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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
二章 ミルズ王国 動乱編
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大地の応徳魔術

 カルマはバランのもとへ駆け寄る。


「バラン、大丈夫か?」


「うん……大丈夫。」


「でも、あいつら何だったんだ。」


「きっと王宮から依頼された戦士だよ。」


「バランを狙って……?」


 胸の奥が熱くなる。

 カルマの知る戦士は、いつだって守る側にいた。

 依頼とはいえ、子供を狙うなど——。


「おい。俺の仲間をやったのはお前か?」


 低い声。


 カルマははっと振り返る。


 背後から若い男が歩いてくる。

 倒した二人の仲間——そう直感した。


 カルマは剣を向ける。


「バラン……下がって。」


「子供……? お前がやったのか?」


「そうだ。子供を襲うやつに容赦なんかいらないだろ?」


「そうか。なら団長として、お前は倒さないとな。」


 男が手をかざす。


 次の瞬間、カルマの足元の地面が歪み、棘のように突き上がった。


「……っ!」


 横へ跳ぶ。


(土魔術……?)


 男の周囲の地面が隆起する。

 手を振るうと、それは蛇のようにうねりながら襲いかかってきた。


「魔剣術 炎 (ぬき)ノ型 炎閃斬」


 炎の斬撃が土の奔流を断ち切る。


「その土魔術……応徳魔術か?」


「ああ。俺の〈大地操制ベルグラン〉は、魔力の届く範囲の大地を自在に操る。

 ……お前も応徳の使い手だな?」


「ああ、そうだ。」


 剣に炎を灯す。


(増強……いや、属性付与か。)


「名前は?」


「カルマ・ミラ・フィーラン。」


「カルマか。俺は戦士団エクスプロド団長、ダース。

 悪いな——お前は俺に勝てねえ。」


 ダースが両手を広げる。


 地面が震えた。


「何だ……?」


「俺の魔術は屋外じゃ最強だ。」


 両掌が打ち合わさる。


 周囲の土砂が一斉に巻き上がり、カルマへと押し寄せる。


 四方から迫る土の壁。


 カルマはすぐさまバランのもとへ走る。


 逃げ場はない。


「くっ……!」


 土砂の大波が二人を呑み込み、視界が茶色に閉ざされた。


 轟音とともに、土煙が立ちこめる。


 ——その物量は圧倒的だった。

 大地そのものを武器とする力。

 屋外で最強という言葉も、誇張ではない。


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