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天才令嬢アリス様が征く異世界パーフェクト攻略記  作者: 三色ライト
4章 神の街編

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78話 出発ですわよ

 久しぶりの【アトロン島】での目覚め……。ずっと柔らかいベットで寝ていたから少し体が違和感を訴えているわね。


「おはよう柚子。朝よ」


「むにゃ……朝ぁ……?」


 久しぶりの草のベットで眠れなかったのかしら。柚子が眠たそうにもぞもぞと起床する。


「おはようございます。アリス様……」


「えぇ。おはよう。顔洗ってきなさい。ご飯は準備しておくわ」


「はぁい……」


 完全にネムネムモードね。まぁだらしないけれど今日くらいは許してあげましょうか。


 朝ごはんは『ストレージボックス』に残っていた最後の食材、パンと卵とハムで決まりね。これくらいならササっと準備してしまいましょう。


 朝ごはんを食べて、柚子の目がぱっちりとしたら準備完了ね。さぁ……ユリアンとロマンを迎えに飛びましょうか。


「柚子、バンザーイ」


「はーい」


 柚子を抱き抱えて飛翔! 一瞬で加速して【イリス】の街へ。改めてあの4ヶ月間は誰かに施されていたのだと実感するわね。ここでは全部自分で判断して動かないといけない。決められた進路や通路はない。やっぱり退団して正解でしたわ。あのままでは堕落してしまっていたでしょうね。


「あ、ユリアンとロマンがもういるじゃない」


「本当だ! 早いですね」


 もしかしたらわたくし達が遅れたのかもしれないわね。やっぱり少し堕落しかけているのかしら……。これは矯正が必須ですわね。


「「おはようございます! アリス様、柚子さん」」


「おはようユリアン、ロマン」


「おはよ〜!」


 わたくし達が着地したところでガチャっとドアが開いたと思ったら中からリョウさんが出てきた。


「んじゃ今日で解約だな。また【イリス】に滞在することになったらよろしく頼むぜ」


「はい! 今日までありがとうございました!」


「またいつかなのです!」


 そうか……今日から移動するのだから宿は解約するのね。……というかこの4ヶ月の間にお金はどれくらい減ったのかしら……。聞くのが怖いわね。


「ね、ねぇロマン、今口座にはいくら残っているの?」


 こういう時はユリアンよりロマンね。ユリアンには悪いけれど……。


「今ですか? 確か……2千万円くらいだと思います」


「へぇ……2千万円……へ?」


 に、2千万円ですって!?


「なんでそんなに……はっ!」


 そうか……修行中にちょくちょくクエストを受けてクリアしていたからお金が貯まっていたのね! それにしてもよく無駄遣いせずにこの言ってしまえばボロ屋にずっと住んでいたわね。こういうところもこの子たちが成長できた一因になっているのかしら?


「アリス様?」


「い、いえ! なんでもないわよ」


 とりあえず間違い無いのはこの子たちはすごいということね。真っ直ぐにお互いを想いあって修行していた姿が目に浮かぶわ。


「さぁ、行きましょうか。目指すは【ケークス】。西へ行きますわよ」


「「「はい!!!」」」


 返事が3つ返ってくるのも懐かしいわね。でもやっぱりわたくし達のパーティはこうでないと!


「ちょっと待ったぁ〜! なのじゃ!」


 この空間に割り込んで来たのはニコラ。どうしたというのかしら。


「どうしたの? 何か用事?」


「今【エクトル】の領主からの報告にあったんじゃが……【ケークス】に【魔弾】が現れたらしいのじゃ!」


【魔弾】……! 魔王軍幹部の中でも最強の存在と言われている強敵。


「だからもう少し戦力を整えてから……」


「いいわ。十分よ、ありがとうねニコラ」


「まさか……4人で行く気なのじゃ!?」


 そりゃそうでしょう。他に誰がわたくし達のパーティについてこれるというのよ。


「もちろんよ。むしろ【魔弾】がいてくれるならラッキーですわ。探す手間が……省けたもの」


「あぁ〜♡ アリス様のS顔たまらない〜!」


 何か柚子が呟いているけどスルーしましょう。なんだか深く踏み込んではいけない雰囲気を感じますわ。


「聞いたわね3人とも。この旅はおそらく神器に神を入れに行くだけでは済まないわよ」


「はい! 魔王軍幹部だってドンと来いです!」


「成長した私たちの力を見せる絶好の機会なのです」


「今度こそ役に立ってみせます!」


 よしよし、3人のやる気とポジティブさは十分ね。


「まぁそういう事よニコラ。報告はありがとう、感謝するわ。でも……忠告はスルーしておくわね。わたくし達はわたくし達だけでなんとかしますわ」


 魔王軍幹部の中で最強だろうと知ったことではないわ。【魔弾】くらい倒せずにウジウジ言っていたら魔王を倒すなんて夢のまた夢になってしまうわね。


「わ、わかりましたのじゃ……お気をつけて……」


 感心したのか呆れたのか知らないけどニコラはあっさりと引き下がった。


「えぇ。さぁ、今度こそ行きますわよ」


「「「はい!」」」


【ケークス】へは【イリス】の西に広がる沼地を通っていく必要がある。もちろん厄介な魔獣だって出てくるでしょう。そこでユリアンとロマンがどこまで実戦でできるようになったか見極めることにしましょうか。


 しばらく【イリス】の街を西へ歩いて行くとだんだんと湿気が多くなってきた気がする。沼地が近いということかしら?


「う〜〜ん……なんだかジメッとするのです……」


「ちょっと不快だね〜」


 ユリアンとロマンの言う通り、ひと言でここを表すのなら「不快」。ジメジメとしてさらに……


「あとなんか臭くない?」


 そう、柚子の言う通り何か臭うのよね。泥の臭いというか……腐った臭い。


「確かに! 臭いのです!」


 臭いというのになぜかユリアンは大はしゃぎ。成長しているところと成長していないところの差が激しいですわ。


「みんな、ここからは魔獣が出てくる可能性があるわ。一応警戒を強めること。あと……魔獣が出てきたらユリアン、ロマン。任せていいかしら?」


「「はい!!」


 快く受け入れてくれたユリアンとロマン。さぁ……このくっさいくっさい沼地をサラッと攻略していくわよ!

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