表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
二章 ミルズ王国 動乱編
44/144

2人目の従者


「ほいっ、終了。」


 カルマは軽く手をかざし、カミルを覆っていた氷を溶かした。


「っ……はぁ……はぁ……」


 氷が崩れ落ち、カミルはその場に手をつき荒く息をつく。


「悪かったな。氷漬けにして。」


「ふっ……私の負けだな。何だ、今の技は」


「魔剣術

 (こおり)・構ノかまえのかた

 霜天の構(そうてんのかまえ)

 僕を中心に強い冷気を放つ技だよ。近づけば近づくほど、瞬時に凍りつく」


「それで矢も私も、お前に近づいた途端に……か」


「まぁね」


 カミルは悔しそうに笑う。


「では……約束通り、君の従者になってやろう」


「いや、だから従者はいらないって……」


「それでだ。私も君の旅についていこう」


「……はい?」


「従者なのだから主に付いていくのは当然だろう?

 それに、君は戦士になるんだろ? ならば私の目的とも合致する」


「どういうこと?」


「カミルは兄のギルを追って、戦士になることを目指していたのです」


 長老が静かに告げる。


「そういうことだ。それに、君についていけば暴走する危険も少ないだろう?」


「まあ……それは確かに」


「では改めて。カミルだ。ゲド族にミドルネームはない。十三歳だ。よろしく頼む」


「十三歳じゃ戦士になれないじゃん」


「君もそう変わらないだろう?」


「十二だけど……」


「何はともあれ、従者が増えて良かったですねボス!」


「よくないよ……」


 こうしてカルマの一行に、弓使いのカミルが加わった。



 出立の日。


 長老やゲド族の者たちが見送りに集まる。


「長老、お世話になりました」


「こちらこそです。カミルが迷惑をかけるやもしれませんが……」


「迷惑などかけんよ」


「カミル、本当にすまなかったな」


「私の未熟さのせいだと言っただろう」


「何かあれば、いつでも帰ってくるのだぞ。ここはお前の故郷なのだから」


 カミルは照れくさそうに笑って背を向ける。


 その姿が、カルマには自分が旅立った日のティリエと重なって見えた。


「じゃあ行ってきます。色々ありがとう」


「どうかご無事で。道中お気をつけください」


 三人は手を振り、ラダの森へと足を踏み入れた。


 新たな仲間とともに、ミルズ王国へ向けて——。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ