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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
一章 平和の国カストリア編
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カストリア襲撃⑥


 グラヴィスはカルマの剣を避けきれず、腹に〈炎閃斬〉を受け、そのまま後方へと倒れ込んだ。


(〈構〉で感知し、〈抜〉の最速の一刀で斬る。

 これが僕の考えた、今できる最大の連携――そして魔剣の応用技〈魔剣術〉)


「うぐっ……」


 グラヴィスは尻餅をついたまま、カルマを睨みつける。

 その腹には、横一線の傷が刻まれていた。


「魔力を集中させて、致命傷を避けたのか……」


「貴様みたいなガキに、俺が逃げることになるとはな……

 カルマ……覚えておくぞ!」


 腹部を押さえながら、グラヴィスは後退し、そのまま闇の中へと消えていく。


「ま、待て!」


 追おうと一歩踏み出した瞬間、膝が崩れた。

 技の反動か、それとも受けた傷のせいか。力が抜け、地面に膝をつく。


「カルマ! 大丈夫か!」


 バトロフが駆け寄る。


「うん……何とか」


「そうか……。あの魔人もあの傷ではしばらくは動けまい。お前はよくやった。」


 バトロフに支えられ、カルマは立ち上がる。


「カルマ、本当に強くなったな。」


「へへ、まだまだだよ。」


「……よく帰ってきてくれた。」


 バトロフはカルマの頭に手を置き、ぽん、と優しく叩く。

 目元に浮かんだ涙を、そっと拭った。


「だが……今は再会を喜んでいる場合でもないな。」




 バトロフはハウロスのもとへ駆け寄る。


「ハウロス、大丈夫か?」


「ええ、隊長。深い傷ではありません。」


「そうか。立てるか?」


 肩を貸しながら支える。


 その時、カルマが遠くを見つめたまま口を開いた。


「父さん、母さんは大丈夫?」


「ああ。家の方には被害は出ていない。」


「じゃあ……あとは中央だけか」


 カルマは剣を納め、カストリア中央の方角を見据える。


「カルマ、駄目だ。兄さんがもう向かっている。お前は行く必要はない。」


 バトロフはその意図を察し、引き止める。


「父さん。僕は兄さんやフィルスには敵わない。

 でも、少しは強くなれたんだ。


 その兄さんやフィルスが、今戦ってる。

 役に立つかは分からないけど――


 今行かなきゃ、何のための修行だったのか分からなくなる。」


「お、おい! カルマ!」


 カルマは振り返らず、中央へ向かって駆け出した。





 カルマは中心地付近に辿り着く。


 爆発音が響く。


「あそこか!」


 路地を曲がった瞬間、視界に飛び込んできた光景に息が止まる。


 地面に座り込み、項垂れるダグラス。

 そして――


 鎧を纏った魔人に頭を掴まれ、壁へと叩きつけられているフィルスの姿。


30話まで読んでいただきありがとうございます!


これを機にブクマをぜひお願いします。。


下の星マークの評価をまだの方は是非是非お願いします!!

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