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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
二章 ミルズ王国 動乱編
73/144

合流


「僕は……ゴードン様の夢を守るため、負けられない……!」


 グロウスは血に濡れた手で矛を握り直し、ローグベルトへと踏み込む。


「おい!逃げろ!!」


「くそ……体が、動かん……!」


 振り上げられる矛。


「間に合わん……!」


 


 ――その瞬間。


「魔剣術

 (ほのお)

 抜ノ型(ぬきのかた)

 炎閃斬(えんせんざん)


 閃光のような炎が走る。


「!!!」


 カルマの抜刀が、矛を横から弾き飛ばした。


 グロウスの手を離れた矛は壁を裂き、床へと突き刺さる。


「安心しろ。」


 静かな声。


「お前と、お前の主の夢は――俺たちが守ってやる。」


「……なに……?」


 直後。


 ドン、と鈍い衝撃。


 ダースの蹴りが、グロウスの腹を打ち抜く。


「ぐ……っ!」


 グロウスはそのまま崩れ落ちた。


「団長……」


「お前……蹴りって、土がないと本当に使えないんだな。」


「うるせぇよ!助けてもらったことには感謝してるがな!」


「ボス!」


「ハウロス、大丈夫か?」


「はい……なんとか。状況は?」


「悪いが時間がない。国軍兵が下の階まで迫ってる。」


「カミルは……?」


「あそこだ。」


 カルマの指差す先。


 壁にもたれ、意識を失っているカミルとクレディア。


「命に別状はない。だが戦える状態じゃない。」


「……よかった。」


 


*******

〈少し前〉


 カルマとダースは、国軍兵の足止めをガーディスに任せ、室内庭園を抜ける。


 辿り着いた一室。


「なんだ……ここは。」


 扉の向こうは、異様だった。


 無数の刀が床も壁も埋め尽くしている。


「全部……刀か?」


「進める隙間がある。行くぞ。」


 二人は刃と刃のわずかな間を縫い、奥へ進む。


 やがて中央付近に、空白地帯が現れる。


「キューー!」


「メラ!?」


 カミルの召喚魔獣が駆け寄る。


「カミルがいるのか?」


 メラは振り返りながら先導する。


 部屋の隅。


 血に染まりながら壁にもたれるカミルと、倒れたクレディア。


「カミル!!」


「……メラ……連れてきたのか……」


「大丈夫か!」


「なんとか……だが、もう戦えん……」


 全身に走る無数の傷。


 クレディアも重傷だが、呼吸は安定している。


「あれが……」


 カルマの視線の先。


 倒れているラミ。


「ミルズ三傑のラミだ。魔力暴走で刀が無限に増殖した……この有様だ。」


「よく止めたな。」


「部屋が埋まる前に、意識を奪った……それだけだ……」


「時間がない。背に乗れ。」


「……すまん。少し……寝る。」


 ダースもクレディアを背負う。


「奥に階段がある。三階へ向かうぞ。」


 


 こうしてカルマたちは三階へ。


 そして――


 ハウロスとの合流を果たした。


*****


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