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332『浮島に作られるもの』

 浮島には事前に結界の張られた地区が複数ある。

 そこには建屋が作られる予定であり、すでに工事に入っている場所もあった。


「コロ、どう?」


「主人様!!」


 アンナリーナの声を聞いたコーロナヴァルが目をキラキラさせて振り返った。立派な尻尾が飼い犬宜しく、激しく振られている。


「ご覧の通り、主人様のお住みになる、この領地の領主館を作らせております。いやあ、石積み建築に明るいものたちがおって、よろしゅうございました」


 そこには無数のコボルトたちが群れて作業していた。

 見る見るうちに石積みの壁が構築されていく。


「コロが連れてきてくれたコボルトたち、すごく活躍してくれているね。

 ガムリの方も進んでる?」


「はい、あちらには特に技術の高い者らが行っております」


 このコボルトたち、実は種族の勢力争いに敗れ行き場をなくしていたところ、偶然コーロナヴァルに見出されて一族全員が彼の庇護を受け、将来のため準備していたのだ。


「そう、やっとガムリとの約束を果たせる事が出来るわ。

 今回の、この件はコロのお手柄ね。

 どうもありがとう」


 ガムリの鍛治工房は、アンナリーナが約束してなかなか実現出来なかった事項だった。

 だが今は隅々まで拘り切った工房が完成に向けて、建設されていた。

 アンナリーナの契約獣の中には、今回のコーロナヴァルのように独自に動いている者たちがいた。

 例えば、瑠璃竜ヴェルーリヤ。

 彼女はメコンナントのダンジョンに向かい、順調に配下を増やしている。

 これにはアンナリーナがことの外喜び、早速従魔契約をして浮島に連れてきた。

 ここにドラゴンたちの楽園を作りたいと思っているアンナリーナは嬉しい悲鳴をあげてしまった。


 従魔たちはアンナリーナと離れていても、各自がそれぞれ主人のプラスになるように動いている。

 今回、中規模だが浮島を丸ごとひとつ与えられたネロは、せっせと眷属を増やしている。

 ツァーリは高位ミノタウロスの軍団を作り上げた。

 アラーニェはアラクネ絹の量産に向けて、アラクネの繁殖に力を入れていた。

 浮島が思い描いた姿に近づいていくのを、目を細めていたところ、その報せが入ってきた。



「スタンピートで弱った国に攻め込んで、王都を落した国がある。

 そこは小国群の北にある国だが、スタンピートに沿うようにして、まだ進軍している」



 人間とは、何と愚かな生き物なのだろう。


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