8、side小鳥遊美春2
短めです。
後、2の烏丸の読み方をからすまに修正しました
「初めまして、私の名前は鶴岡充っていうんだ。それでこの息子は洸こうという、ところで、君達のテーブルに息子を混ぜてもらっていいかな?いい席が見つからなくてね」
…そんな…なんで、なんで鶴岡が。
最悪だ…どうして日陰ちゃんがいる時に…。
ううん、日陰ちゃんがいたから来たんだ。
私と仲良くする人を奪うために…。
「初めまして、私は日陰です。混ざるかどうかは美春ちゃん次第ですわ」
日陰ちゃんが鶴岡を前にしたからかお嬢様口調だ、似合っているなぁ…。
気の所為かな?不機嫌そう。
あ、私に話を振られてた。
「初めまして、私は小鳥遊美春と言いますの。こちらは私のお父様ですわ。席に混ざることに関して私は構いませんが、このテーブルには男の子はおりませんよ?あちらに鶴岡様を見つめている方たちがおりますので、そちらに行くことをオススメいたしますわ」
「ご紹介されました、美春の父、繁しげると言います。娘と同じくあちらの席に行くことをオススメします」
私はもちろんお断りだ!
お父様は鶴岡の動きに気が付いて私の危機を察知して助けに来てくれた。
日陰ちゃんには悪いけど、鶴岡は大嫌いなの。
…気にしていないみたいでよかった…。
(私の可愛い娘に男などいらぬ!)
…お父様……。
お兄ちゃんは必要だからね?
若干ジト目になるのが分かる。
あ、日陰ちゃんもジト目に…聞かれてたのかな?恥ずかしい…。
あ、まだ会話は終わってなかったね。
「あはは…、ではあちらに行かせてもらいますか…。でもせっかく自己紹介したんだ、会話などさせてくれないだろうか?」
まだいるのか!?
「まぁ、私は構いませんが…、面白い事などありませんよ?」
日陰ちゃんが私を庇うように前に出る。
「ああいや、ちょっと気になることがあってね、聞きたいことがあったんだよ、白鳥日陰・・・・ちゃん?」
白鳥!?
日陰ちゃんってあの白鳥家だったの!?
「そうですか、私には話したいことなどありませんが、とりあえず洸様には下がって頂けますか?先程からジロジロと見られて不快ですわ。できれば二度と関わりたくないほどには」
「そうか、申し訳ない。洸、お前はあちらの席に行ってなさい。それと、女の子をジロジロ見るものではない。あとでしっかり注意させてもらうぞ」
呆然としていたら日陰ちゃんが嫌な奴を追い払った。
あんなにニコニコしたあいつを不快だと一蹴するなんて…日陰ちゃんすごいや。
あいつが少しだけショックな顔をしてる。
ざまあみろ!!!
あいつは私達を睨んだ後に令嬢達が群がる席に行く。
あいつが悔しそうな顔をするのを隠しきれていないからニヤニヤしちゃう。
日陰ちゃんは私の友達だもん!絶対に渡さないもんね!
「…それで、お話とは?先に言っておきますがあの白鳥家とはなんの関係もありませんわよ」
「聞きたいのはそれなんだよ、君はちゃんと白鳥家と血の繋がった家族で…」
「申し訳ありませんが私は部屋に監禁されており一度も外に出た事がありませんし、一度だって家族だと思っていただいたことなどありませんわ。故に私には白鳥家とは別の白鳥ですの。あまり私に深入りしていますと本物の白鳥家という方々に睨まれますわよ?それと、そうやって自分の調べた情報を自慢するかのように開示するのは勝手ですが、一般的に知られていない情報を言うのは「貴方の近くに情報を渡すスパイがいますよ」って教えているようなものですわ。白鳥家を相手にするならば気を付けるべきですわね」
「…なかなかにお手厳しい御嬢さんのようだね。まぁいいや、私は失礼させてもらうよ。君は白鳥家とは関係のない他人だと分かっただけでも十分だ」
日陰ちゃん…色々と聞き捨てならないよ?
(親子そろって二流だな。)
…日陰ちゃん、あれを二流扱いって…。
一気に情報が出てきてこんがらかるよ……。
むー!少しからかってやる!
「え、えと、白鳥様?この学校にいる時点で庶民というのは嘘なんだろうなって思ってたけど…まさか白鳥様だったなんて…。」
「ふぇぇ…美春ちゃん、その話し方はやめてぇ…」
え!?泣いちゃうの!?
日陰ちゃんの泣くツボが分からない!
「ちょっ!?日陰ちゃん!?」
「私はあの白鳥家とは関係ないよぉ…私は私だよぉ…あれと関係ない以上は庶民し、美春ちゃんはそんな私と仲良くしてくれるって思ってるの…」
「日陰ちゃん、無表情で涙流されると怖いよ!分かった分かったよ!日陰は私の友達だよ!お父さんも文句ないね!」
「ああ、日陰ちゃん、私の娘と仲良くしてくれるかな?できれば娘によって来る虫を追い払ってほしいのだが」
「お父さんっ!?」
鶴岡を虫扱いですか!?
…虫に謝るべきだよ。
「ええ、もちろんです!虫が来たら火炎放射器で燃やすつもりで仲良くさせていただきます!」
「日陰ちゃんも物騒だよ!?」
「ははっ、頼もしい子だな、これなら娘の学園生活に安心できる」
「もー!2人してからかわないでよ!」
「「え?本気のつもりだけど?」」
「…2人とも…もう仲良くなったんだね、なによりだよ…」
なんかもう…疲れた…。
あ、今のうちに日陰ちゃんの事聞いておこう。
「そーいえばさ、言いたくないだろうけど白鳥家と何かあったの?」
「えっと、部屋に監禁されて外に出てないのと、食事はコンビニおにぎりとかの不味いものばかりだったのと、存在を使用人含めて拒絶されたくらいだよ?」
重い!?いきなり重いよ日陰ちゃん!
さらっと言うことじゃないよ!
「それって日陰ちゃん大丈夫なの?」
「大丈夫じゃないようにするためにしてるんだよ?まぁ私は見ての通りいろいろと壊れちゃったみたいだけどね」
「…」
壊れたって何!?
いじめで壊れたって…心なの?目なの?それとも両方!?
うわぁぁん!日陰ちゃぁぁん!
「え、と、美春ちゃん?」
「大丈夫だよ、何かあっても私は日陰ちゃんの味方だからね」
「あ、ありがとう」
日陰ちゃんが泣いてる。
やっぱり強がっていてもつらいよね…。
「えっと、ほんとうに大丈夫だよ美春ちゃん」
「うん!私がいるもんねー」
「ふふっ、そうだね」
「美春、私はこれからちょっと回らなきゃならないから失礼するよ。日陰ちゃん、美春をよろしくね」
「はい、わかりました!」
お父様が何かを決意した目をして私をハグして去っていく。
その時に私のやるべきことをしっかりと聞いた。
(お守りの盗聴スイッチをいれて、日陰ちゃんに渡すんだ)
…私のわがままなお願いを聞いてくれるんだね。
お父様、ありがとう。
その後はお守りをどう疑問を持たさずに渡すかを考えていたからあんまり覚えてないけど、相当ショックな内容だったのはなんとなく覚えてる。
周りの大人たちがパタパタと動き出して白鳥家のところにいる自分の子供を自分のいた席に連れ帰ってるもん。
淡々と時間が過ぎていく…。
お守り…どうしよ…。
…そう言えば日陰ちゃん、白鳥家が帰ったのに帰らないんだ?
「日陰様、お迎えに上がりました」
「そう、ついに来たのね。美春ちゃん、また明日、学校で」
「うん、また明日ね!…その方は?」
…白鳥家が帰った後に来たからもう誰かに預かられてたりするのかな?
「…白鳥家の人間だよ、今日で私と白鳥家の関係を終わらせる契約をするの。これ、他言無用だよ」
「わかった、あ、そうそう。これ、私がいつもつけているお守りなんだけど、日陰ちゃんに貸してあげるね。でも明日にちゃんと返してもらうけどねー」
…。
もう考えるのやめよ。
あとお守りも普通に渡そー。
お父様がなんとかしてくれるよね?
「いいの?ありがと、それじゃあね」
「うん、ばいばーい」
お父様、後は任せました。
頭がパンクしそうだよ…。
帰ったらお兄ちゃんと一緒に寝よう…。
美春ちゃんのお父様視点はしばらく出さない予定です。




