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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
三章 戦士団ヘリオサマナ編
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交渉決裂


 遡ること数時間前…

グラール達戦士隊はアルバート達外交官の警備として会談を行う室内で待機する。


「あなた達もしつこいですね…。

魔人軍対策隊の結成など不要でしょう?

そんなものがなくても我々、ガルム・プラウドが魔人軍から守ってあげますよ。」


「魔人軍は日に日に勢力を増強させていると聞きます。単独で対応するのはリスクも大きいですよ。

それに、貴団と我々ヘリオサマナの二大戦士団が魔人軍の対策隊を結成すれば、民衆を安心させることも可能です。」


「何を馬鹿な。我々が負けるとでも言いたいのですか?」


 ガルム・プラウド レルフ支部の代表、ジャックは、魔人軍対策隊の結成に関する交渉役であるアルバートの言葉を聞く耳を持とうとしない。

 

 その対応に交渉役であるアルバート等外交官と、その会談を聞く警備任務の戦士隊等は苦悶の表情を浮かべる。


「負けるとは申し上げておりません。ですが、魔人軍と全面的にやりあうとなれば、それなりの代償が必要になるでしょう。

その為に今は手を取り合い協力すべきです。」


「あなたがたはかわりませんねぇ」

「?」


「我々や民衆のことを考えているような口ぶりだが、結局は自分たちのことしか考えていない。」


「なんですと……?

この会談は私達からの申し入れによるものですので、あなた方には申し入れを断る権利はある。

ですが、この申し入れは戦士協会からの提案を基に行っているもの。

あなた方が応じるか否かは自由ですが、我々の立場はあくまで公平なもの、侮辱的な発言は控えていただきたい。」


「何をいってるんだ…

立場が公平?お前達だけで魔人軍と敵対するのが恐ろしいからこうしてレルフまで来たのであろう?

お前達のような平和ボケし人数だけ増やしたような戦士団と我々ガルム・プラウドを一緒にするでない!」


 ジャックは声を荒げ立ち上がる。

それと同時にガルム・プラウドの戦士達が武器を持って入室してくる。


 グラール達、ヘリオサマナの戦士隊もアルバート等外交官の前に飛び出し武器を構える。


「ついに本性をあらわしたか……」

「先に剣を構えたのはそっちだろう?」


「戦士隊の隊長…グラールと言ったか?」

 ジャックはグラールに向かって話始める。


「おまえら砂漠越えの際にクレアワームに襲われたらしいな。」

「…なぜそんなことを知っている。」


「うちの商人がクレアワームに襲われたお前達を見ていたのだ。その後のことはわからんが、何とか命からがら逃げてきたのか?」


「それが、どうした?」


「いや、こういうことならどうかと思ってね……。」

「?」


「"お前達はこの国には来なかった"

最後に目撃したのは砂漠でクレアワームに襲われているところだ。」


 そう言うとジャックも腰の剣を抜き構える。


「お前の独断でヘリオサマナと敵対するつもりか?」


「敵対?何を言ってるんだ。お前達がいなくなった後、同じ戦士として砂漠に花でも供えに行ってやろう。」


 ジャックはグラールに向かって剣を振る。

 グラールはその剣を受け止めるが、その剣圧に押され後退りする。

 

(やるしかないのか……)

「皆さんは一旦待機!手を出さないように!」


「この私を相手にそんな余裕があるのか?」


 グラールは覚悟を決め、ジャックへ向かって剣を構え走り出す。

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