が見えた。地上までつながってしまったのか、月の光が降り注ぐ。ノイズのように揺らぐ結界は、そして割れた。


 俺と符蛆がばっと跳び退った中央へ、深紅の少女が降り立つ。


『これは……たましいをつくるじゅつか? ひとのおもいつくそれとはおもえぬ』

『そうでしょう? 彼は正道を歩けなかったのですわ』


 登場シーンからして、何か死に関係のあるキャラだとは思っていたのだが、今のやり取りだけでいろいろと察せられるものがあった。人造の霊魂であること、人の倫を外れた誰かが作ったこと……そして、和風の姿をしていても、符術とは体系が違うこと。


 頭上に浮かぶHPゲージの端には、金色の冠。


『消耗し終わってから戦うのは愚策ですわね。一太刀で決めてしまいましょう』

『ふ、いうではないか。おなじときをこえたものどうし、なかよくできぬものか』


 言いながら、符蛆は居合いの構えをとる。鞘走りなんて起きないはずなのに、風景がぐにゃりと歪んで見えるほどの圧が込められていた。


 対するトモガラも、似せたような居合いの構えを手斧でやってみせた。合わせて相手をへし折るつもりなのか、不得手な振り方であろうと敵を打ち破れるという、絶対の自信の表れか。


『では』


 はらりと投げ出された符が燃え上がり、地面に落ちる。すぐに消えるかと思われたそれがじりじりと焦げてゆき、白が黒を経て灰色に変わっていく――残った黒が赤くなり、やがてフッと消えた。


 刹那、爆発のごとき突風と衝撃音が、烈しい閃光をともなって部屋を真っ白く染めあげた。〈調弦の型〉は品切れなので、両手を広げてどうにかサブロウザさんをかばう。


『とどいたか。あのものどもをきりすてる、あやかしに』

『ええ。よい術を使っていらっしゃるようですから、お体をいただきますわね』


 二人の間でどういう会話がされているのか、まったくと言っていいほど理解できない。たったひとつはっきりしているのは、敵はひとりになったということだった。


「何がどうなったんだ?」

「これを倒せば終わりです、たぶん」


 そう答えるしかなかった。

『ボルテスV レガシー』観ました。原作再現◎◎、現代風アレンジ×、迫真の演技で五千%くらい加点。昭和のアニメを昭和のノリそのまんまでやられても困るんや……。ヘルメットのバイザーが曇るくらいガチ演技する俳優さんは好き。おでぶ枠をガチ実写で持ってくるのも大好き。でもめっさテンポわるい……

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