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腐食姫  作者: 野中 すず
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3−3 知らせ


「『(かか)ったら助からない』と言われ続けていた難病の特効薬を天才が完成させた」との知らせはリカーサ村にまで届いた。

「完成させた天才がとんでもない美人」という情報も合わせて。


 ルーミー夫妻も夕食時、その事を話題にした。


「もっと詳しく聞かせて」


 シャラの一言は、二人を驚かせた。


 この家で一緒に暮らし始めて五年。

 シャラはこの五年間、自発的に発言しなかったから。

 ルーミー夫妻は、この外見も名前も亡くした娘とそっくりな少女の事を(ほとん)ど知らない。

 言葉が話せる事は既に知っている。

 感情もあり、最低限の礼儀を(わきまえ)ている事も知っている。


 シャラは二人に感謝の意志は伝えるし、手伝える家事などは率先してやっていたから。

 ただ、自分の過去は話さない。シャラ自身が、故意に蓋をしている様に。

  

 そんなシャラが「天才薬師(くすし)」に興味を示している。二人は不思議に感じつつも嬉しくなり、翌日から「天才薬師」の情報を集め始めた。




 シャラは、自分の人生が再び動き始めた事を感じている。


 黒い瞳がほんのり赤く染まっていく。




 シャラ・ルーミー、母親を腐らせて十五年、父親を腐らせて五年が経っていた。


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― 新着の感想 ―
サナにとっての破滅の足音が、一歩進んだな。 次の章で駆け足になるかも知れないけど(-ω-;)
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