旅立つ日まで 4月20日
ようやく庵に帰り着いたアンナリーナは、己の震えを抑えられずにいた。
『私を、そして庵を捜している……まさか、森に火をつけるなんて馬鹿な事を。
村の連中は何もわかっちゃいない!』
無理もない……彼女は、前世の記憶があるとはいえ、まだたった14才なのだ。
ショックで床に座り込んだまま、しばらくの間動けなかったアンナリーナがそろそろと立ち上がったのはあたりが真っ暗になったころ。
とりあえず魔導灯をつけた彼女は師匠のアイテムバッグを取り出した。
「これも、中に何が入っているか表示されたらいいのに……」
溜息を吐いたのち、猛烈に中のものを出し始める。
すべて小振りなもの、主に食糧や薬の材料だが、それを自分のアイテムバッグに移していった。
「薬師様はこのバッグの容量が大きすぎるって仰ってたよね。
造り付けの家具以外どれだけ持って行けるか……」
精神的に不安定な身体は、食事も睡眠も受け入れない。
そのまま夜明けまで作業を続け、突然魔導オーブンに火を入れると、パンの生地を捏ね始めた。
そのまま一次発酵させる為、オーブンの上の発酵室に生地を入れると、着替えて老薬師の寝室だった部屋に向かった。
ここは今まで手を付けられず、そのままにしていた。
だが、とうとう “ その日 ”が来たのだ。
「ギフト【結界】」
「ステータスオープン」
アンナリーナ 14才
職業 薬師、錬金術師、賢者の弟子
体力値 400(④)
魔力値 523287/524288
(ステータス鑑定に1使用、結界に1000使用)
ギフト(スキル) ギフト(贈り物)
[一日に一度、望むスキルとそれによって起きる事象を供与する]
調薬
鑑定(看破)
魔力倍増・継続(12日間継続)
錬金術(調合、乾燥、粉砕、分離、抽出、時間促進)
探索(探求、探究)
水魔法(ウォーター、水球、ウォーターカッター)
生活魔法(ライト、洗浄、修理、ファイア、料理、血抜き、発酵)
隠形(透明化、気配掩蔽、気配察知、危機察知、索敵)
防御
飛行(空中浮遊、空中停止)
加温(沸騰)
治癒(体力回復、魔力回復、解毒、麻痺解除、状態異常回復、石化解除)
風魔法(ウインド、エアカッター、エアスラッシュ、ウインドアロー、トルネード、サファケイト)
冷凍(凍結乾燥粉砕)
時間魔法(時間短縮、時間停止、成長促進、熟成)
体力値倍増・継続(12日間継続)
撹拌
圧縮
結界
老薬師が生前に整理していた為、大した量ではない。
だがアンナリーナは涙を拭うこともせずに、数々の木箱を納めていった。
「本当は結界を張って残していくつもりだったのに……
森に火をつけられたりしたら燃えてしまうかもしれない」
アンナリーナに、老薬師の個人的な持ち物を使用するつもりはなかった。
ただただ、思い出のための品々だった。
「そんなにしてまで欲しいの?
あさましい連中……
今までどれだけ森の、薬師様からの恩恵を受けていたか、わからないの?
あなたたちがそのつもりなら、私は……」
今はもう前世の日本人女性の精神と一体化したアンナリーナの、物心がついた頃からの記憶が蘇る。
そのころは貧しいながらも父と母、兄と姉の5人家族は普通に暮らしていた。
それが変わったのが7〜8才の頃だ。
周りの子供達が簡単な魔法を使い始めるなか、アンナリーナははじめ発露が少し遅い子、くらいに思われていたのだがさすがに8才に近くなると周りの見る目が違ってくる。
家族は急に虐待を始め、村ではいじめの対象。
それからの約2年間、最低限餓死しない程度の食事を与えられ、家の下働きや畑仕事などこの年ごろの子供には行き過ぎた、労働という名の虐待が尽くされた。
アンナリーナは、この時期に必要な栄養を与えられなかった事が、今とても準成人に見られない、小柄な身体になってしまった原因だと思っている。
そしてもうこれ以上成長する見込みもないことも。
4/1 魔力値 1 魔力倍増取得
同日夜 (推定)魔力値 2
4/2 (推定)魔力値 4
4/3 鑑定取得
4/4 魔力値 8
4/5 ① 魔力値16 魔力倍増・継続取得(魔力倍増は併合
4/6 ② 魔力値32 探索取得
4/7 ③ 魔力値64 水魔法取得
4/8 ④ 魔力値128 生活魔法取得
4/9 ⑤ 魔力値256 隠形取得
4/10 ① 魔力値512 防御取得
4/11 ② 魔力値1024 飛行取得
4/12 ③ 魔力値2048 加温取得
4/13 ④ 魔力値4096 治癒取得
4/14 ⑤ 魔力値8192 風魔法取得
4/15 ⑥ 魔力値16384 冷凍取得
4/16 ⑦ 魔力値32768 時間魔法取得
4/17 ⑧ 魔力値65536 体力値倍増・継続取得
4/18 ⑨ 魔力値131072 撹拌取得
4/19 ⑩ 魔力値262144 圧縮取得
4/20 魔力値524288 結界取得




