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第14章 邂逅と予兆

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1 「一緒に」

「いずれ、また……それまで、おやすみなさい……」


 メリエルの体が、無数の光の粒子へと変わった。

 二つの塊に分かれた粒子群は、リリスとアリスの杖の中にそれぞれ吸いこまれて消える。


「この杖の中で眠る、ということなんですね、メリエルさん……」


 アリスがつぶやき、杖を慈しむように撫でた。


「ゆっくり休んで、メリエル」


 深い息をついたリリスが、凛とした口調で告げる。


「あなたが回復するまで、あたしたちが守るから」


「ええ、彼女が私たちを守ってくれたように──」


 うなずくアリス。


 魔将ザレアとの戦いで深い傷を負ったメリエルは、一種の冬眠状態に入るということだった。

 次に目覚めるのは十年以上後かもしれない、と。


 裏切り者になったメリエルは、魔族に狙われるかもしれない。

 リリスとアリスは冬眠状態で無防備な彼女を守る、と決意したみたいだ。


 もちろん、俺だって彼女たちを守るつもりだった。

 大切な仲間──リリスとアリスが守ろうとしている者なら、俺にとっても大切だ。


「魔族を守るのか……?」


 ふいに、ジャックさんがぽつりとつぶやいた。

 バチッ、と空気が帯電するような感じで、ジャックさんの肩や首筋の辺りから赤い火花が散る。


「平穏な生活を……脅かすかもしれない者を……守る……? なぜだ……」


 独り言のようにつぶやく。


「ジャックさん……?」


 違和感がぶり返した。


 やっぱり、ちょっと様子が変だ。

 雰囲気も、微妙に以前とは違うし……。


「いや、なんでもない」


 ジャックさんは首を左右に振った。


「戦いの後だからか、妙に気分が高ぶっているらしい」


 つぶやいたその体から、ふたたびバチッと火花が散る。

 まるで体の中に収まりきらないエネルギーが放出されているかのように。


 それだけジャックさんのスキルが強まっている、ってことなんだろうか。

 俺がスキル保持者たちとの出会いで、防御スキルを成長させたみたいに。


 それとも──。


 いや、これ以上考えても仕方がない。


「──帰ろう」


 俺はみんなにそう告げた。


 魔将との戦いはひとまず終わったんだ。


 だから戻ろう。

 俺たちの、それぞれの日常へ──。


 魔将たちとの戦いの後、俺はランクBに認定された。


 そしてリリスやアリスとともに、ランクAのサロメの助手という形で一緒にクエストをこなすことが多くなった。


 ときにはルカとも組み、快進撃が始まった。


 クラスAの魔獣や魔族も、魔将クラスと渡り合ってきた俺たちには敵ですらない。

 俺のスキルに、リリスの攻撃魔法やアリスの補助、防御魔法、サロメの暗殺術──その組み合わせはまさに無敵だった。


 まさしく連戦連勝。

 めざましい成果を上げ続けた。


 そして二ヶ月が過ぎ──。


 俺とリリス、アリスはそろってランクAに昇格した。

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