帰還
カルマは使節団及び戦士隊と共にルードミリシオンへの帰路につく。
帰りもクレアワームが現れないかと一行は恐る恐る進んだが、クレアワームが出る気配は一切なかった。
「やっぱり……」
「どうしたんだカルマ?」
「いや、行きにクレアワームが出たのはやっぱりおかしいと思うんだよ。普段は昼間は出ないんでしょ?」
「まぁでも、魔獣だからな。必ず夜しか出ないってわけでもないだろ?」
「うーん…なんか引っかかるんだよな……」
「まさかジャックが召喚したとでも言うのか?クレアワームは天級魔獣だぞ。それはないだろ。」
「ありえなくはないでしょ?」
「いいや、ありえない話だ。天級魔獣と契約した召喚士は500年前に存在したとされる伝説の召喚士だけだ。」
「あー、召喚士アリアだっけ。」
「そうよ。召喚士の始祖アリア様は世界中の魔獣と友達になった凄い魔術士なんだから。」
「まぁ、御伽話みたいなもんだろ。」
リアが興奮気味に話し始めるとサジは冷静に答える。
「御伽話じゃないわよ。実在したはずよ。カルマもそう思うでしょ。」
「うん。本当にいたと思うよ。」
「ほらね。」
カルマは天を見上げ、ランドロスの言葉を思い出しながらリアの問いに答えた。
一行はルードミリシオンに到着する。グラールはアリディアへの報告へと向かい、カルマ達はその場で解散となった。
「カルマはこれからどうするの?」
リアはカルマに問いかける。
「どうだろ。ハウロスもカミルも別の任務に行ってるから当分は今回みたいにどこかの任務にくっついていく感じなのかな。」
「そっか。また一緒になる時はよろしくね。」
「うん!そん時はよろしく。それじゃあ俺は部屋に戻るね。」
「あ…カルマ!」
「ん?」
「今回は本当にありがとう。沢山助けてもらって。」
「お互い様だよ。」
カルマはそう言うとヘリオサマナ本部の自室へと向かう。リアはその後ろ姿を見つめていた。
次の日、カルマは自室をノックする音で目が覚める。扉を開けると、1人の執務官が立っている。
「カルマ殿。アリディア様がお呼びです。団長室までおねがいします。」
「あ、アリディアさんが?あい。わかりましたぁ」
カルマは眠い目を擦りながら着替え始め、自室を出る。
「まだ朝早いのに..」
そんな文句を漏らしながらカルマは団長室へと向かう。




