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天才令嬢アリス様が征く異世界パーフェクト攻略記  作者: 三色ライト
最終章 決戦編

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96話 集結ですわよ

「【エクトル】が……陥ちたですって?」


 衝撃的なルカさんの報告に唖然とするわたくし。


「はい。昨日、突然【魔弾】が戦場に現れました。そこから先は一方的な虐殺でした。私とエデンで対処しようとしましたが……【魔弾】はレベル88。私はレベル76で、エデンは77。2人がかりでもどうしようもなく……」


 冷静に振り返るルカさんの表情には焦りを隠せていなかった。それはそうよね……自分たちの基盤としていた【エクトル】が陥落したんだもの。


「とりあえず説明は後なのです!」


「アリス様を呼びに来られたということは【イリス】がピンチなんですよね?」


 そう……よね、今ここで駄弁っている場合じゃないわ。手遅れになる前に早く駆けつけないと。


「そうです。今はエデンが持ちこたえてくれていると思いますが……市民の方々に被害が出るかもしれません。それだけは防ぎたい想いは一致していますよね?」


 わたくしに問いかけてくるルカさん。まぁそうね……【イリス】には長くユリアンとロマンがお世話になったことだし、何より人々の活気溢れる素晴らしい街だったものね。わたくしたちが守らないといけませんわ。


「ならわたくしと柚子は先に飛んでいきましょうか」


 一刻も早く着くためにはそれが一番いいでしょう。ここからなら数分……いや、全力で飛べば1分で着くでしょうしね。


「やめておいた方が。私は命からがら脱出できましたが空には魔獣たちが占拠しています。逆に陸路は今のハエ達で安心しきって他に魔獣を用意していないはず。このまま行くことをオススメしますよ」


 なるほど……ルカさんは先程氷の床を伝って登場した。その時に空の様子を見て知ったということね。


「なら……このまま行くしかないわね。みんな、急ぐわよ!」


「「「はい!!!」」」


 そうと決まれば沼地を走って抜けようと試みる。ルカさんの推理通り魔獣たちがいる様子はない。どうやら陸路にして正解だったようね。


 わたくしたちが全力で走って30分。ようやく【イリス】が見えてきた。【イリス】の北側で何やら爆発するように発光している。戦っているのね。エデンさん……


「加勢しましょう。みんな、体力は大丈夫?」


「はい!」


「だ、大丈夫なのです……」


「い、いけます!」


 レベルの高い柚子はともかくユリアンとロマンはわたくしたちの全力疾走についてくるのにかなりの体力を消耗したようね。あまり無理させたくはないけれど2人はもう貴重な戦力。役に立ってもらうわよ。


「【イリス】の街には一般の団員が警護に当たっているので大丈夫です。アリスさんたちはエデンの援護を!」


「えぇ。かしこまりましたわ!」


【イリス】の北口へ向かって全力疾走をする。なんて魔獣の数……100は超えているわね。


「『ライトニング!』」


 雷の魔法で様子見の攻撃を仕掛ける。この程度で倒れる敵かどうか、調べる必要があるものね。


「「グギャァァ!」」


 立ち塞がる魔獣たちは今の電撃で絶滅したようね。これならまだ勝機はあるわ。


「エデンさん!」


「アリスさん、柚子さん!」


 こちらに気がついたエデンさんは少し表情を明るくさせる。援護に来たのが元3席ですもの、当然ですわね。


「久しぶりだな、ご両人」


 よく見たらラファエルさんもいるじゃない。まぁ総力戦のようだし、当然よね。


「戦況は?」


 冷静に尋ねるのはルカさん。一度この戦場から離れていただけあって頭は誰よりもクールになっているようね。


「よくない……というのが正直なところです。現状維持がやっと」


「幸い【魔弾】は去ったのですが……いかんせん魔獣の数が多いので苦戦は避けられません」


 ふむ……【魔弾】はこの好機をみすみす逃すような真似をしているということ?


 わたくしが不思議そうな顔をしているのに気がついたのかルカさんが説明をしてくれる。


「【魔弾】は幹部最強な分、気分屋というか自由人なんです。魔王の命令にだってたまに背くこともありますし」


 久しぶりに出てきたわね、魔王という言葉。この戦いが終わったら魔王とはどんな者なのか、ルカさんに尋ねてみましょうか。


「なんにせよ今この場に【魔弾】がいないのは好都合ですわ。『ライトニング!』」


 しれっと機を伺っていた魔獣を雷で攻撃する。この世界の実力者達が揃うわたくし達に襲いかかろうだなんて無謀なことをするじゃない。


「それで? そちらのお二人は初めましてですね」


 エデンさんがユリアンとロマンに視線を移す。じっくり2人を見てうんうんと頷いた。


「素晴らしい強さ……それからさらに伸びるであろうポテンシャルも秘めています。もしかしたらこの私を超える、新たな世界の希望になるかもしれませんね」


「し、【白百合騎士団】の団長にそんなことを言われるなんて光栄なのです!」


「頑張って修行してよかったね、ユリアン!」


 そういえばこの2人は【白百合騎士団】についてよく知っていたわね。ある種の憧れも抱いていたのかしら? わたくしが成長を褒めた時より嬉しそうじゃない。……こんなことでジェラシーを抱いたら器が小さいみたいじゃない。ダメよ、アリス。


「さて、そろそろお話は終わりにして戦いましょうか。みんなで【イリス】を守りますわよ」


「「「おー!!!」」」


 わたくしの言葉に3人が反応。ルカさん、ラファエルさん、エデンさんは黙って頷いた。さぁ、かかってきなさい、魔獣たち!

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