再会
3人はジーダについていくと、大きな建物に到着した。
「もしかしてここが…」
「うん!私達ヘリオサマナの活動拠点だ。」
「でか……」
「まぁ今では規模も大きくなったからね。さ、こっちだよ。」
「そうだ。カルマ、悪いが、眼帯をつけてくれるか?」
「え?」
「あくまでこの中にいるのは戦士達だ。君が魔人との関係がないことは理解しているが、どうしても連想してしまう者も多いのでね。」
「まぁ、そりゃそうか。わかりました。」
「すまないね。」
建物の1階に入ると、ロビーのようになっており、剣士や魔術士と見られる人達が談笑したり、書類を読んだりしている。
戦士達はジーダに挨拶しつつも、カルマ達には冷たい視線を送る。
ロビーを抜けると長い廊下になっていて、廊下は片側がガラス張りになっており、綺麗に整えられた中庭が見えている。
「なんか俺たち、歓迎されてないですか?」
「ん?ああ…戦士達ね。
戦士っていうのは実力主義の世界だからね……。
君達みたいに若くて名の知れた戦士を認めたくないのかも知れないね。気を悪くしたなら謝るよ。」
少し歩いて階段を登ると、扉の前でジーダは立ち止まり扉をノックする。
「団長、3人を連れてきました。」
ジーダが扉を開くとそこには黒いローブを着た茶髪の女が机で書類に筆を走らせている。
それは以前と変わらぬ姿のアリディアであった。
「団長?」
「む?おお?」
アリディアはこちらに気付くと驚いたような様子を見せ近づいてくる。
「おお、少年よ!久しぶりじゃな。待っておったぞ。」
「アリディアさんお久しぶりです…前は助けてもらって…」
「堅苦しい挨拶などよい。ヌシはわしの幼馴染の弟子じゃからな。わしにとっても弟分のようなものじゃ。」
「幼馴染……ああ、フィルスですか」
「やつは元気にしておるか?」
「俺も2年程会ってないですが、カストリアにいる間は元気でしたよ。アリディアさんのことや、昔の話をよく聞かせてくれました。」
「ほぅ、何かを語るなど苦手なあやつが昔の話を…
やつも弟子をとって何かが変わったのかも知れんの。」
……
「まあ、それにしてもよく来てくれた。
しっかりと挨拶もしておらんかったからのぉ。
改めて、ヘリオサマナ団長 アリディア・ミラ・ライトグラスじゃ。
ヌシらを案内したのが副団長2人のうちの1人、ジーダじゃ。」
「ジーダ・グラン・スレドだ。宜しく。」
「改めて、カルマ・ミラ・フィーラン」
「ハウロス・ミラ・ソルスです。」
「カミル・アラモ・シィンだ。宜しく頼む。」
「それで…ヌシらここでどうするつもりじゃ?」
「俺達、戦士登録がまだできないので、任務の受注ができません。可能ならヘリオサマナと同行させてもらえないかと…」
「なるほどな。報酬は得ない代わりに、同行者として実践経験を積むと?」
「はい。」
「ジーダ、どう思う。」
「…はい。同行者として、実力の面で言えば問題ないかと、ミルズ王国ではミルズ三傑と戦闘したと聞いていますし…連携の面で言えば、どちらかと言えばうちの戦士の方が連携を取ろうとするかが心配かと…」
「うむ…」
アリディアは何かを考え込んでいたが、顔を上げてカルマ達の方をみてニヤリと笑った。
「よし、わかった。では試験をさせてもらう。」
「試験?」
「そうじゃ。このヘリオサマナは今では数ある戦士団の中で2番目に規模の大きい戦士団じゃ。
そんなヘリオサマナには他の戦士団からの同盟の申出も多い…。
であれば、ぬしたちを共に任務を受ける者として、うちの戦士達にも認められる必要がある。
そこで、ぬし達と同盟を組む経緯を説明したうえで、公開試験を行う。ぬしらの実力を認められれば文句を言う者もでまいよ……。
どうじゃ、やってみるか?」
「ボス…これは大きなチャンスですよ。」
「ああ、アリディアさん、その申出ありがたくお受けします。公開試験望むところです。」
「了解した。ならば、公開試験は3日後行う。ジーダ、空いている部屋をひとつ貸してやってくれ。試験で認められるまでは客人扱いじゃ。」
「はっ!」
……




