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334『アンナリーナと熊さん』

 ガムリの鍛治工房が出来上がり、彼は上機嫌で試作している。

 ネロの【アンデッド帝国】も稼働し始めた。

 彼らのほとんどはスケルトンだが、不眠不休、食事も不必要というとても好条件で万能な兵士たちなのだ。



「そう、まだスタンピートは収まらないの」


 アンナリーナが転移門を設置して10日。

 ずいぶんと数は減ったが、そのかわり大型の魔獣や強力な魔獣が増えた。

 アンナリーナは嬉々としてそれを受け入れていたが、未だ国内を蹂躙されている方としてはたまらないだろう。


「介入しないのか?」


「うん、今回はそのつもりはないよ。

 進行速度も鈍ってきているし、もし国境を越えたら考えるけど」


 アンナリーナは、スタンピートもそれを利用した侵略も無関係でいるつもりのようだ。

 いや、スタンピートに関しては無関係ではないが……




「リーナ、一度ハンナケイナに戻らないか?」


 上空をドラゴンたちが飛び回る浮島の、豪奢な建物の一角にある四阿で、テオドールに問いかけられた。


「うん? どうしたの?急に」


「中途半端になっていた俺の身の振り方……クランとはきっちりと話をつけて、俺はおまえとずっと一緒にいたい」


 もうすっかりアンナリーナの家族となっていたテオドールだが、各種ポーションの販売などの関係で、今でも彼はクラン【疾風の凶刃】のメンバーであった。

 だが、その販売も今はマチルダ夫妻が行なっていて、テオドールは長い間クランハウスに戻っていない。

 もちろん王都のクランハウスも同様だ。


「そう……

 何か、改めて言われると嬉しくって照れちゃう」


 テオドールを選んだのはアンナリーナだ。そして従属の契約もした。

 彼の人生を変えてしまったアンナリーナは、テオドールが後悔しているのではないかと思い悩むこともあったのだ。


「ありがとう、熊さん」


「こちらこそ。

 おまえと一緒にいると、一生退屈せずにいれそうだ」


「そうだね、退屈しのぎにまた隊商の護衛依頼でも受ける?」


「たまにはそれもいいな」


 ふたりは笑い合っている。


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