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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
二章 ミルズ王国 動乱編
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筆頭剣士ガーディス


 場面は変わる。


 宮内庭園。

 カルマはミルズ三傑筆頭剣士ガーディスと対峙し、剣を構えている。

 ガーディスもまた、背の三本のうち一本を抜き、静かに構えた。


広範囲凍結(ツンドラ)


 踏み込むと同時に放たれた中級魔術が、ガーディスの足元を凍らせる。氷は太腿まで一気に這い上がり、その動きを封じた。


「魔術剣士か……」


 身動きの取れないガーディスへ、カルマは魔剣フレイアを振り上げ迫る。


「悪く思うなよ。あんたが相当ヤバい相手だってことくらい、わかってる。」


 炎を纏った連撃がガーディスに叩き込まれる。

 固定された体勢のまま、ガーディスは剣一本でそれを受け続ける。


 だが――


 カルマが大きく振り抜いた一撃で、ガーディスの剣は弾き飛ばされ、地面に突き刺さった。


「もらった!」


 振り下ろされた炎の刃。


「……?」


 しかし、そこにいたはずのガーディスの姿が消えている。


 次の瞬間。


 背後から気配。


「なに!?」


 地面に刺さった剣を手に、ガーディスが振りかぶる。


 豪快な一閃。


 カルマは咄嗟に炎の剣で受けるが、凄まじい衝撃に吹き飛ばされ、木へ叩きつけられる。


 (今のはおかしい……不自然だ。)


 ガーディスの足を覆っていた氷は、そのままの形で地面に残っている。砕けてもいない。

 まるで本体だけが抜け落ちたように。


 カルマは立ち上がり、剣を構える。


 その瞬間、ガーディスが一本の剣を投げ放つ。


「!!」


 カルマはそれを弾く。

 弾かれた剣は宙で回転する。


 刹那――目の前にいたガーディスが消え、次の瞬間、宙に浮いた剣を掴んでいる。


「なっ……」


 一閃。


 カルマの肩が裂け、血が噴き出す。


「がはっ……」


 膝をつくカルマ。


「ミルズ王宮に侵入した罪、軽くはないぞ。」


「……お前の技……まさか、剣から剣への瞬間移動か?」


「ふっ、察しがいいな。

 私の応徳剣術は“武具転移”。三本の剣、そのいずれかの位置へ移動できる。」


 ガーディスは三本の剣を地面に突き立て、瞬時に位置を入れ替えてみせる。


「さすがに……とんでもないな。けど……」


 カルマは肩を押さえながら、ゆっくりと立ち上がる。


「……まだやるのか?」


「あたりまえだ。」


 血に濡れたまま、剣を握り直す。


「お前を倒して、バランを母親の元へ連れていく。」


「なぜそこまでする?」


 一瞬の沈黙。


 カルマは真っ直ぐにガーディスを見据える。


「なぜかって?

 ――俺が戦士だからだ!」


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