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250『ヤルディンとの出会い』

 それから、アンナリーナたちが目指す場所まで検問を5つ越えようやく到着したのは、すでに陽は傾き夕刻に近い時間だった。


「もう今日は、先に宿を探した方がいいみたい」


 テオドールがエピオルスたちを宿の固まっている地域の方に廻らせる。

 もうこのあたりの宿は富裕層向きの宿なので佇まいからして立派だった。

 その一件に向かい、部屋を取り、馬車は敷地内の専用の駐馬車場に止める。

 そうしてからアンナリーナとテオドール、そしてネロの3人で冒険者ギルドに向かったのだ。



「さすが首都。

 この規模は都市のギルドだね」


 ギルドの規模も、そこに集う冒険者の数も領都とは比べものにならない。

 そしてその冒険者も雑多な種族が混じり合い、ギルド内はうるさいほど賑わっていた。


 そこに現れた、奇妙な3人組。

 テオドールは良しとして、成人前にしか見えないアンナリーナと見るからに不気味な格好のネロ。

 それでも絡んでくる者がいないのは、ひとえにテオドールの、高位冒険者独特の雰囲気のせいだろう。



「こちらのギルドマスターにお会いしたいのですが……

 ドゥンケルスのギルドマスターからのお手紙を預かってきているのです」


 フミラシェの事を聞いた職員がすぐに人をやって、許可を取ってくれた。

 この異例なほどの早急な対応は、フミラシェから事前に報せが届いていたに違いない。


「ようこそ、遠方からのお客人。

 私はヤルディン、このギルドのマスターをしている」


 テオドールをまだ頭1つ大きな巨体を持つ彼は、見誤る事なくオーガだった。


「なんだい?そんなにオーガが珍しいか?」


「いえ、私たちの仲間にもオーガがいるのです。

 今日は宿で留守を守ってくれているのですが、今度来るときは連れて来ます」


 オーガが亜人として扱われるのは珍しい事だ。

 ヤルディンも嬉しそうに、その目許を綻ばせた。


 自己紹介が終わり、話は本筋に入る。

 それは今回、アンナリーナたちが【クラウヘルト魔導学院】の入学試験を受けに来た事を説明し、フミラシェからの手紙を手渡した。


「ふむ、この手紙によると、リーナ嬢とネロ殿の後見をする代わりに貴重なポーションを譲っていただけると言う。

 このポーションとはどのようなものでしょうか?」


「これです」


 アンナリーナは、薬師のアイテムバッグから魔力回復ポーションを取り出し、机に置いた。

 鑑定持ちであるヤルディンは一目でその価値を見抜き、硬直する。


「このようなものが……」


 遥か離れた大陸にこのような技術がある事にヤルディンは驚愕し、ぜひ取り引きしたいと希望してきた。

 もちろんアンナリーナは快く了承したのだった。


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