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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
一章 平和の国カストリア編
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不思議な夢




 家に帰った瞬間、カルマの傷だらけの姿を見て、父と母が駆け寄った。


「カルマ!どうした、何があったんだ!」


「……ごめん父さん、左目……見せちゃったんだ」


「なに!?目を……それで、どうなった!」


 カルマは途切れ途切れに話した。

 街の人々に囲まれ、石を投げられたこと。

 そして、アリディアという魔術士に助けられたこと。


 その魔術士の力によって、街の人の記憶からカルマの目についての記憶を消してもらった。という話は信じてもらえないかと思ったが、父も母も不思議と疑問を口にしなかった。


 話し終えた瞬間、母ティニエがカルマを強く抱き寄せる。


「ごめんね……カルマ、怖かったね……」


 父バトロフも、静かに肩へ手を置いた。


「なんで、母さんが謝るんだ……」


「ごめんね……ごめんね……」


 カルマは怒られると思っていた。

 父の言いつけを破ったのは自分だ。

 人を助けるためだったとしても、その結果がこれだ。


 なのに。


 二人は叱るどころか、まるで自分たちが悪いかのように謝り続けた。


 胸の奥が、妙にざわつく。


 もどかしい。

 なのに——


 どうしてだろう。

 この感覚が、どこか懐かしく思えた。




 数日後。


 カルマは恐る恐る街へ出た。


 だが驚いたことに、街の人々は何事もなかったかのように接してくる。


 本当に——覚えていない。


「おう、坊主!元気無いじゃねえか」


 魚屋の店主が、いつも通りの顔で笑う。


「……」


 カルマは呆れたように見つめた。


「おい、なんだよその顔」


「覚えてないなら、いいよ」


「はぁ?何の話だ、おい、坊主——」


 カルマは何も言わず、その場を離れた。




 それからしばらく、平和な日々が続いた。


 魔術の訓練をし、

 イリーナに教え、

 ノーリエの元へ通う。


 何も変わらない日常。


 ただ——一つだけ、奇妙なことがあった。


 最近、同じ夢を見る。


 見知らぬ家の中。

 女の人が、優しく笑っている。


 自分は何か文句を言い、家を飛び出す。


 そこで、いつも目が覚める。


 内容は曖昧なのに、妙に現実味があった。


 そして目覚めた後、胸の奥に残る感情。


 悲しさ。

 後悔。


 まるで——取り返しのつかないことをしたような。


 何度も続くその夢に、カルマは考え始める。


 これは予知夢なのか。

 それとも——


 誰かの、記憶なのか。


 そんな馬鹿げたことまで、思うようになっていた。


〈頭の中の整理用 メモ〉

バトロフ= カルマの父

ティリエ= カルマの母

イリーナ= カルマが救った少女

ノーリエ= カルマが懐いている魔術士

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― 新着の感想 ―
xから来ました! 赤い目の謎。記憶に働きかける魔術。繰り返し見る夢。 謎と伏線を張り巡らせていますね!今後どうなっていくのか楽しみですね!
アリディアの登場や左目の緋眼など、気になるポイントが出てきましたね! 今後のカルマの行動が気になります。 評価も入れさせていただきました!
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