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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
二章 ミルズ王国 動乱編
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共闘


「今のは悪くなかったぞ。」


「……!?」


 振り返ったカルマの視界に、頬から血を流すガーディスの姿があった。

 落ちていた剣を握り、静かに立っている。


 どうやら斬撃が当たる瞬間、近くの剣へ移動して回避したらしい。


「……っくそ!」


 限界が近い。カルマは膝をつく。


「これで終わりだ。」


 ガーディスが目前に立ち、剣を振り上げる。


 その瞬間――


 轟音とともに、大きく開け放たれた窓を突き破り、巨大な岩石が庭園へ飛び込んできた。


「!?」

「なんだ?」


 土煙の中、岩の上に立ち上がる影。


「よう。随分と楽しそうじゃねぇか。」


 エクスプロドのダースだった。


 ダースは軽く肩を回しながら、カルマに近づき手を差し出す。


「どういうつもりだ?」


「行き違いがあってな。

 こいつら、依頼は“家出した王族の子の確保・保護”って話だったんだとよ。


 ……どう見ても、保護って雰囲気じゃねぇよな?」


 ダースは舌打ちする。


「俺も腹が立ってんのよ。」


 カルマはその手を取り、立ち上がる。


「まぁいい。

 こいつ……ミルズ三傑筆頭剣士ガーディスだろ?

 よく一人で挑んだな。」


「逃げるわけないだろ……

 俺はいずれ、こいつより強い戦士になる。」


 ダースは口元を歪める。


「同感だ。だが今はまだその時じゃねぇ。

 死ぬには早すぎる。共闘だ。」


「助太刀か……何人いようが変わらん。」


 ガーディスの声は揺れない。


「随分な自信だなぁ?」


「でもダース、君、室内じゃ無能だろ?大丈夫なのか?」


「無能言うな。

 この庭園、見た目より土が厚い。問題ねぇ。」


「行くぞ!」


 二人が同時に踏み込む。


 わずかに、ガーディスの視線が鋭くなる。


大地操制(ベルグラン)…!」


 ダースが手を向けると、足元の土が盛り上がり、ガーディスの足を拘束する。


「よし!」


「魔剣フリージア!」


 カルマが剣に冷気を纏わせ、斬りかかる。


 だが。


 ガーディスの姿が消える。


「ダメだ!こいつは三本の剣の位置に瞬間移動できる!」


「そんなの反則だろ!」


「なら物量だ!」


 ダースが大量の土塊と岩石を一斉に放つ。


火炎爆発(ラルスパーク)!」


 カルマの魔術が重なり、爆炎と土砂が一帯を飲み込む。


 しかし。


天旋剣(てんせんけん)!」


 空間を縫うようにガーディスが移動する。


 瞬間移動と高速移動を繰り返し、超高速の斬撃が土も炎も切り裂いていく。


 気づけば――


 ダースの背後。


「はや……っすぎるだろ!」


 振り下ろされる刃。


 だが。


 横から氷の斬撃が走る。


 カルマだ。


 ガーディスは即座に移動し、回避。


「くそ!」


「悪いな。助かった。」


 ガーディスはカルマを見る。


(……慣れてきているな。私の動きに。)


 カルマの呼吸は荒いが、目は死んでいない。


「ダース、ちょっといいか。」


 カルマが小声で何かを告げる。


 ダースの目がニヤリと細まる。


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