ミルズ王国へ
「カルマ殿、まずは他国の戦士協会へ行くんですか?」
「いや、今行っても12歳の僕は受け入れてもらえないだろうね。」
「じゃあ目的地はあるんですか?」
「うん、コロラド連邦のルードミリシオンにいる魔術士を訪ねてみようと思うんだ。」
「知り合いですか?」
「うん。まあ、そんなとこ。その人なら何か大切なことを教えてくれそうな気がするんだ。」
「なるほど。まぁ俺はどこまでもお供しますよ。
ではまずはラダの森を抜けてミルズ王国ですね。」
「ミルズ?」
「ええ、ラダの森の先にある王国です。」
「そこに行くしかないの?」
「ですね、カストリアの東は魔創神グランが開拓していない未開地、北はラブァ山脈ですから、西か南に抜けるしかないんですが、南は厳正な入国審査のある大国 カイルディア帝国がありますから、西のミルズに抜けるしかないんです。」
「さすが、元衛兵詳しいね。」
「ミルズには行ったこともあるので少しは案内できますよ。」
「ハウロスを連れていくことにしてよかった..」
「早速お役に立ててよかったです。」
「じゃあ行こうか!」
「はい!」
カルマとハウロスは平原の奥に見える森林、ラダの森へ向かって歩き出す。
カルマは後ろを振り返ると、生まれ育った国カストリアを眺める。
他国になど行ったことのないカルマだが、これから戦士として様々な国へと旅をする。
そう考えるとどこか感慨深い気持ちになった。
次に家族に会えるのはいつになるかはわからないが、きっといつか立派になった姿を見せて両親に恩返しがしたいそう思った。
カルマが強く立派に、幸せに生きることが両親への最大の親孝行だと知ったから。
カルマは振り返り歩き出した。
〈一章完結〉
次話より ミルズ王国動乱編 投稿します。
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