表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
291/577

51『盗賊団への対抗策』

 盗賊団本隊から3時間以上離れている今、アンナリーナは街道沿いの拓けた土地に馬車を止めさせた。


「ここで盗賊団に対峙する準備をします。

 御者さんは馬たちに飼葉と水を与えて下さい。それとみなさんには今のうちに食事を摂ってもらいます」


 タイニス、オクタビオを始めアルバインたちも落ち着いている。

 それはこの護衛依頼の間に培った、アンナリーナたちに対する信頼からくるものであった。

 それほどアンナリーナや従魔たちは規格外なのだ。


「では、準備してきます。

 みなさんはまだ、外に出ていて大丈夫ですよ」


 窮屈になっていた馬車からアンナリーナが出て行く。そしてサルバドールも続いた。

 先ほど馬車を覗いて話を聞いていた御者たちは、テオドールとイジと共に飼葉を与えている。

 アンナリーナはさりげなく近寄ると、一頭一頭に回復魔法を施していく。

 そして中級ポーションを取り出すと足元にかけていった。


 次はテントをひと張り取り出し、ツリーハウスと繋いだ。

 中に入って向こうに行くと、昨夜に伝えてあったからであろう、アラーニェなどは戦装束を着込んでいた。


「ガムリの護衛としてジルヴァラを残し、それ以外は皆あちらで。

 アンソニーはまずサンドイッチとお茶を最低3食分お願い」


「リーナ様、サンドイッチはもう出来ています。お茶も保温水筒に用意しました」


「ではあちらのタイニスさんたちに2食分ずつ配って来て。

 そのあとは自分の得物を持って馬車の前に集合ね」


「リーナ様、私ももうあちらに行っても?」


「もちろんよ、アラーニェ」


 アラーニェには馬車の護りを担当してもらう。

 今回は3方向からの襲撃なのだ。結界が破られるとは思わないが、アンナリーナは最善を尽くす。


「次はネロ。

 どう?計画は順調に進んでいて?」


「はい、ご主人様。

 必ずや、ご期待にそって見せましょう」


「そう、楽しみにしているわ」


 ネロが向こうに行くのを見送って、アンナリーナはツリーハウスから出て、ガムリの居るテントにジルヴァラを連れて向かう。


「ガムリ、ちょっと失礼するわよ」


 入り口の布をめくって狼を伴って入ってきたアンナリーナを見て、ガムリはびっくりして飛び起きた。


「ごめんね、ちょっとアラーニェを連れて行くことになったから、この子をあなたの護衛に置いておくことにしたの。

 一日もかからないと思うけど、3食分のサンドイッチはここに置いておくね」


「あの、その狼は……?」


「この子はジルヴァラ。私の従魔なの。このままここで、あなたの護衛をさせたいのだけど……嫌なら外でさせるわ」


 ガムリは考える。

 銀色の大型犬ほどの大きさだが、そののし掛かってくるようなオーラは、ただの狼とは思わせない。

 だが、たとえ返しがなくとも話しかける相手がいるというのは、気が紛れるというものだ。


「ここにいてもらっても構いません。

 あの、彼?の食事は?」


「この子は2〜3日食べなくても大丈夫。そうね、ジルヴァラにもサンドイッチを置いておくわ。

 お茶はこのポットに、水差しはここね」


 あとはポーションと薬湯と。

 用法を教え、アンナリーナはツリーハウス経由で馬車に戻っていった。



「さて、今回の敵は3方向からやって来ます。

 まずは前方の馬車。おそらく馬車の故障か何か、難儀して助けを求めてくる作戦だと思います。

 さほど人数はいませんが、私たちを油断させて襲ってくると思います。

 私の危機察知では真っ赤ですので先行して殺っちゃいます。

 ここには熊さんとセトでお願い。

 セト……ブレスで燃やしちゃっていいから」


 燃やしたら駄目だろう……と、アルバインは心の中で呟いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ